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東京◆本部/移住のきっかけは、ささいなことから【北の国発・制作スタッフ進行日誌】

この記事の投稿者: 編集

2020年2月13日


「農業や起業をする人でなければ移住をしてはだめなのでしょうか?」

と移住の相談員をしていた頃聞かれることがあった。テレビや雑誌等で取り上げられている実際に移住した人たちのメディアの情報は非常に多い(新規就農やカフェ・お店をやっている人たち等)。

しかしサラリーマンとして仕事や家を探す人たちへの情報は極めて乏しいので、こういう人たちにスポットを当てた情報がもっと増えると移住を考えている人の不安を払拭できるのではないかと感じる。

大学から東京に出てきて、そのまま東京で就職をしたA さんが地元、三重県の同窓会に参加したときに同級生が車と家の両方を持っていた。それを聞いたA さんは、「どうして同級生が持っているのに自分はどっちも持っていないんだ」ととても悔しい思いをした。


そのA さんはその同級生の言葉がきっかけで30代前半に会社を辞め、地元の三重に戻って就職し、お金を貯めて欲しかった車を買ったそうだ。今では月に1度は出張で東京に来ているそうで、「あの時決意して地元に帰ってよかった。今の方が充実した暮らしができています」と言っていた。

今はネットがあればほとんどの買い物が済んでしまうので地方だからと言って困ることもない。むしろ最近人気のインスタグラマーと呼ばれる人達は地方に住んでいる人が多いそうだ。この移住者の様に案外こういうささいなきっかけで移住をする人も多くなってきている。今後は農業や店経営以外でも移住ができるという情報をどんどん発信していきたい。(本部 井上美穂)

 

長野◆青木村/下水道普及率9割にせまる小さな村【地域深堀り・のぞむ歴史紀行】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2020年2月10日


田舎暮らし物件を探すなかで、「人が少なく静かな環境」を求められる方は多いと思います。人口が少ない町村には、田舎暮らしに求められるのどかな環境が多い反面、公共下水の運営に採算が合わない話も聞こえてきます。

採算が合わない自治体は個別の「浄化槽」で対応している場所が多く、浄化槽のリース契約や設置の際の補助金制度を設けるなどの各自治体で独自のサービスをしている所もあります。

長野県には現在77市町村が存在し、青木村の下水道普及率は89・9%で県内では15番目。その中には長野市や松本市などの大都市も含まれており、「村」に限ると6番目。「東信州地域」の市町村に限定しますと、1番の普及率となります(平成27年度の統計データに基づきます)。

上下水道完備の小さな自治体で、晴耕雨読の田舎暮らしをしてみたい。とお考えの方は「青木村」を候補に入れてみてはいかがでしょうか。(本部 長内 望)

▲村の花「アイリス」が描かれているマンホール。

福島◆会津地方/雪国の物件見学について【地方出張・担当旅がらす】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2020年2月7日

気象庁によると2月の東北地方は、平年よりやや暖かく、雪は少なめとの予報です。ただし近年の気候変動や豪雪被害の例から見ても油断せずに準備しておきたいものです。

さて例年、冬の間に物件見学される方で、春以降に購入される方がいらっしゃいます。厳しい季節の状態を見てから決めるのは合理的で、正しい判断だと思います。実際に雪の積もった状態を見ることは、購入後の除雪方法を知る上でも重要でしょう。

では、現地にはどうやって来ればよいでしょうか。

日本海側の雪の多い地域で言えば、駅までの送迎ができない物件もあります。また、案内人がご案内前に通路の除雪をしなければ入れない家もあります。直接現地に来る場合は冬用タイヤの車が必要ですし、長靴等の準備も必要になります。

現地周辺の積雪情報については、気象庁のHPで積雪の深さ一覧表から、各観測地の現在の積雪深さ、平年比(%)などがみられます。

道路状況については、県やNEXCO 東日本のHP で道路規制状況を地図上から確認できますし、ライブカメラでは現在の道路周りの積雪状況が画像でみられます。

遠方から見学に来られる方は、ターミナル駅からレンタカーを利用して、少しでもリスクを回避することをお勧めします。天気予報をみて無理をせずにお越しください。(本部 山中準一)

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気象庁ホームページ(現在の雪/解析積雪深・解析降雪量)
https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/snow/jp/
NEXCO 東日本 ドラとら(ドライブトラフィック)
https://www.drivetraffic.jp/
国土交通省 東北地方整備局(道路情報提供システム)※国道4号,6号,13号,49号の通行規制情報
http://road.thr.mlit.go.jp/
福島県道路総室 ※福島県内の3桁国道、県道の通行規制情報
http://www.pref.fukushima.jp/douro/kisei/kisei-map.htm

山梨◆八ヶ岳/余寒のみぎり、2月のお知らせ【八ヶ岳南麓・高根の里だより】

この記事の投稿者: 代表取締役・中村健二

2020年2月1日

▲八ヶ岳事務所でも年に1回ほど除雪を行います。(北杜市高根町)

冬から春への節目である「節分」は、旧暦では新年を迎えるための年越しの日でした。私の子供の頃は「数え年」が「満年齢」と併記するぐらい一般的でしたので、旧暦の新年を迎えるたびに1つ歳を重ねるご老人たちの話を陽だまりの縁側でよく聞いたものです。

そしてその翌日、4日は「立春」。暦の上では春を迎えますが、実はこの時期が一年でもっとも厳しい時期ではないのかと私は思っています。まだ記憶に新しい2014年(平成26年)2月に山梨県内を襲った豪雪は、立春後の14日から15日にかけてのことでした。日本の南海上を発達しながら東上する低気圧によって(14日09:00から15日の09:00までの24時間で14㍱ 下降)、過去に例をみない大雪が山梨県内に降りました。甲府の最深積雪は114センチに達し、完全にマヒ状態となってしまいました。普段積雪の少ない地方の弱点を完全に突かれた格好です。

▲2014年2月14日、15日天気図:前日から南岸低気圧の通過と大陸の高気圧の張り出しによって、等高線が縦じまの冬型の気圧配置に変わっていった。

その後自治体では除雪予算を増やしてエリアメール等で住民への周知を徹底するとともに、地元の建設業者の協力を受け初動体制を見直してきました。私はといえば、東京での移住相談会があり八ヶ岳へは戻るに戻れずじまい。八ヶ岳倶楽部にお勤めで近所にお住いの方に、除雪機で道路を雪かきしていただいたおかげで大いに助けられた次第。このときの教訓として「ここでは人里離れた一軒家には住まない。持つべきものは付かず離れずの交友関係」でした。自然の「恩恵と脅威」が身をもって分からせていただいたその年の2月でした。

◆山梨の今年の花粉症について

「春は名のみの風の寒さや」の歌詞で知られる『早春賦』は信州安曇野あたりの情景をうたった唱歌といわれ、山あいに住む人々にとっては皮膚感覚にうったえてくるものがあります。山国の春を待ちわびるこの2月は、これまでどことなく希望が湧く季節であったものが、いつの頃からか花粉症の始まる辛い季節に変わってしまった、と言ったら大袈裟でしょうか。

とにかく2月中旬から3月下旬までのスギ花粉、3月下旬から5月上旬まで続くヒノキ花粉は、それを報ずるテレビ画面を見るだけで鼻のあたりがムズムズ。私がこの症状を発症したのは2005年ごろで、南巨摩郡増穂町(現富士川町)あたりをよく案内していたころと重なります。ここはご存知の方も多いと思いますが県の森林研究所があるくらいでほんとうに杉の植林がみごとな場所です。

で、今年はどうなのか?どうやら平年よりも少なめだとの予報が出ています(山梨県のHP参照)。昨年は過去30年で3番目に多い飛散量でしたが、今年は平年(過去10年間の平均総飛散数は4207・0個/㎝)以下の飛散量だそうです。その原因は、昨年の7月の日照時間の少なさが影響しています。北杜市大泉町のアメダス(標高867m)の観測では昨年の7月は79・1時間と過去平均日照時間(163時間)の半分以下。実際に梅雨明けが7月29日ごろと一昨年よりもほぼひと月ほど遅れ、稲の作況指数にも影響が出るような数字でした。まあ、数字的なことは別にしてもマスクが手放せない時期ですね。私的にはこの時期の歌としては1973年の「早春の港」(歌手は南沙織)の方が思い出深いです。 (八ヶ岳事務所 中村健二)

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やまなし花粉症ポータルサイト
https://www.pref.yamanashi.jp/kafunsho/index.html

 

◆甲斐適生活相談会のお知らせ

 

2月22日(土)に東京・有楽町の交通会館で山梨県内の自治体や民間企業、就職・就農相談など、山梨県への移住・定住の相談会「甲斐適生活相談会」が行われます。デュアルライフ(二地域暮らし)、子育て移住、中高年者の第二の人生応援、空き家解消など、さまざまなテーマで取り上げられているのが昨今の地方移住といえます。お問い合わせ:八ヶ岳事務所(電話0551 ‒46 ‒2116)

岩手◆八幡平/Seek and Find 北東北物件探しの旅 ~ 岩手・八幡平の巻 ~【行くぞ北東北!所長ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 代表取締役・中村健二

2020年1月30日

▲八幡平の別荘地へ向かう途中のイーハトーブ火山局。

未明に山梨の八ヶ岳南麓を出発して北東北・岩手山麓の八幡平(はちまんたい)に着いたのは朝の9時半だった。『グスコーブドリの伝記』を思わせる岩手山火山防災情報ステーション(イーハトーブ火山局)を過ぎたころには小雪がちらつき始めた。雨から雪へと一気に変わる気象。ここには移ろいの中間層である霙(みぞれ)はないのだ。

amazon検索 グスコーブドリの伝記

さて、物件調査の楽しみのひとつは、これから世に問う物件を最初に見ることができる「恩恵」に浴せることである。われわれが「物件化する」とは、世の中の誰もが自分なりの評価ができるようにパラレルに情報化していくことである。しかしながら、もっと大事なことはそこに内包されている「歴史」を発見していくことでもある、と私は考えている。歴史を把握しそれを自分なりに継承していく。いわば汗の染み込んだタスキを引き継いでいくような泥臭さが地方物件には数多い。そしてそれを伝えていくことが私のミッション(使命)だとも思っている。

物件は取り壊され、高度に再構築される「スクラップアンドビルド(Scrap and Build)」である一方、引き継がれ再利用される「シークアンドファインド(Seek and Find)」(僥倖なる出会い)ではないだろうか。我々の取り扱う地方物件は資産価値にもなるし、詰将棋のような慎重さで価値の転換を促す循環型社会の先取りであるといえるかもしれない。さあ、ここから物件探しの旅に出よう!

▲岩手山は標高2038m で岩手県のシンボルでもある日本百名山の一つ。かつて宮澤賢治はこの山へ雨にも風にも負けずに親友の保阪嘉内とよく登ったという。

岩手県八幡平市は、県庁所在地の盛岡市から北西へ東北自動車道で30分ほどの場所にある。総面積862平方メートルで東京23区のおおよそ1.4倍。そこに2万5千人ほどが暮らしている。スキージャンプの小林陵侑選手の出身地からも知られるように、雪質自慢の岩手山にはいくつかのスキー場があり、ペンションも他地域と比較して稼働中のところが多いようだ。

また温泉は45度と高温で「八幡平温泉郷」の分譲地は各戸に高温泉が引かれており、リゾート地でありながら移住定住者の姿が目を惹く。初冬のこの時期は菜園・庭づくりにいそしむ方々の活気に包まれており、冠雪した岩手山を目の前にして夫婦で野良仕事に励んでいる光景に出会うことが多いのがここ八幡平だ。

さて、2005年(平成17年)に西根町、松尾村、安代町が合併してできた八幡平市であるが、旧町村の名残りがこうした分譲地にはある。それが境界標だ。さりげなく、しかし強固に主張するコンクリートの標。頭部分が朱塗りで勢いよくこう彫られている。「松尾村」と。(北東北担当 中村 健ニ)

▲八幡平温泉郷の境界標。

中村後姿

山梨◆北杜市/冬本番!北杜市の図書館事情【巡り巡って北杜市探訪記】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2020年1月27日

冬本番を迎え、室内にひきこもる時間が長くなってきました。寒いこの時期、暖かい家の中で読書というのもいいものです。北杜市には8箇所の図書館があります。人口5万弱の市としてはかなり多いですね。自分の好みや、その日の気分で図書館を使い分けられるのも楽しいところです。

私のお気に入りは「たかね図書館」。山関連の本の充実ぶりが凄いのです。登山コーナーだけで1つの壁が埋まっている姿は圧巻です。巨大書店にも負けません。さすが八ヶ岳、南アルプスに囲まれた市です。内容も北海道から関東、北陸。中部地方と広範囲の山ガイドブックがあり、沢登り、クライミング、トレイルラン、ソロトレッキングと最近の流行も押さえています。

日本だけでなくエベレストの情報もあります。その他、新田次郎を初めとした山岳小説あり、山の写真集も多数にあります。来年の登山シーズンを見据え、図書館の小説で下見をし、山の写真に見入るのも悪くありませんね。寒い冬の時期、春を待つ、つぼみの気分というところでしょうか。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

山形◆長井市/歴史ある旧家の今を伝える【地方出張・担当旅がらす】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2020年1月24日

日本海と米沢を結ぶ最上川舟運の港町として栄えた町、長井市に物件情報があって訪問した。物件は長井市歌丸の、田圃に囲まれた堂々たる旧家で、屋敷林の中に、茅葺の母屋、土蔵2棟、畜舎(倉庫)4棟などが並ぶ。高齢になる家主は施設に入所し、家を管理している息子から、大事にしてくれる次の方に引き継ぎたいと弊社にご相談いただいた。土地・建物とも売却のご意向だが、今すぐに引き渡せない事情があるため、売却物件としての広告は出さずに本稿でご紹介とさせていただく。

一体となった宅地部分は550坪、ほかに農地2町5反がある。周囲の民家からは独立した立地で、開放的な田園風景の中に建つ。山形県で茅葺の古民家と田舎暮らしに興味のある方は、近く売り出される予定の当家にも是非一度足を運んでみていただきたい。価格未定だが売主には価格へのこだわりはない。農地はいずれ売却可能で、敷地内の菜園用地だけでも十分な広さがある。

推定築350年、もっとも古い当家の記録は仙台市博物館に所蔵されている伊達家古記録(米沢市史にも収録されている)資料にも見られ、伊達政宗が家督を継いだ天正十二年(1584年)に税にあたる段銭仁百八十文を納めたという。以来代々農業と酪農を営んできたが、現在2町5反の農地は県を通し十年の期限をつけて分家家族などに耕作してもらっている。

今も学術的調査が進められている茅葺の母屋は途中増改築の形跡が残るものの三百年以上前の建築様式に近いという。個性的な屋根の形は、同じ長井市内にある呉服商で、現在は資料館として一般に公開されている「丸大扇屋」によく似ており、この地域の建築の特徴を伺うことができる。トイレ、台所など現代の生活設備が並ぶ同じ空間に、囲炉裏と自在鉤、車箪笥や古い大福帳、鉄瓶に長火鉢も見られ、現在に至るまで連綿と居住されてきたことが分かる。茅は葺き替えのためにストックしておいたものがあり、今年春には葺き替えの予定という。母屋前に建つ2棟の物置は元茅葺だったもので、現在は鋼板葺である。(本部 山中準一)

東京◆本部/新たな年に思いを馳せて 【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2020年1月21日

先日、宅地建物取引士の法定講習を受けてきました。宅地建物取引士証は5年の有効期限があり、簡単に言えば運転免許証の更新と同じようなものです。ただ、この法定講習は3ヶ月前ぐらいに予約が必要で、朝の9時半開場、当然遅刻をするようなことがあれば、休憩時間であっても受講したことにならず、国が定めた法定講習ですから、再度予約をして受講し直さなければなりません。もちろん当方は最前列、およそ17時まで、途中数回の休憩を挟みながらみっちりと講義を受けてきました。

主な内容はこの5年間の法改正です。例えば平成27年から「宅地建物取引主任者」という名称が現在の「宅地建物取引士」に変更されました。単なる名称変更だけかと思いきや、この宅地建物取引業法の改正により、宅地建物取引士に関する3つの責務が新たに定義され、第15条に明文化されました。

一つめは「業務処理の原則・公正誠実義務」二つめは「信用失墜行為の禁止」三つめは「知識及び能力の維持向上」です。

また、今年の4月1日から施行される民法(債権法)の大改正、売買契約の考え方が変わります。120年ぶりの改正とのことで、解釈が全く正反対なんて場合もあるようです。内容については本誌に寄稿頂いている諸先生方にお任せしたいと思いますが、債権法の改正に先立ち、すでに施行されている相続法の改正、(例えばご主人を亡くした配偶者が自宅に住み続けられる権利)や建築基準法、都市再生特別措置法、マンションの建て替えに関する法律などです。

この5年間で改正されたもので浮き彫りとなるのは、昔と今、現代社会に合わせた対応で「少子高齢化」や「社会の多様性」、そして「大災害への対策」及び「被災者救済」が見えてきます。とにもかくにも、宅地建物取引士の重要事項説明の項目が膨大かつ複雑化しているのは確かなようです。

ふるさと情報館は今年で30周年を迎える節目の年。3月には株式会社ラーバンの宅建業者免許の更新があり、(4)から(5)に変わります。業者免許は5年ごとの更新で数字が増えるので、30年では数字が合わないと思われると思いますが、都知事免許から国土交通大臣免許に平成12年に免許替え(支店・八ヶ岳事務所開設による)を行ったためです。

個人的にはこの春より商用サービスが本格スタートするという5G(第5世代移動通信システム・5GのGはGeneration のG!)が劇的に変化するのではないか?と期待しています。さらなるSNSの活用が進み、一部でテスト運用されているというIT重説、日々新しく生まれ、改正される法令のオンライン更新や遠隔地同士の売買契約、キャッシュレスによる売買代金の授受などがどこまで進むのか。VRによる物件見学なんてのもありそうですね。それは近い将来なのか遠い未来なのか。新年を迎えるにあたってちょっと不動産業界の将来に思いを馳せてみましたが、皆さんはどう思いますか? (本部 星野 努)