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岩手◆遠野/「スネカ」とは何者でしょうか?【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2019年3月5日

※立て看板より

岩手県大船渡市三陸町の吉浜集落に江戸時代から継承されてきた「吉浜スネカ」があります。岩手県では沿岸部を中心に来訪神行事が分布しており、県北に「ナモミ」「ナゴミ」と呼ばれる行事もあります。

ここ吉浜では小正月(一月十五日)の晩に、鬼とも獣ともつかない面をつけ、蓑に身を包み、アワビの殻を腰にぶら下げ、俵を背負った「スネカ」が家々を訪れて、「なぐ子はいねが~」「なまげ者はいねが~!」と身を屈めて鼻を鳴らして、子供達を驚かして廻り、幼い子供達は親や祖父母に抱きついて泣きじゃくるのです。恐ろしい形相の「スネカ」を家に受け入れて、幼子が強く健やかに育つことを願い、子供を中心とした年に一度の風習で、吉浜の子供からお年寄りまで、「思いが一つになる瞬間」です。

この来訪神、仮面・仮装の神々は、世界中の民俗に様々な形態で存在するそうですが、日本では有名なところでは秋田の「ナマハゲ」、能登の「アマメハギ」等を含めて、10団体が昨年末にユネスコの「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に記載が決定されました。

過疎化に喘ぐ地方の集落では、このような貴重な文化・芸能の後継が危機的な状況ですが、吉浜地域の人々の熱意が伝わってきます。(みちのく岩手事務所 佐々木泰文)

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文化庁(無形文化遺産)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/mukei_bunka_isan/

 

投稿者プロフィール

みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 
みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 ふるさと情報館・みちのく岩手事務所 所長・スタッフ
元JA職員で都市と田舎を結ぶ取り組みを約15年担当者として務め、退職を機にふるさと情報館・みちのく岩手事務所所長として一念発起。民話の宝庫・岩手県遠野市在住にて、地元神社の神主としての顔もある。令和3年よりデジタルを駆使して後方支援していた息子も全面的に加わり情報発信いたします。