▲たわわに実った「ひとめぼれ」。
近年の温暖化により標高450ⅿの高地にある我が家の田んぼでも、平場の銘柄米「ひとめぼれ」が大豊作の様相で、いよいよ稲刈りの時期になりました。
今年は米の高騰問題や異常高温による干ばつ、作柄不良の心配等々農業に関する話題が多くあります。しかし、落ち着いて考えると農業は何時の時代でもコロコロと変わる猫の目政策に翻弄されてきた様な気がします。
水田基盤整備事業等々の開発推進や、それに矛盾した減反政策、さらに今年の米不足騒動、これの批判の矛先を変えようとして経営の大規模化を進める合言葉としてスマート農業のフレーズです。
しかし、これらの多くは新しい事業とし向かうもので、大規模と集約化を推し進めるものです。その反面、日本の農村が古くから受け継いできた集落の共同共存的生業と地域環境は世帯減少と高齢化により弱くなってきており、特にも山間地帯では土地の管理保全に困惑しているのが実情ではないでしょうか。
政治は何時でも前に進む聴こえの良い話には直ぐに乗りますが、その反面、時代から取り残されて困窮する課題には、なかなか目を向けようとしてくれません。
何とかして、美しい日本の自然あふれる農村を維持していくためにも、地方移住希望者の方へのお手伝いをして行こうと思うこの頃です。(みちのく岩手事務所 佐々木泰文)














