ブログ

宮城◆気仙沼市/気仙沼大島大橋〜橋がつながり変わる生活〜【みちのく岩手・新遠野物語(番外編)】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年11月14日

▲気仙沼大島にて、2021年に再建オープンした複合施設。新鮮なカツオ丼が美味。

もし、あの国と橋で繋がっていたら・・・。

島国日本で暮らす私たちにとって、海の存在は絶対的な境界でした。

それでも技術の発展を重ねた現代では海底トンネルや海峡大橋などが建設され、北海道、本州、四国、九州の主要4島は、自動車や公共機関で自由に行き来する事が出来ます。

しかし、それらの完成が必ずしもプラスに働かない事情もあるようです。

宮城県の気仙沼市けせんぬましに気仙沼大島という島があります。

面積8・5㎢、約2200人が暮らすこの島は、面積・人口共に東北地方で最大。

身近にある〝島〞という存在は観光旅行の目的地にもなり、私自身も幼少期にフェリーに乗って海を越えた特別な旅行をした記憶があります。

平成30年の春、本州と気仙沼大島を結ぶ気仙沼大島大橋が完成しました。

全長約300mの橋は通行料無しに自動車で渡れるだけでなく、両岸に車を停めて徒歩でも渡れるため、散策や写真撮影など橋そのものが新しい観光スポットになっています。

しかし、それによって衰退してしまった観光産業があります。

その筆頭が幼少期に乗ったフェリーです。

100年の歴史を誇っていた定期航路は2019年の4月をもってその運行を終了。

孤島ではなくなった島は空き家も増加傾向。

大島に今後新たな産業が生み出され、再び盛り上がり見せる時がくる事に期待したいですね。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

岩手◆住田町/木造建築の美しさ〜住田町役場庁舎〜【みちのく岩手・新遠野物語】 

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年10月10日

▲住田町役場。長手方向が80mもあり収まらない。

日本の建造物に多く用いられている建築材料、木材。

世界最古の木造建築とも言われる法隆寺からはじまり、近年では東京オリンピックの開会式が行われた新国立競技場にも木材が多く使用され話題となりました。

一方で木材の元となる樹木や山林の価値は軒並み下がり続け、当方で取り扱う田舎物件に付随する広大な土地も、引き取り手や担い手をなかなか案内できないという現状もあります。

それでも木材が今後も日本の生活を支えていく事は確かで、そこに携わる人々の技術も日々進化しています。

▲開放的な木のロビー、差し込む自然光が落ち着く。

みちのく岩手事務所が所在する遠野市の南隣りに位置する住田町すみたちょうは、森林・林業日本一の町を目指しており、そのシンボルとして2014年3月に住田町役場新庁舎を建築しました。

建物は太い柱と梁からなる純木造建築をベースにしながらも、当時最先端のデザインだったレンズ型トラス梁を採用し、建物全体が「木のショールーム」となるように思いを込めて設計されたそうです。

▲2024年10月号掲載。住田町、物件番号:18007 「アリスの丘」から山並みを望む日当たりの良い平家住宅。

10月号には住田町の新物件も掲載されています。

それに伴い私が当庁を訪れた際にも、職員さんはとても穏やかで親切でした。

木材が作り出す美しく開放的な空間で仕事をしているからでしょうね。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

=================================
住田町役場庁舎(公式ホームページより引用)

所在地:〒029-2396 岩手県気仙郡住田町世田米字川向88番地1

※定住・移住情報はこちらから

岩手◆遠野市/日本のふるさと遠野まつり【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年9月12日

▲遠野まつりポスター。

8月に入りようやく梅雨明け宣言がなされた岩手県遠野市、この号が発行される9月にはどのような気候になっている事でしょう?

夏は無事に通り過ぎてくれているでしょうか?と、一刻も早い秋の訪れを期待したところで、遠野の秋と言えば一大イベント〝遠野まつり〞が今年も開催予定です!!

一言にお祭りと言っても全国津々浦々、力強くスリリングな祭りや華やかな舞を楽しむお祭り、または他にはないユニークなものもあるでしょう。

ちなみに遠野のお祭りは?

ズバリと一言でいうのであれば、郷土芸能の共演会です!!

でも遠野の郷土芸能ってそんなにたくさんあるの?

あらためて調べてみたらなんと神楽や南部ばやし等60を超える保存団体があるそうです。

そのほとんどが山岳などの自然信仰から発生したもので、なかでも各地から集い舞う勇壮な鹿踊ししおどりの列は圧巻です!!

▲9月21日、22日はぜひ、遠野へ!

日本のふるさと遠野まつり、2024年は9月21(土)22(日)の開催。

1日目が遠野駅前や市役所でのパレードや輪踊り、2日目が遠野郷八幡宮での馬場巡ばばめぐりや、流鏑馬やぶさめなども行われます。

9月は是非、残暑もいなくなって過ごしやすい(予定の)遠野へ〝おいでやす〞(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

岩手◆遠野市/歳祝いとしいわい?【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年8月17日

▲お神輿を背に拝殿に向かう歳男衆。

ご当地ならではの風習や催しなど、日本全国のあちこちに数多ある事と思います。

また、それらは得てして地域住民にとっては当たり前、常識として生まれ育って外の世界に出た時に初めてそれが地元ローカルのものだと知らされる事になるのです。

さてここで、〝歳祝いとしいわい〞という言葉を皆さんはご存じでしょうか?

これは還暦や米寿、古希などの節目を祝うものとは違い、男女それぞれの厄年(数え年で女33、男42歳)の年に、それぞれの地域ごとのやり方でお祝いを催すというものです。

厄年なのにお祝い?とも思えるこの風習、なんと!?岩手県特有のものだったようです!!…って、県外の皆さんおそらく初耳なんですよね。

それぞれの地域でのやり方と申し上げましたが、現代で一般的なのは、同窓会として集まって飲み会を開催する形が多いようです。

遠野市の上郷町では、毎年地域の日出神社ひでじんじゃの例大祭と合わせて、その年の歳男(厄年)衆が神輿渡御とぎょをして町内を巡る慣わしになっており、今年は私も参加してきました。

そう、私、歳男なのです。

岩手のこの風習はTV番組や有名人のSNS等でも紹介され、その度に〝みんな知らないの?嘘でしょ?〞となる岩手県民が続出。

外から教えられなければ気づけない地元特有の文化、面白いものですね。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

岩手◆住田町/滝の洞窟とおそば〜住田町・滝観洞ろうかんどう

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年7月15日

▲洞窟探検の後は名物「滝流しそば」美味です。

次の旅の行き先は?

グルメや観光、催しなど、旅行の目的は十人十色ですが、中には他では見る事の出来ないような〝絶景〞を目当てにする方も多いのではないでしょうか?

大自然の絶景スポットには事欠かない東北地方ですが、今回は岩手県遠野市の南隣りに位置する住田町の、知る人ぞ知る鍾乳洞「滝観洞ろうかんどう」をピックアップしたいと思います。

岩手で鍾乳洞って言ったら龍泉洞りゅうせんどうじゃないの?と思われた方、その認識で合っております(笑)。

日本三大鍾乳洞の一つの龍泉洞りゅうせんどうと比べると滝観洞ろうかんどうはあまりにもマイナー、県内の住民でもよく知らない人の方が断然多いでしょう。

しかし、決して〝あな〞どる勿れ。「滝観洞ろうかんどうは観光1割、洞窟9割」と滝観洞観光センターのスタッフさん、有難い忠告と共に着用必須のヘルメットを手渡されます。

▲大迫力の音と水しぶき、ぜひ現地でご体感ください。

心を決めて洞窟内へ。天然の鍾乳洞は幾年もかけて形成され、洞内の各所の照明によりその様子を楽しむ事ができ・・・ません!!

ヘルメットはガンガンぶつかるわ地獄の中腰歩きを強いられるわで、なかなかのアクティビティになっています。

そんな苦行をしてまで何故穴に入るのか?その目的となるのが洞窟最奥部にある〝天の岩戸の滝〞を拝むためです。

滝?滝です。くじけずにたどり着いた洞窟の奥で見る落差29メートルの滝は、圧巻ですよ。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

▲今年の夏も酷暑になりそう。そんなときは滝で涼をとるのもいいのでは!?

=================================
滝観洞ろうかんどう(公式ホームページより引用)
・滝観洞観光センター 住所:岩手県気仙郡住田町上有住土倉298-81

・アクセス
車:釜石自動車道「滝観洞IC」を降りて約3分
鉄道:花巻駅から「JR釜石線 各駅停車」に乗車し、「上有住駅」で下車、徒歩2分

・営業時間
通常営業(3月〜10月) / 8:30〜16:30
冬季営業(11月〜2月) / 8:30〜16:00

岩手◆遠野/時代と共に移ろう神社運営のあり方【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年7月5日

▲地域の過疎化、少子高齢化に伴い、神社のあり方も変わっていく。(画像はイメージです)

私は片田舎の集落にある小さな神社の神職を務めています。

我が家は十数代前から此の里に根を下ろして命脈を繋いできたようで、土蔵の中に刀剣等があったことから、何時かの時代に敗れて落ちのびて、この地にたどり着いてものと思われます。

残念ながら五代前に火災にあって、主な書き物は失ってしまってます。

田舎の過疎化は急ピッチに進んでおり、虎舞、鹿舞、田植え踊り、神楽等々数々あった踊りも、少子高齢化により継承のピンチですが、所々には新規移住者家族や、モンゴル等からの企業の研修生が参加して、盛り上がる団体も見受けられるようになりました。

やはり、田舎にも多様な人材があり、彼らを巻き込んだ地域活動が芽生え始めています。

私もふるさと情報館の一員として移住者のおてつだいをさせて頂いていますが、この様な時代にあった神社運営していかなければ神社の護持もままなりません。

もっと、精進しなればと思うこのごろです。(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

青森◆八戸市/ウミネコ神社〜青森県八戸市・蕪島(かぶしま)〜【みちのく岩手・新遠野物語(番外編)】 

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年6月11日

▲早朝の蕪島神社、ウミネコが人々を迎え撃つ?

皆さんは先の大型連休はいかがお過ごしでしたか?

ニュースで空港や自動車道、観光地の混雑の様子を見る一方で、みちのく岩手事務所のある遠野市をはじめ岩手県内の町々は人手がいつもより少なく感じられました。

ここ数年抑えられていた反動で県外へ出かけられた方が多かったのかな?と感じました。

GWこそゆっくりと過ごした私ですが、連休前の4月にお隣の青森県に小旅行をしてきました。

旅で訪れたのは自身9年ぶりとなる八戸市の蕪島(かぶしま)、島のてっぺんに建つ蕪島神社は2015年の火災により焼失してしまったのですが、2019年に再建、火災の数日前に訪れていた私にとって再建後ようやくの参拝でした。

▲彼らの熱い歓迎をうけます。

島に神社、それだけで画になる蕪島神社ですが、ここの特筆ポイントは別にあります。ウミネコです!!

その繫殖地として国の天然記念物に指定されているだけあり、島にはウミネコがいっぱい!!

名前の由来の〝ニャーニャー〞を余裕で通り越した鳴き声が響きわたります。

▲ビニール傘の無料レンタル、助かります。

ウミネコ達の空からの〝落とし物〞もここの名物で、島にはなんとソレ対策の傘の貸し出しコーナーもあります。

慣れた地元民の中にはノーガードの強者もいましたが、観光客は皆さん珍しがりながら利用していました。私も全力で推奨します。

運をつける為に〝ウン〞がつく覚悟も必要な蕪島神社なのでした。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

=================================
八戸市・蕪島神社(公式ホームページより引用)
青森県八戸市の蕪嶋神社は、弁財天をまつり、商売繁盛、漁業安全の守り神として、古くから地元の人々の信仰を集めてきました。
また「蕪島」はウミネコの繁殖地として知られ、国の天然記念物に指定されております。

所在地:青森県八戸市大字鮫町字鮫56-2

主な催事:東日本大震災慰霊祭(三月十一日)、ウミネコ巣立祭 [ 平成 27 年から ]・ウミネコ塾(海の日/七月第三月曜日頃)、大晦日大祓い/干支花火昇運祈願祭 (大晦日)etc.

岩手◆宮古市/里の駅おぐに【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年5月11日

▲小学校の面影を残す里の駅小国。

春、新生活が始まる季節。

地域で育った若者たちが就職や進学などで社会へ活躍の場を広げていく時期なのですが、それと同時に地域から都市部への人材流出が進む時期でもあります。

近年の児童数の減少により、地域の小中学校、さらには高校までもが統合や廃校を余儀なくされています。

使われなくなった母校、空っぽになった校舎、大きな空き家とも言えるこの問題を解決しようと、全国で様々な取り組みがなされています。

その立地や生活を活かした公共施設としての利用をはじめ、資料館やイベント会場、高知県室戸市の小学校はなんと廃校水族館として生まれ変わりニュースになっていました。

過疎化先進地域の岩手県にも多くの廃校利活用の動きがあるのですが、今回は遠野市のお隣の宮古市にある「里の駅おぐに」を紹介いたします。

この施設は旧宮古市立小国小学校の校舎を改修し、令和元年7月に交流促進施設としてオープンしました。

産直や食堂などがある他、トイレは24時間利用可能で、また遠野市と宮古市を結ぶ国道340号線沿いにあるため、道の駅と認識している方も多いようです。

▲元は職員室?お蕎麦が売りの食堂。

一番オススメしたいポイントは食堂。

懐かしの机と椅子は高学年の児童たちが使っていた物でしょうか?着席し頂いたお蕎麦は、とてもとても美味でした。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

=================================
里の駅おぐに(宮古市公式ホームページより引用)
・所在地
〒028-2422 宮古市小国第9地割81番地1

・利用時間
午前9時から午後5時まで(変更になる場合があります。)
※トイレは24時間利用可能です。