▲トオヌップ展望台より。
みちのく岩手事務所が拠点を置く岩手県遠野市。柳田国男が著した『遠野物語』によると、その地名の由来はアイヌ語のトー(湖や沼)とヌップ(丘)を合わせた言葉からきていると言われています。遠野にはその岩手を実感できる場所があります。
市内の土淵町(つちぶちちょう)と綾織町の間にある「高清水展望台」、通称「トオヌップ展望台」です。その展望台からは遠野盆地の田園風景を一望することができ、毎年田植えの時期になると水の張った田んぼが一面に広がります。その光景はまさに湖! 晴天の日には空まで映し出す大きな水鏡になります。
▲風のない日、田んぼは水鏡に。
実りの秋、稲の収穫の時期になれば、それらは美しい黄金色のパッチワークとなります。また、気象条件の良い晩秋の早朝にはこの湖は絶景の雲海に満たされます。市内外からカメラを持った人々が撮影に集まり、知る人ぞ知る市内有数のフォトスポットでもあります。
展望台へのアクセスは舗装された道を車で行く事が可能で、数台停車可能な駐車スペースもあります。展望台には屋根があり、中には遠野に伝わる民話になぞらえた案内板もあります。「熊出没注意!」の看板があったり、降雪期間は通行規制があるため、事前の確認は必要ですが、遠野にお越しの際は是非、トオヌップの四季を感じに立ち寄ってみてください。(みちのく岩手事務所 佐々木泰文)
「高清水展望台」
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投稿者プロフィール
- 元JA職員で都市と田舎を結ぶ取り組みを約15年担当者として務め、退職を機にふるさと情報館・みちのく岩手事務所所長として一念発起。民話の宝庫・岩手県遠野市在住にて、地元神社の神主としての顔もある。令和3年よりデジタルを駆使して後方支援していた息子も全面的に加わり情報発信いたします。