▲古民家では家財がたくさん残っているものがある。
「引渡しはこの仏壇だけ片付ける、という条件でお願いします」と売主さんから依頼されました。
その物件は築100年近くの古民家。
田舎暮らし物件には、代々何十年と暮らしを営まれていた住宅があります。
それを自身の代で売却するのはとても大きな敬意が払われるべきことです。
時には、そこには家と同様に代々受け継がれてきた家財があります。
本来、不動産とは土地と建物のことで家財道具は含まれず、通常の売買では家財道具は撤去します。
業者に依頼すれば処分は簡単でしょうが、遠方にいたり、その量がとても多かったりすると費用面でも難しいことがあります。
家の中のみならず、納屋や蔵にもたくさんの物や農具、または車、機械などが置いてあることがあります。
買側にとっては全く不要なものであっても、家主(売主)にとってはその一つ一つに思い出が詰まっており、自分での処分は気が進まないこともあります。
▲物件によっては農機具が置いてあることがあります。
このような物件は、それらの道具も含めた現状渡しを売出し条件にすることがあります。
言わば、買主がそれらを含めて買い受けた後、引き続き使うなり、処分するということです。
気に入った物件に家財があった時それらをどうするのか。
双方の言い分を明確にし、トラブルのない引渡しを行いたいものです。
因みに、冒頭の物件は、買主さんから「仏壇も置いて行って良いです(勿論、魂抜きはしました)」と申し出があり、そのように売買が成立致しました。(本部 金澤和宏)
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