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北海道◆音威子府村/消えゆく幻の黒い蕎麦【本部スタッフ・全国乗り鉄漫遊記】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年12月11日

▲全国でも珍しくなった赤いラッセル機関車。

北海道中川郡音威子府(おといねっぷ)村は旭川市と稚内市の中間地点に位置する道北地方にあり、総人口は2022年9月現在で670人と道内で最も人口の少ない村。

日本海側へ流れる一級河川「天塩川」に沿って走るJR宗谷本線と、かつてオホーツク海側へ抜けるもう1つのルートとして存在したJR天北線(1989年廃止)の分岐点ということで、昔は鉄道の街として賑わった音威子府。

だが今となっては宗谷線の存廃議論が交わされるほど都市部への人口流出が深刻で、今後の公共交通機関の存続が危ぶまれている。

村内の筬島(おさしま)地域には「北海道命名の地」という記念碑が建っており、これは幕末の探検家である松浦武四郎が天塩川流域を旅した際、一宿一飯の恩義を受けたアイヌの長老から得たヒントを基に、かつて蝦夷地と呼ばれていた当地を北海道と改名するきっかけとなったことが由来している。

音威子府村は内陸性気候のため、道内でも特に積雪の多い特別豪雪地帯に指定され、積雪は10m にも達する時もある。そんな寒冷な気候故に蕎麦の栽培に適しており、同じく道内で蕎麦の栽培が盛んな幌加内町や新得町と並び、蕎麦の一大産地だ。

▲いつまでもあると思うな、村と蕎麦。

音威子府そばは他の蕎麦とは一味違い、蕎麦の実の甘皮と一緒に挽く独自の製法により、色が黒く香り高いのが特徴的で、元から生産量が少ないため幻の蕎麦として村の観光資源にもなっている。

ただJR音威子府駅の「常盤軒」で長年音威子府そばを提供していた店主が亡くなり、100年近くに渡り蕎麦を作り続けてきた畠山製麺が、ご主人の高齢化と技術継承が困難という理由で2022年8月末で閉業となってしまった。

これによりかねてより音威子府村で提供していた飲食店からそばのメニューが全て消えてしまい、音威子府そばの歴史は消滅してしまったかに見えた。

▲音威子府 TOKYO は四谷三丁目駅から徒歩2分の好立地。

東京都新宿区舟町、弊社四谷本部から徒歩4分の場所に「音威子府TOKYO」という飲食店がある。

ここは本場音威子府では食べられなくなった音威子府そばを提供し続ける全国的に珍しいお店で、今日も美味しい音威子府そばを求めて数多くの食通が足を運んでいるという。

今年の年越しそばは例年と一味違う幻の「音威子府そば」をご賞味頂いてはいかがでしょうか。(本部 高橋瑞希)

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音威子府駅
〒098-2501 北海道中川郡音威子府村音威子府
駅から徒歩約5分のところに【道の駅おといねっぷ】があります!!

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ふるさと情報館・本部スタッフ
ふるさと情報館・本部スタッフ
東京四ツ谷に勤務する各営業スタッフが各地に訪れた際に見聞きしたことを記録・発信していきます。