田舎暮らし四方山話よもやまばなし【情報館設立三五年。その体験をもとに田舎暮らしへのアドバイス】

本部・地域担当より佐藤彰啓より

第11回:土地購入までの実際 ~契約にあたっての留意事項~

◆物件見学に必携の品々

田舎の物件ほど「百聞は一見にしかず」ということわざが当てはまることはない。

どんな土地であろうかと、胸をわくわくさせながら田舎に出かけてみると、がっかりすることもあれば、期待以上にすばらしいこともある。田舎の物件はそれほど個性的であり、見てみないと分からない。 都会の物件と違うのは、遠隔地であり、いつでも、何回もその物件が見られるというわけではない。帰宅してから「あれはどうなっていたのかな?」ということを調べるのも容易ではない。また、自分はたいへん気に入ったのだが、見学に行かなかった家族に物件について充分説明できないと、「なにをそんなに舞い上がっているの」ということになる。

物件見学の際に、調査するための道具と服装などは次のとおりである。

*地図

見知らぬ土地に出かけて、物件そのものについては分かっても、周辺の環境や諸施設、交通の便などについては地図で調べることになる。

現地に出かけたならば、その物件の所在地を地図で確認してみる。そうすると、最寄り駅や高速道路ICからの距離、小学校や郵便局などの位置も分かってくる。

地図から生活情報を得るためには、十万分の一以上の道路地図では不充分で、五万分の一以下の地図を準備したい。市販されているものとしては、県別の二万五千分の一の「県別マップ」が便利である。

また、国土地理院から発行されている二万五千分の一の地図は集落や河川が克明に記載されており、また等高線があるので標高や地形を調べるのに適している。インターネットで地図を検索したり、パソコンソフトの地図も市販されているので、そうしたものも利用してみたい。

現地に出かけたおりに、役場に行ってその町や村の案内パンフレットや広報資料を入手することもおすすめしたい。その市町村の産業や人口、教育、社会福祉関係等の諸施設を知るには「市町村要覧」(役場の総務課や企画課で発行しており、市町村によっては有料の場合もある)が便利である。

*スマートフォン

一つの物件を短い時間に目で確認するには限度がある。

帰宅してから、あれはどうなっていたかな?と思っても確認しようがない。 写真を撮る際には、土地の全景、道路との状況、隣地との境界のほか、建物を建てるであろう場所に立って四方の眺めを撮影する。建物つきの場合には、建物全景、建物側面、建物裏側、室内、水回り、予想される修繕箇所などを撮影する。さらに、その物件から数百メートル離れて周辺環境の分かる写真も撮っておく。また、最寄り駅やバス停の時刻表、町並みや諸施設なども後で参考になる。 撮影した写真は、うっそうと草が生い茂っていたり、室内が乱れていたりすることが多い。そうしたものを取り除いたらどうなるかを想定して物件を検討することが必要である。

*コンパス

東西南北の方角を知るにはコンパスが必要である。晴天日は太陽の位置でおおよそ分かるが、雨天や曇天では日照がどうなるかコンパスで確かめる。

*筆記用具

物件見学に伴う打合せや、後で調査を依頼する事項など、記録しておくことも多い。筆記用具とメモ用紙なども、物件見学の必需品である。

*服装

田舎の土地は必ずしも整地されているとは限らない。林の中や草むらに入ることもある。農家の廃屋の場合には、ほこりがたち、床が抜けることも覚悟しなければならない。軽装、どちらかといえばハイキングスタイルがふさわしい。 車で出かける場合には、長靴も持参したほうがいい。帽子、軍手、雨具もお忘れなく。(本部 佐藤彰啓)

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