強い北風が吹き始めると、「いよいよ北杜も冬到来か…」と感じます。「八ヶ岳おろし」と呼ばれる強い北風は、冬の風物詩です。私が住む明野は特に風が強い所で、昔は風で窓ガラスが割れたとの噂を聞くほど。さすがにガラスは割れませんが、地中に埋められた物干し台が2度ほど倒れ驚きました。昼間は暖かな日も多いのですが、この風が吹くと体感気温がさらにマイナスとなり、初めての冬はかなりの重装備で外出してました。
しかし3年位経過した頃には寒さに体が慣れ、行きかう方と違和感のない服装になっている事に成長を感じました。風の影響を受けやすいのは、明るく開けた立地だから(南アルプスや八ヶ岳がきれいに望める)と言われます。林の中や、北側に小高い山があると防風の役割を担ってくれるそうです。
寒さが苦手な方は、標高と共に立地も意識されると良いかもしれません。とはいえ、冬の北杜は空気が澄み渡り静かで本当に綺麗。十二年暮らしていても見飽きない景色に、寒さを忘れ励まされる日々です。(八ヶ岳事務所 原 きみえ)