▲時々「んっ!?」と思う不動産業界用語。
不動産業に携わっている人間からすると、ごく自然に出てくる言葉の数々は、必ずしもエンドのお客様がご存知とは限りません(と言いつつエンドユーザーという単語も、借主・買主側になる一般の方という業界用語)。
だからこそ私達宅建士は、不動産取引が人生初となるお客様にも十分契約内容を理解頂けるよう重要事項説明を行うことが、宅建業法第35条でしっかりと義務付けられています。
ですが北海道から沖縄まで、様々な方言や宅建協会が存在するように、不動産業界にも慣例に従ったご当地ローカルな業界用語も存在します。
その一部が「テンパールを上げる」です。
▲もし広島でお部屋探しをされている方がいらっしゃれば、営業マンにテンパールはどこに付いてますか?と質問してみてください。ほぼ間違いなく通じます。是非お試しあれ。
ここまで読んですぐ意味をお察し頂けた方は、なかなかいらっしゃらないと思いますが、それもそのはず。何故ならこれはほぼ広島県内でしか使われていない超ローカルネタですから。
住宅用分電盤、いわゆるブレーカーを製造している「テンパール工業株式会社」というメーカーが広島市に存在し、どういうわけか広島の不動産屋さんは、まず設備名の「ブレーカー」を会社名の「テンパール」と置き換えて呼びます。
当の私もむしろこれが全国標準だと思って呼んでいましたが、それが広島限定トークと知ったのは、上京後に他県の不動産営業と話して意味が通じなかったことがきっかけでした。(本部 髙橋瑞希)