ブログ

岩手◆遠野/おらの街に芥川がきたようでして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/佐々木 泰文

2018年3月16日

みちのく岩手事務所は、岩手県遠野市上郷町内に開設して、三年前から皆様への情報発信を行っています。御存知のとおり『遠野物語』を中心とした“民話のふる里”として街おこしをしているところでして、ビール原料のホップ栽培や牛馬、お米を主とした農業も盛んに行われている典型的な田舎です。

ところが、この静かな街に「驚くべきニュース」が舞い込んだのです!

文学の登竜門と言われて名高い「第一五八回芥川賞」を遠野市出身の若竹千佐子さんの『おらおらでひとりいぐも』が受賞したのです!若竹さんは奇しくも上郷町内出身で、私の1歳上の女性でして、中学時代まで同じ学校に通っていた人です!

このニュースが片田舎の「トップニュース」となっているのはもちろんで、小職も早速購入して読んだのですが、これが、遠野弁丸出しで、いとも柔らかく、本音を呼び起こす言葉となって、主人公の心の中を縦横無尽に駆け巡るのです!「死別」、「親子」、「孤独」、「老い」と人生で誰でも避けて通れない心情が生き生きと描き出されています。

まさか、此の町から芥川賞作家が誕生するとは思いませんでしたが、「遠野弁」を味わい、「遠野の山里」を想像しながら、皆様にもお読み頂きたいものです。 (みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

東京◆本部/太宰治生誕100年~山梨県立文学館【編集スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 編集

2009年6月14日


7月号の入稿のため、本部での製作業務が開始しました。

東京に移動する前の日、山梨県立文学館で開催されている

「太宰治展 生誕100年 (開館20周年記念)」に行ってきました。

芥川龍之介に憧れ、文士を志した太宰治が、どうしても手にしたかったというのに

落選してしまった「芥川賞」。その悔しさが胸にこたえる直筆の展示もありました。

当時、心身が蝕まれるほどに悩んだ太宰治でしたが、師の井伏鱒二の

はからいで、山梨県にやって来ます。そこから数々の作品が生まれてきました。

そう考えると、落選しなければ、「富岳百景」は書かれず、

「富士には月見草がよく似合う」という名フレーズも

この世には現れなかったかもしれません。

期せずして、東京までの高速バスの中で村上春樹の「1Q84」を読了しました。

壊滅的といわれてきたこのところの出版不況の中で、

まるで乾いた大地にぐんぐん染み込む恵みの雨のごとく

飛ぶように売れているという新刊書です。

村上春樹もまた、芥川賞をとってはいません。

(彼がそれをほしいのかどうかはわかりませんが)。

私には、いつの時代も、どこかの偉い人たちに選ばれる文学作品よりも、

読者に愛されてこそ「不朽の名作」になるのではないかという気がしてなりません。

山梨県立文学館で買ってきたオリジナルグッズのメモパッドを机においています。

(編集 ささき)