深読みもせずに蔵王ではじめてしまった「ペンション経営」ですが、もう、今年で19回目の春を迎えました。歳月を重ねるたびに「これは移住した直後に済ませておくべきだったなあ」と悔やむことが最近よくあります。これから田舎に移る方のお役にたてば、と2、3事例を記します。
1、敷地内に井戸を掘るべきでした。
私どもより少し遅れて蔵王に移住された仙台の知人は、新築工事にあわせて井戸を掘り、以来自宅で使うすべての水は惜しみなく敷地内の揚水で賄っています。深度は意外に浅く50メートルで水脈にあたり、掘削の費用は150万円ほどだったと聞きました。家庭用の揚水ポンプを回す電気代などわずかなものですから、以後の水は天からの授かりもので使い放題です。
これを聞いた私はすぐ井戸を掘るべきでしたが、当時まとまった資金の用立てに迷い、一日伸ばしにして結局手つかずに過ごしてしまいました。18年間、役場に支払った水道料は、しめて600万円強にもなります。むろん、ペンションという業態から水の使用量は多いのですが、井戸を持たないという判断は、あきらかにペンションのオーナーとしての経営ミスと感じます。
いまからでは、「まさに、今更」ということになり、このまま公営水道を使い続けますが、人生後半の下手に過ごしてしまった歳月、まさに後の後悔先にたたずの典型です。移住時に井戸掘りの損得を考えてみるべきです。 (白石蔵王駐在 渡辺 和夫)
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☆渡辺さんが経営されるペンションそらまめのホームページ
http://www.soramame-p.com/
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