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田舎暮らし四方山話よもやまばなし~その2~【情報館設立35年。その体験をもとに田舎暮らしへのアドバイス】

この記事の投稿者: 総務

2025年9月15日

◆不便な田舎は昔語り?

「ホトトギス鳴きつる里に来てみれば、酒屋に3里、豆腐屋に2里」は、江戸時代の狂歌であるが昔の田舎は不便だった。酒を買うにも歩いて3時間もかかったのである。

道路が整備され、車でひとっ走りの時代となった。流通や通信の発達した現代では、5里どころか100キロの道のりも、もはや問題ではない。

とはいえ、いくら田舎が便利なったからといって、コンビニが徒歩圏内にあるのを期待するのは間違っている。

「JRの駅から近くて、坂道が少ない所で、病院やスーパーの近い所に移り住みたいのですが・・・」と相談を受けることも多い。そんな人には「では、都会で暮らしたら」というしかない。

田舎にデパートはないし、買い物は都会に比べて不便である。しかし、たとえ駅が近くても、毎日どこに出かけるのだろう。

坂道を歩き、さんさんと輝く太陽の下で、畑仕事に精を出す。だから田舎のお年寄りは元気なのである。

利便性だけを求めるなら都会がいい。でも都会では、水も空気も食べ物も作ることはできない。消費だけの都会と比べて、田舎ではさまざまなものを「手づくり」することが出来る。

都会にはない、余りあるものが田舎にはある。それを求める人のみが田舎暮らしの有資格者なのである。

◆農村と都市が共に手を携えて

人生90年の高齢化社会となり、50年の会社勤め後、健康に30年をどう過ごすか。

リタイア後も都会に住み続けなければならないという理由はない。おいしい水と空気があり、新鮮な野菜と果物に恵まれた田園暮らしを望むのは、高齢社会における暮らし方の大きな選択肢の一つとなってきたのである。

阪神大震災や東日本大震災級の大災害が何時大都市を襲うかも分からない。これまでの「都会は快適で安全」という神話が崩壊し、都会の不安は増大している。

一方農山村では、過疎高齢化がいっそう進行し、休耕地が増え山林が荒れてきている。

今こそ、都市と農村が共に生きる方策を探るべき時である。

農山村は都会で疲労した人々を回復させる力を持っている。農山村が求めているのは農山村を活気づける都会の元気な人々との結びつきである。人がいて初めて地域がよみがえる。一度上流から下流に下った人間が、上流に上るとすれば、それなりの心構えが必要である。

それは、上流の環境を汚さないこと。疲弊した上流がよみがえることに、わずかでも役立つというということである。

消費と浪費ばかりの都会生活とは違った、田舎での充実した暮らし方があるはずである。

◆まずは田舎に出かけてみよう ~あなたは「海彦」派?「山彦」派?~

「田舎暮らしは、山村がいいのか、海に近い場所がいいのか」。それも人それぞれである。

気高くそびえる山々や渓流に心の安らぎを感じる「山彦」の人もいれば、海を見て安息を覚える「海彦」の人もいる。

ひょっとしたら潮騒に心臓の鼓動が共鳴する人は、原始海から上陸した祖先を感じるのかもしれないし、また山のほとばしる渓流に祖先を感じる人は山から生まれたのかもしれない。

あなたが「海彦」なのか「山彦」なのかを決めるのは、あなたしかいないが、冬の寒さを避けたいという人は、海岸地方の温暖な地方を選んだ方がいいし、夏の蒸し暑さを避けたいという人は山間地の農山村がいいだろう。

しかし、人はそんなに簡単に「山彦」と「海彦」派に分けられるだろうか。人はそのどちらの要素も兼ね備えているのではないではないかと思う。

たとえば、海辺に近い所をと海辺に近い所を千葉県南房総で長く土地を探していたある人の場合。

ある秋の日の休日、その日も南房総に行く予定だったが、朝のテレビで那須の紅葉を見て急に那須に出かける気になった。その時案内された雑木林がすっかり気に入り、終のすみかに決めてしまった。「海彦」が「山彦」に急変したのである。

この場合、自分は「海彦」だとばかり思っていたが、実は内面的には「山彦」で、山間部の出かけて、はじめてそのことが分かったということだろう。(本部 佐藤彰啓)

田舎暮らし四方山話よもやまばなし~その1~【情報館設立35年。その体験をもとに田舎暮らしへのアドバイス】

この記事の投稿者: 総務

2025年8月17日

▲水田の向こうに南アルプスが・・・。

◆「心の原風景」に出会う旅

「あ!ここなんです。私が求めていた風景は・・・」

夏の青々とした田んぼが広がり、遠くに南アルプスの甲斐駒ヶ岳と鳳凰三山を望む場所に立って、初めて高瀬さんは自分の希望の物件に出会ったと感じた。その日何か所も回ってたどりついたのがその場所だったのである。

これまで見た、林の間からの南アルプスの山並みも、甲斐駒が眼前に迫る壮大な風景も高瀬さんのフィーリングに合わなかったのだ。

高瀬さんは田んぼが広がり、遠景に南アルプスを望む風景に出会って初めて心を揺り動かされ、やっと答えを見つけたのだった。

茨城県土浦に育った高瀬さんにとって、「青々と広がる筑波山」は懐かしい少年時代の原風景だった。

人それぞれに原風景がある。それは子どもの頃出かけた田舎であったり、体験したほんのひとこまであったりする。

どんな土地がいいか、こればかりは他人が決めるわけにいかない。高瀬さんのように、自分でも何がぴったり合うのか、すぐには分からないこともあるだろう。

田舎探しは、自分の「心の原風景」に出会う旅といえるのかもしれない。

◆社縁社会の崩壊がもたらしたもの

田舎暮らしという言葉がポピュラーになった昨今であるが、果たして「田舎」とは何であろうか。

「田舎」は、「都会から離れた土地。在郷。ひな。地方」(『広辞苑』岩波書店)を意味しているが、みやこがなかった縄文や弥生時代には田舎は存在しなかった。

「田舎」は、都会が形成されてはじめて誕生した概念なのである。

田舎暮らしにも二種類あって、「自分の意思で田舎に移り住む」場合と、「自分の意思に反して移り住む」場合がある。

これまで日本の歴史を紐解いてみると、京に都が誕生して以来今日まで、「田舎から都会へ」という大きな流れの中にあった。

そして、農村は常にダサくて遅れており、「田舎暮らし」は、その多くが自分の意思に反しての「島流し」や「都落ち」であり、明治以降の企業社会にあっては「左遷」の代名詞であった。

地方転勤となったサラリーマンは「いやぁ、しばらくは田舎暮らしですわ」といい、「田舎暮らし」にはどこか暗いイメージを伴っていた。

それが、近年大きく変化した。1990年代初頭のバブル経済崩壊が都会の社縁社会を変えた。企業は終身雇用をかなぐり捨てて早期退職を迫り、自分のことは自分で考えてくれという。

自分の生き方を自分で作らざるを得なくなった。近年、田舎暮らしを求める都会人が増えているのも、社縁社会の崩壊と密接に結びついているのである。(本部 佐藤彰啓)

東京◆本部/本部移転のお知らせ

この記事の投稿者: 総務

2025年6月30日

ふるさと情報館はおかげ様で本年35周年を迎えます。

長らく新宿区四谷の地で活動してまいりましたが、6月30日より文京区本郷に本部を移転致します。

以下、新住所です。電話・FAX番号の変更はありません

〒113‒0033
東京都文京区本郷3-3-11 NCKビル3F

JR中央線・総武線「四ツ谷駅」より各駅で4つ、快速で一駅移動となり、【御茶ノ水駅】が最寄駅になります。

駅からも近くなり、丸ノ内線・千代田線もご利用になれます。お近くにお寄りの際は、お気軽にお立ち寄りください。

1990年に四谷の地で事務所を開き、まだ「田舎暮らし」という言葉が一般的でない時代に、「ここから都会の人達に田舎暮らしを広めていこう!」という志を立て、奮闘してまいりました。

『月刊ふるさとネットワーク』表紙裏に「ラーバニスト宣言」を毎回掲載していますが、都市(アーバン)から田園(ルーラル)への暮らし替えや、田舎に拠点を持つ生活を考えるきっかけになればという思いがふるさと情報館の始まりです。

今日、田舎暮らしは特別な事ではなく、選択肢の一つとなりました。ふるさと情報館の活動がその一助になっているなら幸いです。

新しい事務所でさらなる飛躍を目指して頑張ります。

どうぞ今後とも宜しくお願い致します。(本部 杉田玲子)

東京◆本部/物件見学に出掛ける際は…【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 総務

2025年5月6日

▲季節の移ろいが早い昨今ですが、余裕を持った行動計画を心がけたいです。

外出が楽しみな季節になりました。

とはいえ、四季のある国、日本のはずがいつのまにか、冬と夏だけの国になってしまったようです。

昨日までは肌寒いなぁと思っていたのに、今日は半袖でも汗がでる。そんな天気にびっくりです。

私の思い出の中では、季節はもっとゆっくり巡っていたように思えるのですが、今はなんでも強烈に変化していく気がします。薫風は何処に?

とはいえ気候が良くなれば、外出したくなるのも人情です。

すっかり定着した大型連休のこの季節、「ついでに物件見学を」というお気持ち、よくわかります。

ただ、名所旧跡、観光地に限らず、思いもかけない場所が渋滞になり、「見学のお約束をしましたがたどりつけなくて」というお声を聞きます。

いろいろ計画を詰め込まず、自然に親しむ、人と会う事を一つ一つ楽しまれてはいかがでしょうか。

ご見学は人込みが落ち着いてから、周囲の環境がよく見られる時期にぜひいらして下さい。(本部 杉田 玲子)

山梨◆本部/八ヶ岳に行ってきました【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 総務

2025年4月21日

▲青い空に映える八ヶ岳。

久しぶりで八ヶ岳を訪れました。

先日「ふるさと情報館」では数年ぶりに八ヶ岳で会議を行いました。普段、東京本部に居ついている私が山梨を訪れるのは十年ぶりです。

当日は気持ちのいい晴れ空で、真っ青な空に富士山、八ヶ岳の山々がくっきりと映えていました。「これこれ」と思わず声が出ます。

いつも八ヶ岳に来るたびに八ヶ岳の山の名前って?と思っていたので八ヶ岳山岳ガイド協会のホームページで調べてみました。

北八ヶ岳が「剣ヶ峰」「北横岳」「縞枯山しまがれやま」「稲子岳」「中山」「天狗岳」「根石岳ねいしだけ」「箕冠山みかぶりやま」。

南八ヶ岳は「硫黄岳」「峰ノ松目みねのまつめ」「赤岩の頭」「横岳」「赤岳」「中岳」「阿弥陀岳」「権現岳」「編笠山あみがさやま」。

不明な私は、北と南の二種類があることさえ知りませんでした。

独特な山の名前を見るだけでなんだかわくわくしてきます。今度は山ごとの物語について興味がわいてきました。

会議の方も活発な議論があり有意義でした。美しい自然に囲まれた場所で行う話し合いは新しい発想も湧いてくるようで、お勧めです。

会議後は、八ヶ岳スタッフに美味しいカフェに連れて行ってもらい大満足。見た目も味も最高のケーキを堪能致しました。

会議の成果を生かして、がんばろう!と、山に元気をもらいました。(本部 杉田玲子)

東京◆本部/オニヤンマの虫よけ【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 総務

2024年10月4日

▲虫をもって虫を制する。

暑い夏もようやく終わりを迎え、やっと涼風が吹き始めました。

昨今は今までにない異常気象が続いています。私も大雨で冠水した道路を歩き怖い思いをしました。皆様もどうぞお気をつけ下さい。

暑い日が続く中、私が気になったのは「虫」。

苦手な人も多いと思いますが、猛暑なら虫もバテて出てこないかと願いましたが、当たり前ですが元気に活動しています。

そんな話をしていたら、「オニヤンマ」の虫よけという存在を教えてもらいました。

知っている人には常識らしいのですが、私はその存在を初めて知りました。ネット検索してみると、リアルな商品が続々と出てきます。

なんでも「オニヤンマ」はアブやブヨ、スズメバチの天敵なのだそうです。我が家の物干し場にもスズメバチが巣を作ろうとしたことがあるので、これは耳より情報。

身につけて使っても良しという事で、早速試してみよう!と思ったのですが、よく見るとこの商品とてもリアル。情けない事にリアルすぎて、いまだ購入できていません。(本部 杉田 玲子)

東京◆本部/いざ、オンライン見学へ【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 総務

2023年8月5日

▲今年も暑い夏が来た!!(写真はイメージです)

自由行動が出来る夏がやってきました!

夏休みを満喫するも良し、田舎暮らしを実現するために現地に足を運んでみるのもいかがでしょうか。

とはいえ、昨今の夏は尋常ではない暑さです。「現地に行く前に物件の様子を見てみたい」という方に。画像での物件紹介についてご説明させて下さい。(画像のご用意がある物件は一部です。)

弊社ホームページ画面の【都道府県から探す】(県を一覧で掲載している箇所)の下部にある【グルッと360°オンライン見学 ヴァーチャル内覧公開中】をクリックしてみてください。

右上の検索欄にお探しの物件番号をいれて検索し、右端の写真をクリックすればご覧になれます。(写真の上をクリックしてください。「物件ページへ」だと資料へのご案内になります)検索しても画像が出てこない場合は、画像のご用意がありません。

現在50~60件程の物件の画像を掲載しています。ご興味がある方はぜひご覧ください。

使い勝手などまだまだ工夫すべき箇所がありますがより快適になりますようこれからも頑張っていきます。(本部 杉田 玲子)

▲いざ、オンライン見学へ!!

 

東京◆本部/師走を迎え思うこと【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 総務

2022年12月5日

▲師走の街中のイメージ。華やかですが、仕事納めや大掃除など何かと忙しい時期ですね。

師走の声を聞くと、ちゃんと始末しなければと忙しい気持ちになります。

何かやり残した事はないか、ちゃんと年末までに目途をつけないと‼という思いでパタパタと気ばかりあせります。

大掃除、仕事納め、新年を迎える準備等々。コロナが生活の一部となり、旅行や飲食も解禁となりました。用心しながらもコロナ前の生活習慣がだんだんと戻ってきたようです。

一方、仕事の方法や暮らし方の手段として、一ヵ所集中型の都会生活から『田舎暮らし』が選択肢として選びやすくなりました。テレワークもすっかり認知度が広がりました。

ひと昔前にくらべると「田舎暮らし」は、肯定的に受けとめられる時代となりました。

私共が発行している『月刊ふるさとネットワーク』が、新たに田舎暮らしに興味を持たれた方、今まで田舎暮らしを十分楽しんでいた方、いろいろな方のお役に立つようにと思いを込めて、気を引き締めて新年をむかえたいと思います。

▲少し早いですが、来年もどうぞよろしくお願い致します!

これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。(本部 杉田 玲子)

『月刊ふるさとネットワーク』見本誌請求