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山梨◆八ヶ岳/梅雨空の候、6月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2023年6月10日

▲田植えからひと月、稲は緑色の濃さを増していく。(北杜市高根町)

6月というのは水の月だ。旧暦で水無月と書くが、この際の、無は「なし」ではなく「の」という意味らしい。梅雨が始まるこの季節、水の月という表現は、直球な表現ということになる。

一方で水の月という言葉は、素敵な響をもつ。文字だけみると、お空に浮かんでいる月がこんこんと水を讃えているイメージが湧いてくる。地球を水の惑星というが、月も水の惑星だったらどんな風に、地上から見えるのだろう。

話が妄想で広がってしまったが、六月の梅雨は単純に嫌いでは無いのだ。

沖縄の西表島に住んだことがあるのだが、降水量が年間2,200㎜と非常に多い場所だった。島の中央の山には大海からの雲がぶつかり、留まり、雨を降らす。そこから多くの滝や川が派生し観光資源となっている。離島というと水不足に悩ませされることが多いのだが、西表島は雨に恵まれた島、言い換えると水の島だ。

ここで私は雨が嫌いでは無くなった。雨は濡れてはいけないという発想が無くなった。

沖縄の雨は暖かく、そして柔らかい。濡れることが気持ち良かった。雨って濡れても大丈夫ということ。雨に濡れても怪我しない。そんな当たり前の事に気付いた場所だった。

都会に住んでいた時は、雨が嫌いだった。服が濡れることが気になり、混み合った電車の中で他人の傘がぶつかることにイライラしていた気がする。雨は革靴とも相性が悪かった。靴の中が蒸して気持ち悪かった。どんどん、どんどん雨から遠ざかりたかった。

▲雨の中、北八ヶ岳の苔の森を訪れる。

雨の中で自然は活性化する。花や木々は潤い、田んぼではカエルが大合唱を始める。野鳥は意外と雨でも活動をしている。水浴び場が増えて楽しそうだ。鹿や狐、熊はどう思っているのだろう。雨の日に、自然の中に入ると、都心の電車の中では見えてこなかった世界がある事に気付く。

なので、今では梅雨の時期が嫌いでは無いのだ。

▲雨で生き生きとした表情を見せる。

ただ、北杜市は沖縄とは違い、雨で身体が冷えやすい。そのため雨合羽は必須。素材は少々値がはってもゴアテックスが良い。雨合羽を手に入れるだけで、晴れてなくとも、雨でもどんどん山の中へ、自然の中に遊びに行ける。

布一枚の上を流れる雨水の流れを感じながら歩くのが楽しい。雨合羽は魔法のマントだと気付く。そして雨が楽しいと気付くと、自然に少し近づいた自分がいると感じる。

▲雨が山に降り、湧き水になり、川になる。

北杜市の6月はそんなことを教えてくれるでしょう。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

山梨◆八ヶ岳/若葉の候、5月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2023年5月12日

▲5月の田植えの様子。残雪の南アルプスを望む。(北杜市高根町)

5月、北杜市でも最高気温が20℃を超える日が頻繁になります。

季節を把握するのに便利な二十四節季では5月5日頃が「立夏」となります。夏が立つと書くように、夏の気配が感じられ、陽気も増してくる時期です。

一方で5月の中くらいまでは最低気温が5度を下回る日もあり、朝と昼の気温差に体がついていかないことも。ゴールデンウィークの期間中に暖房が必要となることもあり、ストーブはまだまだ片付けられません。

外に目を向けると風景は刻一刻と変化を遂げていきます。

5月上旬頃から田んぼに水が張られはじめ、2週間ほどの水張の期間を終えると、田植えとなります。田植えは家族総出でする事が多く、結果、人が集まりやすい土日が田植えのタイミングとなります。

私自身はお米を買うだけの立場ですが、毎年変わらぬ田んぼの営みが、日々の生活越しにたんたんと進んでいく様は不思議と安心感を与えてくれます。

▲新緑の季節。みずみずしい若葉の足元には小さな花々。

5月は新緑の時期でもあります。冬の間、葉を落とし、陽射しを透過していた樹木の枝を青々とみずみずしい若葉がおおっていきます。青空の下、陽射しを受けた葉は様々な表情を見せ、さわやかな夏の訪れを予感させてくれます。家の周辺のお散歩から、ちょっと足を延ばして山の懐や低山にと、そろそろ自然の中に出かけていく時期ですね。

八ヶ岳、南アルプスは残雪が残る為、夏登山にはまだ早く、気軽に行くには飯盛山や日向山、もう少し登りがいを求めると茅ケ岳がお勧めでしょうか。

▲山肌に彩を与える藤の花。(北杜市須玉町)

この時期、山々で目を引くのが藤の花です。藤の花というと藤棚で咲いているというイメージがあったのですが、北杜市では野山の木々に藤のツタが絡まって成長し、春になると紫色の花々が山肌に彩りを与えます。

ただ、ツタが成長しているということは、山の手入れがされていないという側面があり、藤が絡まった木を絞めつけて、倒木に至ることも。

沖縄ではガジュマルという木が「締め殺しの木」という異名があるのですが、藤にも似た性質があるようです。そういった話を聞くと、単純に綺麗だなと喜んでいられないとも思うのですが、遠方に見える山肌に咲く藤の花はやっぱり美しい。

北杜市の5月、日常の風景です。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

山梨◆八ヶ岳/陽春の候、4月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2023年4月12日

▲山高神代桜。推定樹齢は1800年とも言われる。(北杜市武川町)

春が少し遅れてやってくる北杜市ですが、4月を迎える頃には、さすがに春になったなという安堵感に包まれます。

3月の後半あたりから最高気温が20℃近くになる日もあり、最低気温もマイナスからプラスへと転じます。着ている服も一枚少なくなり、体が軽くなります。日が長くなったのも嬉しいですね。

1月にはすぐに暗くなっていたものが、4月では19時を過ぎても明るさを感じます。街明かりが少ないせいか、都会以上に日没が気持ちに影響しているようです。日中の活動時間が増えると気持ちも前向きになる、4月はそんな季節ですね。

春の訪れと桜の開花は同意義といっていいほど、日本の春には桜が欠かせません。

近隣では韮崎市の和二塚の桜を皮切りに、次は武川町の山高神代桜と3月下旬ごろから標高の低い場所から順々と桜が開花を始めます。冬の寒さの中から開花を待ち望み、春の暖かな空の下、ワイワイと桜の花びらの下に集まるこの慣習というか文化は本当に良いものです。

▲新府城跡からほど近い桃畑。奥に八ヶ岳の姿。(韮崎市中田町)

桜の花と時を同じくして、桃の花も開花します。桃の花見というのは桜に比べれば、あまり馴染みが無いかもしれません。韮崎市中田町には出荷用の桃畑が一面に広がり、春になると桃の花見に多くの人が訪れます。

ちょうど目線ほどの高さに選定された木にピンク色の花が咲き、あたり一帯が華やかな雰囲気になり、自然と桃源郷という言葉が頭に浮かんできます。

武田氏最後の城となった新府城跡に隣接しており、駐車場はそちらを使うと良いでしょう。周囲より小高い、新府城の本丸跡地まで息を上げながら登ると、眼下にピンクに染まった桃畑、その遠方に八ヶ岳の峰々の景色。新府城跡は桜の名所でもあるので、一度に桜と桃の両方の花見を楽しむことが出来ます。

日頃のストレスを和らげに、春の花を楽しんでみてはいかがでしょうか。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

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🌸山梨・桜桃観光コレクション🍑
①韮崎市の和二塚の桜(韮崎市観光協会ホームページより)
・所在地:407-0042 山梨県韮崎市神山町北宮地624
・アクセス:中央自動車道韮崎ICから約15分
バス停「武田八幡宮」を下車から徒歩5分

②新府城跡(韮崎市観光協会ホームページより)
・所在地:407-0262 韮崎市中田町中條4787
・アクセス:中央自動車道韮崎ICから約20分
JR中央線新府駅から徒歩約15分

北杜市には他にも4月開花の桜がたくさんあります。詳細は北杜市観光協会ホームページでご確認ください🌸

山梨◆八ヶ岳/寒冷の候、12月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年12月8日

▲八ヶ岳を覆う雪雲。(山梨県北杜市)

今年もあと一か月となりました。あっという間だったような、それなりに長かったような。正直何をしたかあまり覚えていない。

学生時代のように、期末テストや運動会、文化祭、部活動といったイベントに追われるような日々であれば記憶に残るのだろうか。

ただ、時間の経過の記憶に残らずとも、季節が年末を教えてくれます。日に日に気温が下がり、風が強くなり、空気が乾燥するにつれ、着るものを厚くしたり、暖房を入れたりとで、否応なく12月を感じられるのです。

日本には四季がある。一年中常夏だと、年末も感じられなくなるのでは。北杜市は冬本番の入り口、12月となりました。

冬の寒さは気温で、ヒシヒシと身体で感じられるのですが、北杜市においては他の数値からも把握することが出来ます。

それは何を隠そう電気料金です。物価高、燃料高が心配な時期には気になる話です。

▲電気使用量と電気代。

グラフは我家の電気使用量と電気代を表したもの。夫婦2人の生活です。新電力のエネオス電気と契約しているので、東京電力より少し安いとのこと。見ていただくと、1月〜3月の3カ月間が突出していることが判ります。普段の月は5千円くらいの電気代が、1月と3月は1万円ちょっと、2月については1万3千円になりました。

これ暖房費と思われるかもしれませんが違うのです。メインの暖房は灯油ストーブと薪ストーブ。コタツもありますが電気使用量は微々たるもの。

つまり暖房以外で大幅に増えているということなのです。暖房以外で冬の間だけ使う電力がありまして、答えは電熱ヒーターです。凍結防止ヒーター、配管ヒーターとも言うようです。

▲人知れず頑張る電熱ヒーター。

家の裏側にいくと水道管や給湯器の配管にグルグルと太いテープが巻いてあり、その中に電熱線が入っています。サーモスタット付きのものが多く、気温が下がるとスイッチが入り発熱し、水道管などの配管を暖めて、暖かくなるとスイッチが止まります。そうすることで水道管の破裂を防いてくれるのですね。

暖かい地域には不要なもの。でも寒冷地には無くてはならないものです。

寒い朝に水道をひねると、給湯器のスイッチを入れてなくても最初に暖かいお湯がでるのは電熱ヒーターが頑張って仕事をしているから。大変シンプルな仕組みの機械なのですが、電気代が高くなるのが玉に瑕です。かといって使わないと、設備が故障してさらに大きな費用がかかる。節約のできない、寒冷地では必要な費用と思っていただくしか無いようです。

代わりといっては何ですが、夏場はエアコンを使わないのでその分、電気が安い…と思うようにしています。

さて、わが家で契約しているエネオス電気ですが、11月より燃料費調整の上限価格の設定を廃止、東京電力より高くなる可能性があると通知がありました。電気使用量が増える1月を前に、電力会社を切り替えるべきか悩む日々です。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

山梨◆八ヶ岳/立冬の候、11月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年11月8日

▲日を浴びて甲斐駒ヶ岳の輪郭が浮かびあがる。(山梨県北杜市)

北杜市は秋のさかりを迎えています。10月終わりから11月中頃にかけて山々が刻々とその表情を変えていきます。

北杜市では桜前線が標高の低いところから高いところへと駆け上がるように時期を変えて進みましたが、秋の紅葉の見ごろも標高に大きく左右され、山の上部から下部へと駆け降りるように進んでいきます。

▲青空の下、紅葉を見上げる。(山梨県北杜市)

地元に住んでいても、紅葉の見ごろをキャッチするのは中々難しいところ。見頃まであと少しかなと思っていて、次に訪れると葉っぱが落ちてしまっているということもしばしば。

紅葉の美しさは刹那的、だからこそ毎年惹かれるのでしょうか。本原稿の作成にあたり、昨年の写真を見返してみると、自然の表情にハッとさせられる、印象的な景色のものが結構ありました。

11月でも前半と後半では植物や木々の表情が大きく変わります。そしてその表情の変わるタイミングというのか、移り変わる瞬間、物事の移り行く過程が哀愁を、美しさを感じさせ、印象的な景色となるのではないでしょうか。

物事の移り変わるタイミング、昼と夜、黄昏時、現世と常世、生と死。季節が移り替わる秋のこの時期、少し感傷的に物事が見えてしまう。

▲夕暮れの空に八ヶ岳。田んぼに静けさが漂う。(山梨県北杜市)

天候も安定しやすいこの時期、ドライブついでに秋の景色を写真におさめてはいかがでしょうか。夕暮れ時の八ヶ岳の山並みは特におすすめです。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

【八ヶ岳事務所エリアの物件】
八ヶ岳南麓エリア・・・北杜市高根町、北杜市長坂町、北杜市大泉町、北杜市小淵沢町
韮崎・茅ヶ岳エリア・・・北杜市須玉町、北杜市明野町、韮崎市、甲斐市
武川・白州エリア・・・北杜市白州町、北杜市武川町

山梨◆八ヶ岳/清秋の候、10月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年10月10日

▲黄金色に輝く田んぼにトンボの姿。(山梨県北杜市)

10月初旬。北杜市では稲刈りの最盛期を迎えます。

黄金色の稲穂の間を、コンバインが駆けていく。5月に始まった田んぼの水はり、田植え、毎日の水の調整、週末毎の草刈り、傍から見ていても、稲を育てるという事は大変な作業ですね。

そして今年も田んぼの1サイクルが終わろうとしています。10月の中旬には八ヶ岳、南アルプスの山も冠雪となるでしょう。空気も澄んで、山を眺めるのに良い季節となります。

▲10月中旬。南アルプスがうっすらと雪化粧。(山梨県北杜市)

▲稲刈りの季節。コンバインが駆けていく。(山梨県北杜市)

皆さんご存じでしょうか、北杜市は知る人ぞ知る米どころなんです。

正直、私は移住するまで、北杜市の米というものを聞いたことがありませんでした。思い返せば「コシヒカリ」「あきたこまち」「ひとめぼれ」といった銘柄は気にしていても、どこの産地の米かを気にしていませんでした。

住み始めた当初も、田んぼがあるくらいの認識でした。ただ北杜市の食堂やドライブインで出てくる米(武川米が多かったでしょうか…)がとても甘くて、甘くて、ビックリしてしまいました。

その事を地元の方に話したところ、ご自分が褒められたように喜んでくれた記憶があります。こんな話も聞きました。「北杜市須玉町の米は、新潟魚沼産の米の在庫が少なくなると、魚沼産として市場に出されるのだと」。

これは都市伝説のようなもので、魚沼産に劣らず美味しいという話が誇張されたものだと思います。ただ、それくらい地元のお米への信頼というか、誇りがあるのだなと感じさせられたエピソードでした。

調べてみると、JA 梨北管内で栽培された「梨北米こしひかり」は、食味ランキングにおいて最高評価の「特A」を通算10回獲得しているそうです。そして平成20年には魚沼産こしひかりをおさえ、日本一美味しいお米にも選ばれたことも( ㈱米福HP より)。

食味ランキングとは(社)日本穀物検定協会が実施しているもので、専門家20名が毎年、お米の「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」で審査し、基準米とおおむね同等のものを「A’」、特に良好なものを「特A」、良好なものを「A」、やや劣るものを「B」、劣るものを「B’」として評価をするものだそうです。

こんなシビアな戦いが毎年行われていたのですね。私の方は、ここ3年程から顔見知りの農家さんからお米を買うようになりました。知っている人が作っているお米なので、なんでしょう安心感があるのは勿論、応援したくなる気持ちまで湧いてきます。

「梨北米こしひかり」のここ3年の結果は「A」の成績、「特A」からは遠ざかっているようですが、個人的には、それは何かの間違いなのでは?と言いたくなるくらい、北杜市のお米推しの今日この頃。北杜市においでの際は、是非、お土産にお米をお買い求めください。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

【八ヶ岳事務所エリアの物件】
八ヶ岳南麓エリア・・・北杜市高根町、北杜市長坂町、北杜市大泉町、北杜市小淵沢町
韮崎・茅ヶ岳エリア・・・北杜市須玉町、北杜市明野町、韮崎市、甲斐市
武川・白州エリア・・・北杜市白州町、北杜市武川町

山梨◆八ヶ岳/葉桜の候、5月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年5月5日

▲田んぼの代掻き(しろかき)。奥に八ヶ岳の姿(北杜市大泉町)

5月最大のイベントといえば「ゴールデンウィーク」ではないでしょうか。4月末から5月初めにかけてのこの長期休みは、お盆、正月休みと並ぶ国民的な行事と言えますね。

4月から年度が変わり、生活や仕事環境が大きく変わった人にとっては、やっと一息つける、砂漠の中に現れたオアシスのような休暇となるかもしれません。5月病という言葉がありますが、部署異動、転勤などといった大きな環境変化が自分自身に無くとも、4月というだけで色々な変化があったかと思います。

「毎日聞いていたラジオのDJ が変わった」、「新しいテレビドラマが始まった」というものから、「上司が変わった」、「同僚が増えた」、「仕事先の担当者が変わった」と仕事に直結する変化があった人もいるでしょう。一緒に暮らすご家族の生活が変わったかもしれませんね。

今年の4月は電気、ガスといったライフラインの値上げ、日用品の値上げも沢山ありました。物心ついた時から10円だったうまい棒もついに値上がりをしました。まだコロナ禍の先は見えず、たった一人の人間の暴走でも、それが一国の大統領であれば戦争が起きてしまうという現実も目の当たりにしました。気候の変わり目でもありました。自分は何も変わっていなくとも、周りの変化により、案外、私達は疲れているかもしれません。

▲大空を泳ぐ沢山の鯉のぼり。(北杜市高根町、道の駅「南きよさと」)

この連休は、自身を振り返り、体調を整える良い機会となりそうです。体調を整えるということは、ただ家でじっとしていることとは限りません。むしろ外に出て、体を動かし、気候の変わり目を肌で感じることも大事なのではないでしょうか。

そういった時に、最適なのは自然の豊かな場所かもしれません。4月にあった色々な雑事も、自然の中で、その自然のリズムに向き合うことで、自分のリズムを取り戻せることでしょう。

さて北杜市の「ゴールデンウィーク」といえば、道の駅「南きよさと」の鯉のぼりが印象的です。国道141号沿いの谷間に約450匹の鯉のぼりが風を受けて大空を泳ぐ様は見事なものです。ここ最近ではドッグランも出来て、ワンちゃん連れの方にも人気のようです。

▲夕暮れ時の田んぼ。水面に夜空の青色が写る。(北杜市高根町)

田園エリアに目を向けると、この連休を利用して行われるのが田んぼの水入れです。冬の間、干乾びた地面が見え、ひっそりとしていた田んぼですが、水が入ると印象が大きく変わります。

風が吹けば一面がキラキラと輝き、風の無い時は青い空や遠くの南アルプスの山々が映り込みます。夕陽の赤、夕暮れの青を映す様も美しいものです。田植えが始まるまでの短い期間でしか見られない景色となります。北杜市を訪れた際は、是非目を向けていただければと思います。良い休日をお過ごしください。(八ヶ岳事務所 大久保 武文)

山梨◆八ヶ岳/春宵一刻千金の候、4月の八ヶ岳事務所より【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年4月1日

▲集落の外れ、お寺の山門に咲く桜。(北杜市高根町)

北杜市にも春が訪れています。春と言えば桜。花見の季節ですね。桜の花の下でどんちゃん騒ぎというのは、周りの目が厳しい世の中ですが、青空の下、桜の花を見上げに散策に出かけるのは構わないでしょう。

桜前線を追いかけながらキャンピングカーで日本を縦断する方もいらっしゃるそうです。キャンピングカーと言わずキャンプをしながら日本を北上していくのも良いですね。季節の変化とともに居住場所が変わる・・・遊牧民みたいでロマンを感じてしまいます。

そういえば以前ご案内したお客様にシェアハウスを経営されている方がいました。月5万円程を払うと、全国に点在する拠点のどこにでも住むことができるサービスで、旅をするように暮らすことができるとのことでした。

ネットで調べると、全国どこでも住み放題というシェリーハウスのサービスが広がっているようです。こういったサービスで点々と桜前線を移動しながら、自分にあった田舎を探すことも可能ではと思う今日この頃です。

八ヶ岳南麓では桜は標高の低い場所から坂を駆け上がるように順々に開花をするので、比較的長い期間にわたって花見を楽しむことが出来ます。 最初の見どころは、北杜市に隣接する韮崎市の「わに塚の桜」でしょうか。西側に山を背負い、緩やかな傾斜に棚田が広がるまん中に、大きな桜の木がどんと1本立っています。

▲田園風景の中に現れる一本桜「わに塚の桜」。(韮崎市神山町)

樹齢約330年のエドヒガンザクラ。桜の先には残雪を残した八ヶ岳や富士山の姿も見え、多くのカメラマンが訪れる人気のスポットとなっています。例年ですと満開の頃は3月下旬頃。見ごろの時期にはライトアップがされるとのこと。星空の下の夜桜、魅力的なシチュエーションです。

北杜市の桜の見ごろは4月上旬からです。推定樹齢1800年の山高神代桜に始まり、4月中旬には750mの桜のトンネルが見事な真原桜並木、清春芸術村のお庭に植えられたソメイヨシノが見ごろとなります。

須玉町下津金地区に明治、大正、昭和時代に建てられた古い校舎が並ぶ廃校があります。現在はレストラン、お土産売り場もある観光名所ですが、桜が立ち並ぶ校庭はまるで映画のワンシーンのよう。

一瞬で時代を遡ったような不思議な気持ちになります。こちらの桜の見ごろも4月中旬頃。気温も上がり、体も軽くなるこの時期、様々な桜を見に北杜市へ訪れてください。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

巡り巡って北杜市探訪◆わに塚の桜 (山梨県韮崎市神山町北宮地624)