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栃木◆那須/手作りこんにゃくに諸味醤油の釜揚げうどん!今年もにぎやか田舎膳【那須高久・里山日記りたーんず】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2020年1月18日

▲ボテボテの醤油諸味に「手抜きがバレたかな~」と心が痛みました。

11月15日 コンニャク作りイベントの準備

つくば市のお醤油屋さん「蔵元沼屋本店」の4代目店主である沼本さんが、今年も醤油絞りセット設置のため来て下さいました。諸味の入った桶から絞り、袋の中に移す作業をすぐ側で眺めていた私は、ボテボテの諸味を見て「手抜きがバレバレだねー」と言うと「そんなことないよ?」と慰めの言葉をくれました。

この諸味は一昨年5月、沼屋本店さんで仕込んだものを届けていただきました。それから二夏、自然に委ね、じっくりと熟成させるのですが、その間良くかき混ぜて空気を送り込み発酵のサポートが必要なのです。諸味を袋に入れ並べ始めると積み重ねた袋の重さで船口から「ツツツー」と醤油が滴る。それを見た時「あー、今年も釜あげうどんを振る舞うことができる」と安堵しました。

最初から圧力を加えると、袋が目詰まりしたり、澱おりが出てくるので、少しの間そのままにして置いてと言われました。しかしせっかちの私は明日までに多く溜まるように、と近くにあった砂糖2袋(2㎏)を上に載せてちょっとだけ重石に。すると船口から流れ出る醤油の量が変わりました。この頃になると部屋中醤油の香りが漂っています。

11月16日 コンニャク作りイベント 25人参加  

朝のうち4℃とちょっと寒かったが集合時間近くになると、イベント日和の良いお天気になりました。集まった順にコンニャク芋を洗ったり、カマドを焚き付けたり、作業台の設置等手分けして準備しました。「サァー始まるよ!!」と声がかかると、コンニャク作り開始です。

「あれ?いつもと違う。何だろうね?」とつぶやくと、隣にいた人が「いつもは女性ばかりなのに今年は男性ばかりよ」と言いました。良く見ると、普段家に居る時台所に立つことが無いと思われる男性達が包丁を手に、危なっかしい手付きでコンニャク芋を切り刻んでいます。それをミキサーで滑らかになるまでかけ、その後ちょっとだけ放置し、鍋の中に入れて火を通します。

その間に凝固剤と水の入った容器を良く振って溶かします。コンロの上の鍋の中はアツアツですが、焦げないように良くかき混ぜていると、ねっとりと粘りが出て何となく透明になって来た時火を止めます。ゲル状になったものに、十分シェイクした凝固剤をまわし入れ、満遍なくかき混ぜ練り合わせます。この時、凝固剤の混ざらないところは固まらずに穴になってしまうので注意です。

▲これかな?いや~こっちだよ~!と安納芋を探しています。

その後箱に入れ冷めたら包丁で切り分けて、ゆがき水に浸してできあがりです。皆さんが自分のコンニャクを作っている間に、隣の焼魚用の土俵?では、串に刺されたニジマスが炭火でジワ~と焼かれています。その脇では、皆さんに焼いもを振る舞いたいと、サツマイモを持参した方がいて準備をしています。

専用のホイルに包み、あの手この手で何とか焼いもができつつある時「この中に安納芋があるよ?」と声をかけると、どれどれと集まって来ました。網の上には4種類のサツマイモがあるというが、どれが安納芋か分からない。皆はあれやこれやと迷っているが、私は迷わずそれらしきものに狙いをつけて取り、割ってみると、見事に的中です。(実はホイルに包む時お手伝いしたので形状で覚えていたので笑)

まるで宝クジに当たったかのように大喜びでほおばると、真っ黄色でねっとりと甘~くておいしーい!」と言葉少なになりました。「どの芋もおいしいよ?」と育ての親は言うけど、ブランド名に惑わされて??あれこれ迷っています。

▲今年は男性達が危なっかしい手付きでコンニャク芋刻みをやっています。

焼いもの次はいよいよ絞りたて醤油をかけて食べる釜あげうどんです。茹でた生うどんに薬味(ネギ、カツオ節)を入れて船口から滴れ落ちる生の醤油を絡めて食べるのですが、これが絶品と大好評です。

「市販の醤油は食べる時に香を鼻で嗅ぎ、手作り醤油は飲み込んだ後、のどから香りが戻って来て鼻に抜ける」と沼尻さんが教えてくれました。これを釜あげうどんを食べている人達のそばで語ると旨さ倍増するのか、お代わりをする人もいました。

「魚焼けたよー」と声がかかると昼食です。旬のものや保存食品等で作った田舎膳ですが、普段口にしない素朴な料理をおいしいねーと喜んで食べて頂くと私も嬉しくなります。羽釜で炊いたご飯のお焦げに生醤油をかけて食べるとおいしいと、毎年お焦げを探して食べている人達がいます。それも御馳走のうちとか・・・。

和気あいあいと食べながらの情報交換に初めて参加した方は「楽しい一日でした」と言って下さいました。そして年末の餅つきには是非参加したいと言ってくれました。それを聞いて仲間が増えて嬉しいね?と近くにいた人達は喜びました。皆さんお疲れ様でした。(那須店 高久タケ子)

▲いつもの田舎膳で昼食です。

栃木◆那須/元号またぎで仲間と感謝の宴!茨城からもろみが届き、孫娘の今年の田植え報告【那須高久の里山日記リターンズ】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2019年7月8日

4月30日 感謝の宴
先日いつもの仲間でお茶飲みをしている時、「平成最後の日に、感謝の宴なんてどうかな?」と誰かが言い出すと「宴だーいすき!」な我が仲間達は、二つ返事ですぐ決まりました。

その後心当たりに声掛けをすると、あっという間に18人参加することに・・・。そんな訳で今日は夕方6時から始まることになり、午後からこの「大宴会?」の準備を始めました。

メニューはいつもの「田舎膳」ですが、今回はスープ用の会津地鶏を持って来るという仲間がいたので、手打ちうどんを作り、ダシのきいた汁でおいしくいただくことにしました。

外は本降りの雨ですが、部屋の中はまるで暮れのカウントダウンを思わせる程の賑わいで大盛況です。途中で「ケーキ作って来たよ?!」とおいしい特製手作りケーキがサプライズで登場すると歓声が上がりました。そして平成に感謝のケーキカット?でその後、別腹を満たしました。

※平成最後と令和最初に食べた特製手作りケーキ。連日の別腹タイムに至福のひとときを過ごしました。

次の日、令和最初の昼食会を昨夜とほぼ同じメンバー同じメニュー(実は昨夜の残りもの)でやりました。途中で「今日も作って来たよ?」といつもの特製手作りケーキを取り出したので「エーッ!どうしたの?」と聞くと「今日は令和の誕生日でしょう?」と連日のケーキカットです。まるで昨夜からずーっと引き続き平成から令和への元号またぎの宴をやっているようでした。

※「平成」最後の日に感謝の宴。平成に出逢った仲間達で「ありがとう平成!」とカンパイしました。

5月9日 諸味が届く
今日は「醤油もろみ」が届き、香ばしいにおいが辺りに漂います。醤油の素になる「大豆」と「小麦」の麹を食塩の中に仕込んだものをつくば市の沼屋本店の方が届けてくれました。

「このままそーっとしておいて1週間後から撹拌する事」と毎年言われるのですが、どうしてなのか忘れてしまったので、質問しました。

「仕込んだばかりは塩分が下に沈み一週間後くらいに上下を混ぜると自然にペーハー(ph)を整えるんだよ。自然の力ってすごいんだよな」と理由を話してくれました。

昨年のコンニャク作りイベントの時に「大人の都合」で沼屋さんの諸味を使いましたが、初めて見るプロの諸味はサラサラで見るからに醤油でした。量も沢山でて、手抜きをした自分が恥ずかしくなり、今年こそ初心に返ってよーくかき混ぜ、サラサラ諸味を作るぞ!と気合が入ります。

※5月9日に届いた醤油諸味です。これが発酵して醤油になります。

5月12日 田植え
浦和に住む孫娘達も大きくなり(高3、中1)、もろもろの都合で日帰り田植えになりました。朝8時30頃到着した孫娘達は、お母さんに急き立てられながら、作業着の入っているケースからそれぞれ取り出し身支度を整えています。

田植え長靴を履き始めたらしいが「履けないよ!」と上の孫娘が言うと「もっと引っぱり上げなさいよ!」とお母さんの声がする。去年24・5㎝を買ったばかりなのに、1年でそんなに足のサイズが変わるのかな?と思いつつも聞こえないふりをした。すると「太いからでしょう??」と妹のほうの孫娘の声がして「それは禁句!」と今度はお母さんの声がする。

何とか身支度が整い、事務所脇の小さな「孫田」にいざ出陣!。

家族4人でそれぞれ自分の畝を決め、田植えが始まると何年もやっているので手慣れたもので、孫娘達も一人前に植えている。しばらくすると飽きが来たようなのでおやつを持って行くと、日陰の涼しい所を見つけてそこで「モグモグタイム」が始まるが、何が面白いのか姉妹でケラケラと腹を抱えて大笑い。腹ごしらえをして田んぼに戻った時には、ほとんど植え終わっていましたが、再び田んぼに入り空いている所を埋めるように率先して植えています。

※家族で「孫田」の田植えです。ここで収穫した米だけでは、少し足りないことを去年知ったようです。

しばらくして「お母さん足が戻ったよ?」と上の孫娘が報告しているので「どうしたの?」と聞くと、長靴が田んぼに吸い付いて抜けそうだったのが元に戻ったということらしい・・・。後で分かったのですが、田植え長ぐつがスネの中程までしか上がらず、そのまま田んぼに入ったとか。身支度の時に聞こえた「太いからでしょう??」の意味がこの時分かりました。

そして泥だらけの足元を見て「うわっ!むっちむち!久しぶりに見たわ」と思わず言ってしまった。すると隣にいた下の孫娘は透かさず「ばあちゃんシーッ!」と手で私の口を塞ぎましたが、後の祭りで「余計なことを言ってごめんね?」と謝りました。(那須店 高久 タケ子)

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栃木◆那須/仲間達との山菜パーティ、孫むすめ達との初田植え【高久の里山日記リターンズ】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2017年6月30日

5月7日 山菜パーティ

毎年ゴールデンウィークになると何となく仲間達に会いたくなり、いつの間にか恒例になった山菜パーティを今年もやりました。いつもは夕方からなのですが、今年は都合で昼食会にしました。

昼近くになると「お久しぶり~!」と元気な声で、次々に集まって来る仲間達の変わり無い姿を見るとほっとします。山菜パーティといっても【毒】になる山菜もあるので、確かな所で手に入れたものを天ぷら等で旬の味と香りを1年ぶりに楽しみました。

そしていつもの手打ちそばに塩漬けの保存食等で作った田舎膳が食卓に並ぶと「うわ~ごちそうだ~!」とニコニコ顔です。近況報告から始まり野菜作りや健康の話、そして私の知らない地元の情報等尽きることなく延々と続き、食べてしゃべって笑って「至福の時」を過ごしました。

たったこれだけのことが、ストレス解消になるとか・・・。安上がりですね~。

1707那須-01

5月14日 田植え

現在の農家は高齢化と後継者不足で大型機械を持っている人に一部作業をお願いしたり、全部委託するというのが現状です。御多分に洩れず我が家も知人にお願いして植えてもらうのですが、田んぼへの苗運びと機械に乗せる苗出しや苗箱洗い等に人手が必要なので、こちらへ移住した方にお願いしています。毎年お手伝いしてくれるベテランなので手際良くやってくれて、とっても助かります。

今の時代は乗用田植え機で泥に汚れることなく農作業をやるという、昔の人間にとっては夢の様な田園風景が此処かしこに見られます。今では珍しくなった手植えの田植に今年も浦和に住む孫娘達が来ました。いつもの様に朝食後、田植と稲刈り用にキープしてある衣装ケースより、それぞれの野良着を引っ張り出し、着替えて田植長ぐつを履くとすっかり早乙女に変身です。姉のほうは高校一年生で妹のほうは小学5年生になり、少しでも戦力になろうと気合が入っています。

1707那須-02▲憧れの乗用田植機を運転させてもらい、大満足の我が夫・だんなさま(後ろ姿)

田んぼに入って間もなく「う~ん」とうなり声が聞こえたので、何事かと見ると、姉のほうの長ぐつが泥に吸い付いて抜けず身動きがとれないでいる。それを見ていた妹のほうは「お姉ちゃんの一大事!」とばかりに土手から手を出すが届かず、間におばちゃんが入り、おじいちゃんが長ぐつを持って皆で力いっぱい「よいしょ~‼」の掛け声でひっぱると何とか抜けました。その姿は童話の「大きなかぶ」そのものでした。

1707那須-03▲長ぐつが泥に吸い付いて身動きがとれないお姉ちゃんを助けようと、みんなで「せ~の、よいしょ~‼」とひっぱり上げています。

昨年田植えデビューした妹のほうは自分が植え始めた道路際にお姉ちゃんを呼び、自分は苗分けをするのでここに植えてと話がまとまったらしく、昨年私がやったことを真似て苗分けが始まりました。でも苗の置き方や本数がまちまちで、植えている姉のほうには苛立ちの原因となり「お姉ちゃん奥の方から使ってね~」という何気無い言葉に「まったく雑なんだから~‼」ととうとう不満が爆発です。

1707那須-04▲「お姉ちゃん奥の方から使ってね!」と言う何気ない言葉に火が付きました。置き方や本数まちまちで、田んぼの中の姉の不満が溜まる気持ちもわかります。

1707那須-05▲「まったく雑なんだから~‼」と言われて、ちょっとだけ気をつけながらせっせとお仕事?をしている妹のほう。

しかし妹のほうはどこ吹く風と澄まし顔でちょっとだけ気を使いながらせっせと並べています。すると思い出したように「あのね~お友達はお金払って田植に行ってるんだって~」と話し始めた。妹のほうには田植とは自分達の食糧になるものを作り出すお仕事で、体験田植が理解できないらしい。そして「この一株が秋になるとお茶碗一杯のご飯になるんでしょう? これだけあればいっぱい食べられるね~」とご機嫌でした。(那須店 高久 タケ子)

栃木◆那須/那須店恒例・味噌づくりのイベント報告‼【高久の里山日記リターンズ】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2017年5月11日

那須店恒例・手作り味噌づくり

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3月25日(土) 一日目 早朝の気温-4℃ 参加者31人
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朝4時30分、大釜にたっぷり入った大豆を煮る為に、今年で21年目と年季のはいった腕前?でかまど口に火を焚き付ける。真暗闇の中に豆がらの焚き付けがパチパチと音をたて、飛び散る火の粉を見ながら、工務店からもらって来た廃材をくべる。

燃え付いて炎が安定し順調に燃え続ければ約3時間後には吹きこぼれる見込みです。その後蒸し煮にするのですが、集合時間までに大豆を煮るという責任がある私はその時まで気が抜けません。

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集合時間よりちょっと早目ですが、来た順に「日野屋さん」の指導で自分の味噌仕込みが始まります。今日は1才8ケ月の男の子が、ご両親と一緒に参加して味噌仕込みデビューです。

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ブカブカの大きな手袋をした掌にお母さんが丸めた味噌玉を乗っけてもらうと「エイッ」と桶の中に投げ入れる。この可愛らしい仕草を、周りで見守っている大人達は何時しか「孫を見る目」になっていました。「このエプロン姿の似合う男の子を見守りたいな~」と思う気持ちで「来年もお手伝いに来てね~」と約束しました。

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3月26日(日) 二日目 早朝の気温0℃ 参加者30人
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朝4時30分 天気予報では雨か雪が降るとか・・・。何とか午前中だけでも持ってほしいと祈る思いで外に出ると今日も真暗闇です。いつもの様にかまど口に火を焚き付けましたが、昨日細かい廃材を全部燃やしてしまったらしく、太く大きなものばかりです。あれこれ工夫して何とか集合時間までには、ふっくらと炊きあがり、今日も来た順に自分の味噌仕込みを開始しました。

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今日は2歳になったばかりの女の子が味噌仕込みデビューです。ご両親の真似をしてミンチ状の煮大豆と塩と糀の入った桶の中に手を突っ込んで「まぜまぜ、こねこね」と始まったのを見て「お手伝いえらいね~」と声をかけて、私は別の所に行きました。

1705那須-04すると「大変~!歯みがき粉!」とあわてて飛んで来た人がいたので「どうしたの?」と聞くと、「女の子が火傷した!」というので、歯みがき粉を手渡しました。

ちょっとしてから女の子の所に行くと「おくちゅりちゅけて、なおった~」とけろっとしていました。素手でミンチ状の煮大豆と塩と糀を混ぜ合わせていたので、低温火傷の初期症状?だったのか・・・モミジの様な可愛いお手手が真っ赤です。歯みがき粉の効き目は定かではありませんが、大事に至らず安心しました。

心配していたお天気も終わる頃にポツリポツリと降り始めましたが、それほどのこともなく助かりました。昼食は昨日と今日と同じメニューですが、炊事担当の女性の方々が愛情込めて作って下さった「田舎膳」に舌筒鼓を打ちながら、年に一度の顔合わせの味噌仲間達は一年分の話に花が咲いている様でした。

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3月27日(月) 三日目 雪
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我が家の畑で収穫した大豆を仲間数人で桶8ケ分だけの仕込みです。 今日は午後からなので、朝9時頃大釜に火を付けました。今朝方から降り始めた雪が私の赤大豆の鍋に降り懸かっています。よく見ると、なんとテントの端っこの真下に鍋が設置されていて、蓋の上に雪が積もっていました。

取りあえず夏に使ったヨシズを見つけて雪除けに立て掛けました。心配していた雪も次第に回復し、仲間が集合する頃には、すっかり止み今年の味噌仕込みも無事終わりました。

参加された皆さん、お疲れ様でした。(那須店 高久 タケ子)

※歯磨き粉が直接やけどに効くわけではなく、一時的な痛み止めとして作用することがあるようです。やけどをしたら冷水などで冷やし、早めに専門医の診察を!