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宮城◆白石蔵王/蔵王山の咳払い~火山活動【蔵王ツーリズム・遠刈田からの手紙】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2018年3月24日

2月早々、4年前の発令を繰り返すように蔵王山の火山活動が再発とニュースが流されました。火山列島の日本では、いつもどこかの活火山の咳払いが高感度のセンサーで捉えられて噴火警戒レベルを示されて緊急通報されます。

ほとほと困るのは、観光ヘの悪影響です。想定火口に近い市町村の一部だけに伝えられ、住民に万一を用心してもらえれば充分の、ごくごくの初期情報が瞬時に全国放送されることです。

御嶽山、箱根、草津と鳴動が続いたあとの放映でしたので、蔵王もやはり怖いという風評が発信されてしまいました。厳冬期で、山頂の想定火口の周囲1200mに近づくのはベテランのスキーヤーぐらいなのに、10㎞も離れた温泉街や多くの別荘地まで警戒され、観光客の敬遠を呼んでいます。

噴石はむろん、噴煙も見えず、感じる振動も全くありません。山頂に沢山埋められた感知計がかすかな微動を感じたという根拠ですから、何度空撮しても、いまは雪に埋もれて静かに眠る「お釜」が写るだけです。

大火事は一過性で済む事故ですが、噴火予測の風評は発令以後に何年も残って地域経済を苦しめます。安心、安全のための情報が住民を泣かすことがないように報道の仕方、表現には普段から工夫を考えたいものです。刺激の強かった草津本白根山噴火の報道はその点、上手で、噴火情報を逆手に使った宣伝になっていたのには感心しました。(白石蔵王駐在 渡辺 和夫)

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☆渡辺さんが経営する宮城蔵王・遠刈田温泉郷ペンションそらまめのホームページ
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宮城◆白石蔵王/小さな町の街おこし【遠刈田温泉・ペンション奮闘記】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2017年7月6日

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蔵王町遠刈田温泉の初夏のイベント、「とうがった大道芸」が6月初旬に開かれました。伝統や歴史にはまだ遠い、温泉場の平成生まれの人集めの行事ですが、当日は仙台圏からの大変な数の観光客で、近年にない賑わいでした。

有名な「横浜野毛」の大道芸にヒントをもらい、21年前、街おこしに有志が都会から芸人を探し出し、アゴアシつき(交通費と宿泊代は主催者持ち)で呼んだのが始まりと聞きます。たべものや宿泊は地元の店や宿が無償で請負い、まだ駆け出しで出演料の安く済む芸人さえ確保できれば、新幹線の切符代ぐらいの負担でスタートできたイベントのようです。

今年は12人の若い芸人が温泉街のあちこちで6時間半、パフォーマンスを繰り広げました。何年かぶりに覗いてみると、どこも歓声、拍手、笑顔のあふれる反応のよさが、芸人の芸より私には印象に残りました。芸人と客とに通い合う息づかいが路上に満ちて、芸が終わるとゴミ箱のフタを裏返した受け皿にはたくさんの客から投げ銭(ほとんど千円札)が寄せられました。

名の知れた祭りや年中行事を持たない、地方の小さな町には、ちょうどよいライブと、ぜひ他の町でも始められたらいいのにと思いました。  (白石蔵王駐在 渡辺 和夫)

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