ブログ

山梨県◆山梨市/ロケ地を巡る(2)【地域深堀り・のぞむ歴史紀行】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2021年5月8日

前回に引き続きアニメ「ゆるキャン△」に登場したフルーツ公園を訪ねてみました。野クル(野外活動サークル)メンバーが山梨市駅から約3㎞の道のりを徒歩で移動し、登坂を進むシーンは、普段車で移動する私としては驚愕の光景でした。

この公園は新日本三大夜景公園に選ばれた見晴らしの良い公園で、遊具やアスレチック。ドッグランの他に、スイーツが食べられる「くだもの広場」はアニメでもお馴染みの場所です。公園内にはワイン用の葡萄園があり、見慣れた葡萄棚はなく、綺麗に整列した垣根仕立てとなり、12品種が栽培されています。

訪問時(3月中旬)は梅が開花したばかりでしたが、4月には辺り一面桃の花が開花して、ピンク一色に染まります。駐車場近くには甲州弁が書かれたご当地自動販売機があり、まるでクイズのようでした。山梨へ訪れた際は是非お立ち寄りください。

(本部 長内 望)

=======================================
山梨県笛吹川フルーツ公園
山梨県山梨市江曽原1488番地 (0553 -23 -4101)
※5月10日(月)~28日(金)までは中央道集中工事の為に上下線で渋滞が予想されます。一部のインターチェンジでは閉鎖もありますので、出発の際は、ご注意ください。

東京◆本部/バイキンマンを再起不能にしない理由【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2021年5月4日

「アンパンマンはなぜ、バイキンマンを再起不能にしないのか」という記事を新聞で読んだことがあります。記者が作者のやなせたかしさんにインタビューした内容で、その時の回答が「世の中には、共存しなくてはならない菌もあるのです」ということでした。

確かに日常生活のなかでも菌は身近にあります。我が家の冷蔵庫には納豆(菌)を切らしたことはないほど納豆好き一家。味噌、酢、醤油などの製造に必要な麹菌は「国菌」に認定されているほど大切な菌。もちろん幼児向け漫画という設定で、多少いたずらをする程度の悪者なので、ウルトラマンや仮面ライダーのように、敵を完全に倒す必要は無さそうに思えます。

それにしても長い!

もう一年以上の新型コロナ。マスク生活、外出自粛、テレワーク・・・。緊急事態宣言と解除の繰り返し。100年前のスペイン風邪は終息に2年、アンネフランクの屋根裏部屋生活が2年。せめてあと1年でなんとかならないでしょうかね。

バタコさんは重さ38㎏(柳田理科雄著 空想科学読本より)もあるアンパンの新しい頭を軽々投げ(漫画キャラクターのなかで一番の力持ちはバタコさんという説もあり)、食べかけの頭と交換します。そんな方法で新型コロナを退治できる方法はないものでしょうか。バイキンマンとは違い、共存しなくてよい菌の存在はやっぱりいりません。(本部 金澤 和宏)

山梨◆八ヶ岳/惜春の候、5月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年5月1日

▲道の駅南きよさと。鯉のぼり500匹が大空高く舞い上がる。4月上旬~5月中旬頃。(北杜市高根町)

ゴールデンウィークのなか日、時刻は夕方。清里から須玉IC をつなぐ国道141号線、車道には観光を終え、家路へ向かう車が連なり、ノロノロと進む。高原の強い日差しが弱まり、顔の火照りが治まってくる。少し日焼けをしている事に気づく。

ふと、道の脇に目を向けると、道と平行した峡谷に、長い長いロープが張られ、沢山の数の鯉のぼりがバタバタと泳いでいる。一つのロープだけでもかなりの数の鯉のぼりだ。それが何本も谷間に張られ、鯉のぼりが渓谷の空を埋め尽くしている。昼から夜へ変わる、黄昏時、心が少し曖昧になる時刻。いきなり現れた鯉のぼりの大群に、現実感を欠いた気持ちになる。

鯉のぼりの下には何か大きな建物があるようだ。なんの建物だろうか。疑問に思いつつも、前の車の動きに合わせ、車を前に進めた。2011年のゴールデンウィーク、北杜市を訪れた時の記憶だ。

▲混み合う峠道(イメージ写真)

道の駅「南きよさと」毎年恒例の鯉のぼりの写真を見ながらふと思いだした。記憶の底に沈んでいた風景だ。東日本大震災の起きたその年、自分は東京の狛江市に住んでいた。最寄り駅は小田急線の喜多見駅。震災後の落ち着かない雰囲気の中で、ゴールデンウィークに旅行に行くか悩み、直前で選んだのが人から勧められた清里。初めての北杜市を訪れたのがその時だった。

残念なことに、北杜市の第一印象は曖昧なものだ。何処に行ったのかあまり覚えていないのだ。牧場に行ったのは覚えている。今から思うと、あれは「まきば公園」だったのだろうか。車が一杯で駐車するのに苦労した。お店の中も人でいっぱいだ。あれは「清泉寮」だったのか。

▲5月上旬頃に田んぼの水張が始まる。奥に富士山。(北杜市長坂町)

木造の広い食堂で「ほうとう」を食べた。とても美味しかった。あれは何処だったのか。何より面白いのが、山を見た記憶が無いのだ。「八ヶ岳」も「南アルプス」も記憶の中には無い。北杜市の印象は、「観光客で溢れた高原」といったところだった。ゴールデンウィークに行ったのだから、騒がしくて当然なのだが。北杜市に惹かれるのはもう少し時間が経ってからとなる。

観光で訪れるのと、実際にそこで暮らすでは、見えてくるものが全く違うのかもしれない。私の好きなフレーズに、「暮らすように旅をする」というものがある。じっくりと時間をかけ旅先を過ごすということだろう。地元のスーパーに行ったり、休憩では無く、コーヒーを味わうためにお店に入ったり。主要道路から一歩、脇道に入り、なんとも無い場所を散歩したり。そうすることで、その人の中に立ち上がってくる景色というものもあるのだろう。少なくとも私は、最初の訪問では、北杜市の景色が大して見えていなかったと思う。鯉のぼりは素敵だったけど。

5月のゴールデンウィークの時期、北杜市に居を構える私のお勧めスポットは、水を張った田んぼの景色だ。夕方の黄昏時、静けさとの中、ピンクの空を映す田園はとても魅力的だ。観光道路から一歩、脇道に入ることで見えてくる景色の一つだ。(八ヶ岳事務所 大久保 武文)

▲黄昏時に空の色を映す水田。(北杜市高根町)

まきば公園

岩手◆遠野/田舎なれども・・・【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/佐々木 泰文

2021年4月28日

▲盛岡市の御所湖畔にある「盛岡手づくり村」。

盛岡市の御所湖(ごしょこ)湖畔にある「盛岡手づくり村」は名湯「繋(つなぎ)温泉」「鴬宿(おうしゅく)温泉」の入口に位置し、自然を楽しめ雫石スキー場、小岩井農場等のレジャー施設も近いところです。

これまで修学旅行や国内の観光客と近年はインバウンドの影響で、中国系の旅行客を加えて大型バスが駐車場狭しと大行列の賑わいてした。特に、「南部煎餅焼き」「盛岡冷麺」や菓子工房等の自前で作って食べられるコーナーや、「南部鉄器」を始め天然藍染工房、各種焼物工房、民芸品なども手作り体験でき、岩手南部の名産品を一堂に体験できます。

御所湖畔を一望できる公園内には山野草や野花の自然観察ルートや、馬や牛と共に暮らした南部曲り屋の重厚な茅葺古民家で、やんわりとした時間とお団子も楽しめて、とても一日では廻りきれないほどの楽しみがいっぱいあります。

しかし、先日、遊びに行ったら、このコロナ禍の影響が著しく、全く閑散とした場内はさびしい限りでした。当時のように広場で「田舎なれども、南部の里はよぉ~。西も東も黄金の蔵こらさんさえ~」と、郷土民謡と芸能が観れる時が一日も早く来ることを期待しています。
(みちのく岩手事務所 佐々木泰文)

▲場内にはファミリー客の姿も。

岩手県の物件一覧はこちら

東京◆本部/地方への可能性【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

この記事の投稿者: 編集

2021年4月25日

昨年2020年にノーベル化学賞を受賞したのはゲノム編集の新たな手法「CRISPR Cas 9」を発表した女性2人である。「クリスパー・キャスナイン」とは簡単にいうと遺伝子を切ったり貼ったりできる技術のことである。この技術を使うと、生まれてくる子供に特定の遺伝子を付与できるのでデザイナーズベビーや絶滅した動物を作ることも可能になる。

一番注目されているのは例えば肝臓が弱い人がいるとして、豚等の動物に人間の肝臓を作り、肝臓を取り換えることも可能になるそうだ。ここで問題になるのは臓器をとるためだけに豚を作るのは倫理的にどうなのか?豚にならなんでもしてもいいのか?という問題である。

またこれをすることによって不老不死にはならないが老化のコントロールをできるので、この技術をどこかの国が使用すると危険が伴うという懸念があるので全世界がやらなければいけなくなるそうだ。まさに「神の領域」の技術になる。とてもすごい反面恐ろしさすら感じる。

移住相談員をしていた時には定年退職後の移住では、あまりにも病院が遠くにある場合、症状悪化などの危険があるため移住予定先の病院の距離を確認してもらっていたが、この技術が広まるとそれもあまり関係なくなり、都心への通院もなくなれば移住の心配もなくなる。そのため今よりも地方移住をする人が増える可能性があるのではないか?とふと思った次第である。(本部 井上美穂)

山梨◆南部町/たけのこと南部氏と富士山と【いくぞ甲斐路!所長ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所・中村健二

2021年4月22日

▲白鳥山から見た富士山と富士宮市街地。

この町に来ると静岡に帰ってきた気になってしまう、というのが静岡県人のわたしの昔から変わらぬ心持ちなのである。

南部町は山梨県内の最南端に位置しており、町域は二百平方キロメートルで現在七千人ほどが暮らしている山間地である。今は静岡神奈川方面からだと新東名から清水ジャンクションを経由すれば、中部横断道南部インターまでは十数分で行けるようになった。町の真ん中を富士川が流れ、それに寄り添うように身延線とみのぶ道(国道52号線)が走る。

北側は身延町に隣接しているがその三分の二以上は静岡県(静岡市、富士宮市)と接していて、日々の買い物は大型商業施設のある富士宮へ行かれる方が圧倒的に多い。高校の進学先も静岡県内が増えていると聞くし、静岡県から嫁いだ女性も多くいらっしゃるようだ。特産の「南部茶」の茶畑の風景は、大井川上流の川根あたりにどことなく似ている。

また、山梨から見る富士山は山越しの秀麗さであるが、ここ南部町だけは後述するように東海道と同じようなドーンと見える場所がある。わたしのいとおしき町、それがここ「山梨県南部町」なのである。

南部町内の森林面積は百七十五ヘクタール(約八十八%)。そのほかの農地は茶畑となっていて水田や果樹は少ない。また、宅地は富士川に向かって河岸段丘の広がるその一帯が新たに分譲されているほか、山あいの扇状地で日当たりと水はけのよい場所に地元の集落が点在している。

▲竹の町・南部。

別荘地は身延山地の東側、ちょうど居ながらにして富士山を山越に望める場所で、山あいの杉林を切り開いた一角に集中している。気候的には県内八地点あるアメダスの観測データによると、南部は降水量がもっとも多く冬場の最低気温は高い。銀行や商店街など町の中心地にある水準点(百二十七・四メートル)は県内ではかなり低め。こうした気候の特徴から南部町では昔から竹林が多く、エグさの少ない「たけのこ」の産地として知られてきた。

米ぬかで煮なくてもおいしいと評判が立ち、毎年四月になると東海地方から訪れる人が後を絶たないともいわれる。わたしも一度地元の山持ちじいさん・市川さんと朝早くたけのこ掘りに連れて行ってもらったことがある。斜面で足を踏ん張り歯の狭い独特の鍬で掘り出す作業は慣れないと大変だが、地元の方々は素早い。ものの一時間ほどで籠いっぱいに。

▲盛岡南部藩と遠野南部藩の家紋。

わたしは二つほどを手土産にいただいた思い出がある。取れたてのしゃっきりとした歯ごたえがいまも懐かしい。その市川家には代々の家紋がある。「向かい鶴」だ。清和源氏の流れを引く源義光(新羅三郎で長男は八幡太郎義家)の六代目にあたる光行が南部氏の祖といわれる。

当地に勢力を成していたが十二世紀の終わり頃には、源頼朝の命により奥州藤原氏討伐の任を得て海路で北東北に進出した。南部氏はその後三戸南部氏(盛岡)、八戸南部氏(遠野)などに領地を拡大し、戦国時代以降北東北の雄と称されてきた。その南部氏の家紋が「向かい鶴」なのである。南部町に残る市川家はその南部氏末裔の一派だといわれている。この歴史的な流れは二〇一八年に南部インターチェンジ出口にオープンした「道の駅なんぶ」で見ることができる。

また、南部町内のさらに南にあり、静岡との県境の山が白鳥山(「しらとりやま」。山梨百名山のひとつ。標高五百六十七メートル)で、なんとここにも東征したヤマトタケルの伝説が残されている。その開けた山頂から、すそ野まで大きく伸びた正面の富士山剣ヶ峰(標高三千七百七十六メートル)に飛び立った白鳥を見届け、進軍の道を定めたというのだ。近在の集落「万沢(まんざわ)」はアイヌ語で日の当たる場所なのだという。

そして、鎌倉時代にこの地から東北地方へ渡った南部の方々は、見上げた先の岩手山の姿をこの白鳥山から望む富士山とオーバラップさせ、きっと甲斐の故郷を懐かしく「ありがたき」場所として思い出しているのだ、とわたしは確信したのだった。(八ヶ岳事務所 中村健二)

▲白鳥山登山道入り口の看板にも向かい鶴が。

=============================================
16743S 南部町店舗付住宅 物件詳細はこちら

 

物件ウォッチ誌上オンエアー(文化放送「大人ファンクラブ」毎週土曜日06: 25 より。中村の放送回は毎月第4週目)次回は4月24日

長野◆富士見町/受益者負担金と受益者分担金の違いって?【本部スタッフ・ふるさと見聞録】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2021年4月19日

日本の数多くの地方都市では、人口増加を背景として郊外開発が進み市街地等が拡大していました。そしてこれからは人口減少が見込まれ、一定の人口規模に支えられてきた生活サービス提供が将来困難になりかねないとされています。こうして平成26年8月には「都市再生特別措置法の一部を改正する法律」が施行され、市町村が独自に「立地適正化計画」を策定できるようになりました。

移住者の多い長野県富士見町でも昨年「富士見町立地適正化計画」が策定され、住民が集まりやすい場所で暮らしに必要な機能を利用できる「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」の町づくりが進められています。都会からの田舎暮らしのニーズは、どちらかというと町が期待する「居住誘導区域」からちょっと外れ、ポツンと一軒家とは言わないまでも町の中心地から適度な距離、隣家が少ない自然豊かな地域にあるように思いますが、下水道供給エリア内の居住用住宅は移住・定住促進対策新築住宅補助金の対象(その他要件有)となっています。田舎暮らしの希望立地からは外れることが多いですが、下水道エリア外でも合併浄化槽の設置補助金などを検討できます。

実際に下水道と接続する際は、「受益者負担金」もしくは「受益者分担金」を支払う必要があります。言葉だけではその違いはわかりづらく、農業集落排水の「新規加入金」と一緒に考えると途端にわかりやすくなります。

まず、どちらも不課税で一回限りの支払い。「受益者負担金」は、所有している土地(宅地及び宅地見込地)の登記簿の面積に、1㎡あたり600円を乗じて得た額となります。つまり500㎡の土地なら30万円です。分割して支払うことができますが、負担金を一括でまとめて納めることで最高16%減額が可能です。

一方、「受益者分担金」は一般住宅で55万円、その他の用途の建物で86万円、原則一括納付です。そして農業集落排水の「新規加入金」は「受益者分担金」と全く同じ55万円と86万円。つまり、公共事業として整備された地域が「受益者分担金」、農業集落排水から公共下水へと移管された地域は「受益者負担金」という新名称となっただけで以前の「新規加入金」と同じ金額のままというわけです。

税金で賄われる「下水道施設」は道路や公園などの公共施設と性質が異なり、下水道が整備された人だけが利用するという側面があります。これをすべての住民が納めた税金だけで賄うので、下水道が整備されていない区域の人達にとっては不公平です。そこで税負担の公平性の確保、下水道の整備促進を目的とし、下水道によって利益を受ける人達に建設費の一部を負担してもらうのが、受益者負担金制度の趣旨だそうです。

「受益者負担金」の賦課は一度限りで、その土地に対して完納されている場合(公共枡が設置されます)は、一般的には売買などで権利譲渡されたとしても、再び支払いが発生することはありません。現所有者が分割で支払い途中の場合は残りの支払について注意が必要ですが、そこは我々仲介業者が調査する範囲となります。(本部 星野 努)

※上記は富士見町の受益者負担金・分担金についての説明です。他の市町村、民間の管理会社等で全く違った定義で同様の名称を使用している場合があります。

宮城◆白石蔵王/こけしと宮のたまご【いくぞ北東北!所長ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所・中村健二

2021年4月15日

▲蔵王町こけし館(入館料は300円)

東北地方を代表する民芸品といえばやはり「こけし」の右に出るものはないにように思う。蔵王町遠刈田温泉(ざおうまちとおがったせん)で物件の所有者と打ち合わせをする前、「蔵王町こけし館」に寄ってみて驚いた。その数の「多さ」と「多様性」にである。

ふつう「こけし」といえば頭が大きくなで肩で、一直線に伸びた胴の愛らしい姿を思い浮かべるが、同じ宮城県内でもこの「こけし」の発祥地といわれる遠刈田や「こけし」の生産量日本一の鳴子(なるこ)そして名湯の作並(さくなみ)や秋保(あきう)などの各温泉地などのほか、岩手県の南部系や山形蔵王系によっても違いがあるのだ。姿・胴・頭・瞼(二重か一重か)・鼻(丸鼻か猫鼻か)などはそれぞれの地域によって特徴があり、しかも体系的に作られてきたという。

秋田県の皆瀬村(現湯沢市)木地山系の「こけし」はなんと頭頂部に赤いリボンがつけられているらしい。「こけし」工人の心意気が感じられて良いですね。ちなみに「こけし」の樹種は東北地方に自生する「みずき」がもっとも多く使われるという。その理由は心材辺材とも白色か黄白色で、木の肌目が緻密であるからだとも。

▲展示されているこけしたち。

遠刈田温泉から十数キロ南下すると「宮(みや)」という地区がある。その地名のいわれとなったのが十世紀の『延喜式』にも名を連ね、伊達家家臣で白石(しろいし)城主片倉家の総守護神の「刈田峯(かったみね)神社」だといわれる。刈田峯とはこれまでにもたびたび噴火を繰り返してきた蔵王連山のことである(蔵王町ジオパーク推進室)。

また、「白鳥(しらとり)大明神」の別名を持っており、まさにそれは『古事記』の神話的世界なのだ。生き別れとなったヤマトタケルの子が成人し、やがて生まれ故郷に白鳥として舞い戻って帰ってきたことに由来するという。そんな話を教えてくれたのが、遅い昼食をどこで取ろうかと車を走らせていた時にたまたま寄った高台のレストランのオーナーだった。名前を我妻(あがつま)さんという。

この辺りではよく聞くお名前だが、わたしとしては『民法総則』(岩波書店刊)の著者である我妻(わがつま)栄先生(山形県米沢市出身)を思い出してしまう苦い思い出のある名字なのだ。このレストランのある辺り一帯は、蔵王連山の東側を流れる松川の段丘地帯で、背後に蔵王連山の一角をなす青麻山(あおそさん)(標高799m)がそびえる。その東端に位置し、そこだけ舌状に飛び出した高低差のある丘陵地となっているのが特徴だ。

その後、店舗建築にあたり事前に町の教育委員会による遺跡発掘が行われた。その結果、なんといまから四千七百年前の縄文中期後葉の囲炉裏を持つ竪穴住居跡七軒のほか、土器や石器が発見されたのだった(「根方(ねかた)A 遺跡」)。ここにはひとつの集落が形成されていたのである。

近隣の松川沿いの河岸段丘にもこのほかの縄文遺跡が発掘されており、その当時の人々の暮らしぶりがうかがえる。見晴らしの利くこうした場所を選ぶセンスというか、縄文人はあらためてすごいなと感心させられるほどの場所である。

▲ corrot 蔵王町宮字持長地104-3 電話0224-26-8565

farmer’s cafe corrot.

このファーマーズ・カフェ「corrot(コロット)」では鶏卵農家である我妻さんのたまごを使った絶品料理が味わえる。雌鶏の産むたまごの数を少なくすることによって濃厚な黄身になるという。口コミでそうした評判を聞きつけた人たちが来てくれるようになり、その日も平日の午後遅くにもかかわらずテーブル席はほぼ埋まっていた。

▲この渾身の一皿(税込1380円)。ランチは11:00~14:30(水休)

宮城県には移住定住に積極的な市町村が多い。わたし的にはそういった印象があり、今後このコーナーでも随時取り上げていきたいと思っている。この蔵王町もそのひとつだ。仙台方面からは車で一時間程度。蔵王連山の南東側に広がる町域には別荘やペンション、レストランも数多い。面積は百五十三平方キロメートル(東京二十三区の約四分の一)あり、一万一千四百人ほどが暮らしている。

遠刈田温泉(高原地帯)から宮地区(田園地帯)まで標高差が大きいのも特徴だ。別荘地には有名なチーズ工場があり冬場もレストランや直売所がオープンしている。町役場の窓口は庁舎二階にあるまちづくり推進課が担当している。「住むなら蔵王だ!!」として移住定住ガイドブックを市のHP からもダウンロードできる。丁寧な職員の対応が心強い。(宮城・岩手・秋田担当 中村健二)

お問い合わせは蔵王町まちづくり推進課へ

宮城県刈田郡蔵王町大字円田字西浦北10番地
電 話:0224-33-2212(町づくり推進課・直通)
電 話:0224-33-3284(環境政策課・直通)
メールでの問い合わせも可