▲真っすぐな階段の先に広がる瀬戸内海の景色。1000年前の人は何を思いこのようにしたのでしょうか。
小豆島の一番大きな港・土庄港から車で10分ほど。恋人の聖地「エンジェルロード」を右手に見ながら市街を抜けると、海岸線から直ぐに立ち上がった里山が見えます。その頂上に鎮座しているのが富丘八幡神社。
道路沿いの広場が参道上り口になっており、いきなりかなりの傾斜の階段。その斜面には江戸時代に作られた石積みの淺敷がたくさんあり、その様相は神聖を感じます。
歩を進めるにつれ海が現れ、どんどん視界が開けていきます。踊り場を過ぎ左に90度向きを変えると、そこには社殿に向かって真っすぐ続く階段が出現。
「まだ続くのね〜」と、小言を言いたくなりますがそこは神聖な場所、ぐっと堪えて歩みを進める。頂上の社殿直前で右に目を向けると駐車場が!「えっ、車で上がれるの!」と更に小言を言いたくなりますが再度我慢。背中で息をしながらラストスパート。
なんとか頂上に着き後ろを振り返ると、疲れと小言がいっぺんに吹き飛ぶ絶景が広がります。
瀬戸内海と小島の景色はよくありますが、それに海から登る?はたまた海へ落ちていくような参道(階段)が加わった景色。一日中見ていられそうです。
創建から1100年、当時の人はあえてこの景色を意識して作ったのでしょうか。絶景が目に飛び込んでくる最後の振り返った瞬間、これを是非体験しにお出掛け下さい。もちろん、小生はしっかりお参りもして帰りました。(本部・香川担当 金澤和宏)