本誌でも度々紹介している国道140号線。かつての「秩父往還」であり、山梨の富士川水運で陸揚げされた海産物が埼玉・熊谷まで運ばれていた歴史ある道です。雁坂トンネルの開通によって再び山梨と埼玉が車で往来できるようになり、両県の再開は山梨側の方が進んでいる印象でした。
もともと埼玉県(関越自動車道花園インターチェンジ)と山梨県(新山梨環状道路)を結ぶ「地域高規格道路」として計画され、「西関東連絡道路」として進行中だったものです。
私の自宅から秩父エリアは近いのでほとんど西武鉄道を利用して訪れることが多かったのですが、昨今のコロナ禍の状況で、最近は車で行く回数も増え、調査で良く利用するgoogleマップでも最近併記されることが多くなり気になっていました。
実際に関越自動車道花園インターを下りると、国道140号線で秩父中心まで約30㎞、車で40分ほどかかります。そして寄居長瀞有料道路を利用すると約5㎞、時間にして10分ほど短縮することができます。また基本一車線ずつなので休日は混みやすいので余裕をもった時間行動が必要。有料道路に入るためには右車線から陸橋を登りながら左側に曲がっていきます。
花園インターを下りてすぐに右車線を走ってしまうと、児玉方面へ行ってしまうので注意。秩父の看板が見えてからで間に合うので初めて訪れる方はご留意を。有料は右、一般国道は左。どちらも140号線で、有料道路は「皆野寄居バイパス」とも呼ばれています。
▲新しく延伸した道路を走ると秩父蒔田インターの看板が見えてくる。
▲秩父蒔田インターを下りずにそのまま走ると上蒔田交差点に出る。
一般国道は波久礼(はぐれ)から樋口、長瀞へと秩父鉄道と荒川に沿って迂回するように走るわけで、有料道路は山に入り寄居風布(ふうぷ)を抜け、直線に道が伸びています。釜伏トンネルの出口(秩父側からだと入口)に料金所があり、はっきり言えば、この対面通行2560mのトンネルのために埼玉県道路公社へ430円支払うようなもので、かつて関所があった蓑山(美の山)釜伏峠を突き抜け、観光地の長瀞をショートカットして皆野・秩父方面に出られます。
▲公社への支払いとなる有料道路はETC が利用できない。ただSuica が利用可能になったのは驚き。埼玉県に拍手!
以前の有料道路はここまでで、現在は大きな荒川をそのまま橋で渡ることができ、秩父蒔田(まいた)インターチェンジ間が平成29年3月に開通、そのまま上蒔田交差点まで道路が伸び、国道299号線と繋がりました。
こちらには料金所もなく、まだまだ延伸の予定があり、旧吉田町や小鹿野町方面のアクセスが良くなりました。ただ、物件情報の最寄りインターの距離をこの道路の終着地である交差点とするか、その手前の奥まったインター入口とするか迷っています・・・。ちなみに本誌のデータでは他の物件と同じようにインター入口で計測していています。
西関東道路はここから秩父小鹿野バイパスを経て雁坂トンネルまで整備予定で、完成時期はまだまだ先のようです。(本部 星野 努)
▲山梨三富と繋がる埼玉県の西端・雁坂トンネル。トンネル通行には740円かかる。
西関東連絡道路について(埼玉県HP)
https://www.pref.saitama.lg.jp/b1014/nishikantou-renrakudouro/index.html
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