「風の丘」の代表者は藤山幸伸(ふじやまゆきのぶ)さんだ。長年道南の運輸業に携わって来られた方で地元の名士でもある。札幌の運輸会社の函館営業所が独立する形で会社を設立し、2022年には創業30年を迎えられたという。
現在は北斗市(ほくとし)追分(おいわけ)の営業本部を中心として函館と北斗に拠点となるセンターを展開している。また、24時間営業という時間の枠も拡大し大手コンビニチェーンにも対応するなどこの道南地域の物流を底支えしてきているのだ。
その多年にわたる貨物運送事業の振興と発展に寄与した功績をたたえられてなんと昨年10月25日には国土交通大臣より表彰されてもいらっしゃる。
齢70歳を超えていらっしゃるというがとてもそんなお歳には見えない。趣味も多彩と聞く。その中で特に音楽もお好きなようで地元のFM 局にもゲスト出演されたことも。
わたしがはじめてお会いしたときに拝見したカウンターバーの一角にはLPレコードが壁一面に所狭しと並んでいた。ログハウスの壁のポスターに「おおーっ」と思わず叫び出すことも。東京の下北沢や京都の烏丸通りにあるカフェをなぜか思い出していたのだ。既視感であるとともに心地良さが漂っている。
北斗市(ほくとし)当別(とうべつ)縁あって土地を購入し仲間とともに3年かけて作り上げたログハウス。津軽海峡から吹く風の音を聴きながらの作業は何ものにも変え難い経験だったと藤山さんは話す。
「風の丘」はこのカフェのほかドッグランやキャンプもできる場所もある。近隣の別荘者のために薪も販売している(首都圏の方もいらっしゃいます)。ここを訪れる人たちは思い思いの休日を楽しんでいるのだ。
また、ログのゲストハウスは1棟貸しも行っている。一泊一グループ2万円(特に人数制限はありません)。
藤山さんの会社で使われなくなった冷凍コンテナを有効活用するために、現在取り組んでいるのが「タイニーハウス」だ。寒冷地用に内装を仕上げ直した小さなコンテナハウス。6帖ほどの室内にはベッド、テーブル、トイレが付く。これにミニキッチンを付け加えれば紛れもない自分の城が完成する。
わたしはさらに一人用サウナ、ペレットストーブ、ウッドデッキを是非とも取り入れていただくよう提案している。サウナで火照った体を渡島半島(おしまはんとう)の雪の中に溶け込ませたいと切に願ってもいるのだ。
さて、この風の丘は北斗市内の緑化会社が売主となって販売してきた。そのため、公営水道を利用しながら配管はその会社の私設管だという。なので、現在でも水道加入金というものはないのだ(北斗市水道課)。2006年の合併以前の流れをそのまま引き継いでいるようなのだ。
さらに、下水道が使えない地域では合併浄化槽の設置だけでなく、メンテナンスも市が行うという。対象地域は市内のほぼ全域。こうした事業はわたしが知る限りでは全国的にもこの北斗市だけだ。ただしこの制度は別荘者には対象とはならない。あくまでも住民(新規移住者含む)だけの行政サービスということなのだが、これはスゴイ。
その北斗市で移住相談の窓口となっているのが総務部企画課だ。担当者は地元愛が強い方で彼女の移住二地域へ寄せる思いには頭が下がる。東京の有楽町にあるふるさと回帰支援センター(理事長は高橋公氏)での相談会にも積極的に出たいとおっしゃている。いつかまた、山梨県の北杜市とコラボできたらとわたしも考えています。
北緯41度の北の大地はいまとても熱い。真冬のこの時期ならではの銀世界へ一度来てみませんか。(八ヶ岳事務所・道南担当 中村健二)
=======================================
風の丘(URL:https://windhill-tobetsu.com/)
住所:〒049-0282 北海道北斗市当別406
TEL : 090-3391-6284
アクセス:
●車をご利用の方
・JR函館駅から国道228号線を使って約35分(23km)
・函館空港から函館江差自動車道を通って約30分(33km)※北斗茂辺地IC出口より5分
・新函館北斗駅から道道96号線、国道228号線を通って約35分(24km)
・木古内駅から国道228号線を通って約20分(17km)
●道南いさりび鉄道をご利用の方
・渡島当別駅下車徒歩20分 ※ご連絡いただければ送迎致します。
★カフェ
【営業日】
土・日・祝(不定休あり)
【営業時間】
11:00~17:00(L.O. 16:00)
【座席数】
58席
★ゲストハウス
●北欧館(ツインルーム+リヴィング付)
1泊素泊り 8000円/人~
●ファミリーFor(シングルベッド4台)
1泊素泊り 5000円/人~