ブログ

長野◆伊那市/‰←これの読み方なんでしょう?【本部スタッフ・全国乗り鉄漫遊記】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年6月18日

突然ですが、当ブログをご覧になっている皆様は「‰」この記号の読み方をご存じでしょうか。

これは「パーミル」といって%(パーセント)に0が1つついているので、100分の1ではなく1000分の1という値になります。

例えばこれが40‰なら1000分の40ということになり、1000m進むごとに40m高くなる勾配の角度を表しています。

ゴムタイヤを用いる自動車やバイクなどは、摩擦力が大きいので10%(100m進むごとに10m高くなる)の坂でも楽々登ることが出来ますが、

それに比べて鉄車輪を用いる鉄道車両は摩擦力がとても小さいので、25‰(1000m進むごとに25m高くなる)の坂でも急勾配と分類されています。

今から25年前の1997年に北陸(長野)新幹線開業と引き換えに、惜しまれて廃止となった群馬県と長野県に跨る碓氷峠はJR線最急勾配の66.7‰でしたが、

現在のJR線最急勾配はどこになるのかというと、実は前回私が取り上げた同じJR飯田線の赤木~沢渡(長野県伊那市)にあります。

碓氷峠とは異なり辺りはごく普通の田園地帯ですが、そこには40‰という目視でも確認できるほどの急な坂があり、

難読駅名の1つとして数えられる沢渡(さわんど)駅から一気に80km/hまで加速し、

勢いをつけて一気に40‰の坂を駆け上る姿は、まさに伊那谷のジェットコースターとも言えます。

 

付近には伊那谷ではおなじみの「かんてんぱぱ」の本社兼ミュージアムやショップがあり、

国道153号線からも近いので、付近にお立ち寄りの際はぜひこの急坂を見てみてはいかがでしょうか。

おそらく実際に飯田線に乗車し、先頭車両から「かぶりつき」してみるとその迫力が伝わりやすいかと思います。

写真の片側2ドア車両(213系5000番台)には先頭にかぶりつき席があるので、小さいお子さんには喜ばれること間違いなしです。

(本部 髙橋 瑞希)

=============

 

 

長野◆飯島町/駅は見かけによらぬもの【本部スタッフ・全国乗り鉄漫遊記】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年5月2日

日本全国の47都道府県には2022年4月現在、実に約9000の駅が存在しており、その数は路線廃止などの事情で年々減少傾向にあります。

今年は日本に初めて鉄道が開通してからちょうど150年。いつも身近にある駅もそのほとんどが何十年何百年と長い歴史があり、地域によっては町の玄関口として親しまれている駅もあります。

ここは長野県上伊那郡飯島町にあるJR飯田線の「田切(たぎり)」という駅。

1日の乗降客数が50人以下の無人駅で、開業したのは1918年と駅としての年齢は今年で104歳という歴史のある駅です。

築堤の上に佇む「ポツンと一軒家」ならぬ「ポツンと無人駅」ですが、この一見何の変哲もない駅には実は意外な点で有名な駅だったりします。

今や地方の町おこしの一環としてメジャーとなりつつある、アニメの「聖地巡礼」。

これまであまり注目されなかった地方自治体がアニメで取り上げられたことによって、一気に知名度アップに成功した例も少なくありません。

そんなアニメの「聖地巡礼」ですが、一体いつ頃から注目され始めたかというと、

今から約30年前の1991年に公開された『究極超人あ~る』というアニメがきっかけと言われています。

 

これまでの架空の世界を描いたアニメとは違い、実在する場所を忠実に再現した映像は放送当初から話題を呼び、

キャラクターと同じ空間を共有したいといった想いのもと、当時は何もなかったこの駅も今や石碑が建つまでに存在感のある駅となりました。

地方の人口減少が話題となる中、各地方自治体はふるさと納税や移住促進補助金など様々な方法で試行錯誤をしていますが、

地方の移住促進をお手伝いしている私たち不動産業者としても、まずは町や村の名前を知ってもらうためのきっかけとして、

こういったアニメや映画などを通して訪れてみたいと思ってもらえるだけでも喜ばしいことです。(本部 髙橋 瑞希)

=============