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山梨◆大月/我が向かうは岩殿山城【地域深堀り・のぞむ歴史紀行】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2019年12月31日

大月駅の北東側にある、岩殿(いわどの)城跡。戦国時代に小山田氏の居城とされ、武田勝頼公が織田・徳川連合の戦いに敗れ、建設途中の韮崎の「新府(しんぷ)城」では守り切れないとの話し合いの末に、東吾妻町の「岩櫃(いわびつ)城」、そして大月の「岩殿城」の2つが選択肢としてあったとされています。

戦国時代に屈指の堅固さを持っていたとされ、現代の登山道を登るも、中々の急勾配。甲冑を身にまとい登る事を想像するだけでゾッとします。

勝頼公も最後に岩殿城へ向かうも辿り着けず(諸説ありますのでここでは詳しく触れません)。天目山にて最後を迎えることになりました。現在は観光地となり山の標高は634m。スカイツリーと同じ高さ。中腹からは富士山が綺麗に望め、春には「桜まつり」が開催されます。甲斐の歴史と文化に触れることができるスポットです。是非一度お越しください。

◆新年にのぞむ、新たな気持ちで

今年も自然災害の脅威は全国各地で報道され台風15号や19号では多くの方々が被災されました。地球温暖化の影響は遠い地域の問題ではなく、日本にも影響を及ぼしています。

台風以外にも異常気象(局地的豪雨)もあり、人が入らなくなった山は荒れて水を貯える力が減っています。里山から田畑が減れば、小さな貯水槽の役割も減少します。今回の河川氾濫や土砂災害は雨だけではなく、山が荒れる影響も多かったと思います。災害の影響により交通は分断され、物流が止まり、経済の停滞にも影響が出始めます。

これからは人口減少や都市への一極集中の反面、里山で暮らし、山や森を整備し、田畑を耕す事で災害を減らす重要性は増していきます。直ぐに移住、定住が出来ない場合でも2地域居住という選択肢もあります。長距離移動は新幹線や高速バスを利用し二酸化炭素の排出量を減らす選択肢もあります。一人での効果は少ないですが、大勢が意識を変え、少しでも災害が減らせればと願っております。(本部 長内 望)

長野◆富士見町/信濃境・作業の現場より【地域創生・発見地元びと!】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2019年12月28日

八ヶ岳の南西麓に位置する富士見町は、山梨県との県境、小淵沢町と接し、首都圏から最も近い信州のひとつ。特急停車駅である小淵沢駅からも車で容易で、本数は限られるが富士見駅にも「あずさ号」は停車する。

富士見町役場周辺には生活施設がひと通り揃い、諏訪南インターが都市部との玄関口となり、何より八ヶ岳の眺め、南アルプス、入笠山、そして町名の由来である富士山の眺めが魅力の町である。

近、現代では文筆家や学者などの有識者、そしてふるさと情報館においても移住者・二地域居住の場所として人気が高く、嬉しいことにこの9月、10 月だけでも富士見町だけで6件の契約、引渡しがあった。

その日も町内のログハウスの引渡しが完了し、帰り際に信濃境駅の前を通ると、昨年成約頂いた土蔵物件に何台か車が止まっていた。中から懐かしい顔の大工さんがこちらに気づき、顔を出してくれた。

一人は町内の乙事こと地区の五味工務店の代表・五味広幸さんで、地域・気候風土に合わせたエアサイクルの家づくりを得意としている。また、現在売出し中の若手イケメン大工の平出智崇さんは日本伝統建築技能者の資格のある宮大工で、社寺建築の改修や文化財の保存修理なども担っている。

今回の現場は、一時は撤去取り壊しをオーナーも決断していたが、やはり土蔵を残し、その隣に八ヶ岳を眺める小ぶりな住まいを建て、ゆっくり土蔵を改修していくプランに最終決定したそうだ。

「施主さんはこんな改修はどうか?と夜中でもアイデアを送ってくるほど熱意とバイタリティある。こちらも真剣だよ」と笑う五味さん。今年の7月に自身が建築した住宅が「人生の楽園」でテレビ放映されたそうだ。

「ふるさとさんの見学会に参加して購入されたそうじゃない、消防士さん。周囲に溶け込んで良くやってるよ」知らぬは当方だけだったが、思わぬ成約者さんのご活躍を地元の方から聴けるのは嬉しい限りだ。(本部 星野 努)

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五味工務店(長野県諏訪郡富士見町乙事5812) 
TEL:0266-62-2872
http://www.53komten.com/

東京◆本部/出張族・車での走行距離【本部スタッフ・ふるさと見聞録】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2019年12月26日

私自身、学生時代から全国を旅で巡っていましたので地方へ出張することは全く苦になりません。車の運転も好きですし・・と、そこでふと思いあたったのが「入社15年での総走行距離はどれくらいだろう」という疑問。現在の自家用車は入社以来3台目で只今14万㎞。前の2台は16万㎞位で替えていますので、これまでにおおよそ41万㎞(使用頻度はほぼ9割が仕事として計算)。地球の赤道距離が約4万㎞ですので、ざっと地球10周。

いや待てよ、自家用車の移動だけとは限りません。九州など遠隔地の出張は飛行機で行ったあと現地ではレンタカーを使います。いずれにせよ年間3~5万㎞は車で走っていることになります。

そこでまたふと思いあたったのはそれでは「一日で走った最高距離はどれくらいだろう(一日は24時間ではなく、起床から就寝までとして)」との疑問。入社15年間を振り返りますと、そういう記憶は容易に2つ3つ直ぐに思い出せます。最高記録は約600㎞(自宅→→→南房総・館山→→→新潟・新発田)。2番は500㎞(北九州空港→→→下関・滝部→→→宮崎・都城)。特に一番目は10年ほど前ですが、温暖な南房総と吹雪の新潟を一日で体験したので記憶に残ってます。

関越トンネルを抜け、吹雪の中を震えながらチェーン巻いたのは一生の励みです。(本部 金澤和宏)

北東北◆秋田/秋田で学べる特記すべき場所【いくぞ北東北!中村所長・ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 代表取締役・中村健二

2019年12月24日

▲国際教養大学キャンパス。(秋田市雄和椿川)

「教育県」として知られる秋田で、私が興味を持っている場所を2つ紹介する。

ひとつは「国際教養大学」。

国際教養学部のみの単科大学で、その理念を要約すると高度な言語能力によって国際人としての資質を身につけるということのようだ。特記すべきは、入学時の半端ない偏差値の高さと卒業要件に最低1年間の海外留学が含まれていること。一定の条件を満たせば自分の好きな時期に留学できるという。

また、国内外から集まった学生は全員学内の木造板張りのアパートに住んでいる。こうした生活環境をはじめとして県立中央公園に隣接した好立地のキャンパスは、都会にはないような開放感に溢れており、どことなく海外のカレッジの雰囲気を醸し出している。地域FM 局(エフエム椿台)があるのも面白い。 

もうひとつは「秋田大学鉱業博物館」。鉱物資源の宝庫・秋田県の中でも、北秋田市南部にある旧阿仁町は江戸時代から鉱山開発が盛んで平賀源内も訪れたという全国屈指の銀鉱、銅鉱の産地だった。明治期には官営鉱山として活況を呈し、ドイツ人技師の官舎として使われた建物は「異人館」として現在も保存される国の重要文化財だ。

そうした下地のある秋田にあって、鉱物、化石、地質のほか地球の成り立ち、自然災害史なども一堂に見られるのがこの鉱業博物館(入館料100円)。全国的にも珍しい鉱山学部があったことでも知られるこの秋田大学の母体のひとつは1910年(明治43年)創立の秋田鉱山専門学校に端を発しており、現在は大学院の中に鉱山資源学部が置かれている。

▲博物館内部は生命の生まれる胎内またはアンモナイトの内部を思わせる。(秋田県秋田市手形大沢)

秋田駐在・案内担当の片山保さんいわく「全部見るにはまる1日かかります」。確かに圧倒的な鉱物の展示品の数。よくぞここまでと来場者に言わせるものがある。

しかしながら私が感じたものは別にあった。巨匠宮崎駿監督が描いた映画『天空の城ラピュタ』がどうしても頭から離れなかった。

博物館入口横にある原油掘削機は「何でできているかもわからない」あのロボットを彷彿させる。また、大正時代にドイツから輸入して教材としても使われた採掘櫓と映画の冒頭でパズーが修理している機械がそっくりだとはツイッターでもつぶやかれている。そして1階に展示されている「蛍石」はまさに飛行石の形そのものだ・・・。

▲屋外に展示されている掘削機。

秋田は地下資源が豊富でいまも原油掘採が行われていること、奈良時代に築城され片山さんもボランティアガイドを務める秋田城は、律令時代から大陸との交易が盛んであったことなど、日本海側の要衝地「秋田」は私にとってまだまだ知らないことが多い魅力溢れる地域である。(北東北担当 中村健二)

宮城◆白石蔵王/夕食の材料、地産地消の現実【遠刈田温泉・ペンション奮闘記】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2019年12月21日

※写真はイメージです

「尋常ではない台風」が続いて来た10月、テレビは千葉、長野、福島、宮城を流れ下る大河の氾濫を告げ、連日、床上浸水の後始末を報じています。私も生まれてはじめての避難所に行き、一夜を明かしてみましたが、おかげさまで蔵王はいつものように、ほとんど無傷ですみました。

山々の河川は急流の源流で、水の淀みがなく、梨や野菜の収穫期も終わっており、申しわけないほどの静かな秋です。今晩の8名のお客様の夕食の食材をみやぎ生協で求め、妻が調理台の上に並べてあったので、何気なく眺めていて驚きました。

季節の変わり目、端境期、それに異様な降雨の被害もあったのでしょうが、一品一品の野菜の生産県がすべて違っていたのです。まるで野菜の「国体」です。

ニンジン(北海道)、小松菜(茨城)、エリンギ(新潟)、セロリ(長野)、きゅうり(宮崎)、ミニトマト(熊本)、ねぎ(山梨)、ブロッコリスプライト(埼玉)、なす(栃木)、しめじ(宮城)、椎茸(鹿児島)、バナナ(フィリピン)。

これに私の畑から山芋、里芋、大根が加わり、さらに産地不明の魚と豚肉が参加すると、とても「宮城の地産地消の食材を使う郷土料理」とはいえない現実に仰天してしまいました。生協をはじめ、大手の食品スーパーの集荷力、経済流通の実際を覗きみた思いです。

ペンション、つまり民宿の夕食の材料は、周辺の耕地から集まる「道の駅」などの新鮮な農産物だと思いがちですが、11月の現実は上記のごとしです。(白石蔵王駐在 渡辺和夫)

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☆渡辺さんが経営する宮城蔵王・遠刈田温泉郷ペンションそらまめのホームページ
http://www.soramame-p.com/
「ペンションそらまめ」で検索できます。

ペンションそらまめ

長野◆青木村/農家をするなら信州青木で!【東信州あおき・小県からの手紙】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・上田青木店 / 山本 幸哲

2019年12月19日

▲岩下りんご園と子檀嶺(こまゆみ)

田舎で農業をしたい。家庭菜園を楽しみたい。という思いは、田舎暮らしを目指す人の共通の願いなのではないでしょうか。しかし、いざ農地を購入しようとすると、農地法の縛りにより、非農家は農地を購入できないのです。一般的に農家に認定してもらうには、5000㎡(1500坪)の農地を保有しているか、使用貸借や賃貸借で借りて耕作しなければなりません。

青木村では、多くの人が就農できるようにと、農業者の認定が非常に緩和的です。使用貸借や賃貸借により1000㎡(300坪)以上農地を借りて耕作すれば、農家に認定してもらえ、農地を購入することができるようになります。

「自分の農地を持ち、作付計画を立て、今年はこんな野菜を作ってみよう。こんな果樹苗を植えて、おいしい果実を味わおう」などと夢は膨らみます。

◆ふじの収穫始まる

青木村の「りんごの木のオーナー」も、今年で25年目を迎えました。この制度は、りんごの木1本ごとに契約するもので、農家が収穫前までの作業をして、オーナーが自ら収穫するというものです。

契約している木に実っているりんご全てを持ち帰ります。収量は年によって違いがありますが、収量保障もあります。

最初から「りんごの木のオーナー」に関わってきた岩下りんご園さんも、娘の千賀子さんに世代交代しました。今年の作柄をお伺いすると「台風による被害はあったけど、なんとか収穫できそうです。ふじは例年より実が大きく、甘みも十分あります。まだ気温暖かく、蜜の入りが少ないので、もう少し寒くなってほしいです。」とのことでした。

早生りんごのシナノスイーツやジョナゴールドなどは収穫が終わり、11月9日からふじの収穫が始まりました。晴天の下で、赤く熟したりんごを収穫し、味わってみてはいかがでしょうか?(上田青木店 山本幸哲)

福島◆南会津町/前沢曲家集落と健康マラソン【地方出張・担当旅がらす】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2019年12月16日

▲前沢曲家集落の水車小屋。

南会津町のたかつえスキー場の近辺は、ペンションやセカンドハウスの物件があり、年に何回か訪問する場所です。雪深く、四季の変化がはっきりしていて深山幽谷のダイナミックな自然を感じられるところといえます。

旧舘岩村内にある前沢曲家集落は、昭和63年から茅葺住宅に対する経費補助で伝統的建造物に対する計画的な景観維持を図ってきました。集落ごと維持されていますので一見テーマパークのようにも見えますが、各家は独立して居住していますので、中まで拝観できる建物は一部分だけとなっています。

この集落、国道352号線を挟んで反対側の山に登って展望台から眺めると全体がよく見えてよい写真が撮れます。ちょっと急な坂道ですが10分くらいで登れるのでお勧めです。

去る10月20日、同じく舘岩郷で物件調査に伺った日は、ちょうどゴーマン杯ふるさと健康マラソン大会が開催されていました。秋空の下通行止めもなく、車がランナーの横を通り抜けるときは迷惑にならないようソロソロと気を付けて走っていました。そこで拝見した物件は今月号に掲載していますので、ご覧ください。よろしくお願い申し上げます。(本部 山中準一)

岩手◆遠野/遥かなる奥州平泉・浄土庭園と紅葉に訪れまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2019年12月12日

▲色鮮やかな大泉が池の紅葉。

当事務所の紹介移住者の多い地域の岩手県南部の平泉町。この町にある毛越寺(もうつうじ)は、「平泉仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」の構成資産の一つとして世界遺産に登録されています。何と言っても平安時代末期の遺構の浄土庭園と言われる大泉が池の紅葉は、一層幻想的に浄土へと誘ってくれます。

▲平安絵巻さながらの鹿踊。

出島石組と池中立石、曲水の宴が行われる遺水(やりみず)は、日本唯一の遺構で、春には遣水と称する小川に浮かべた杯が流れつくまでに十二単重と狩衣姿の歌人たちが歌を詠み合う宴が、平安絵巻さながらに催されます。寺伝によれば、西暦850年に中尊寺と同年に円仁(慈覚大師)の創建で、天台宗の寺院で現在の本尊は薬師如来立像とのことですが、大火で焼失後に奥州藤原氏第二代基衡、第三代秀衡によって再興され、かの義経公も拝んだであろう仏閣と浄土庭園が、当時資料に基づき再興されています。

時間の経つのも忘れて、平安の風に吹かれて清らかな気持ちになれました。この一帯は、中尊寺、束稲山、骨寺荘園跡、厳美渓、須川温泉、東山猊鼻渓等の岩手の歴史と観光の名所が多く、比較的に気候も温暖な住み易い所ですので、是非御来訪をお待ちしています。
(みちのく岩手事務所 佐々木泰文)

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