▲お神輿を背に拝殿に向かう歳男衆。
ご当地ならではの風習や催しなど、日本全国のあちこちに数多ある事と思います。
また、それらは得てして地域住民にとっては当たり前、常識として生まれ育って外の世界に出た時に初めてそれが地元ローカルのものだと知らされる事になるのです。
さてここで、〝歳祝い〞という言葉を皆さんはご存じでしょうか?
これは還暦や米寿、古希などの節目を祝うものとは違い、男女それぞれの厄年(数え年で女33、男42歳)の年に、それぞれの地域ごとのやり方でお祝いを催すというものです。
厄年なのにお祝い?とも思えるこの風習、なんと!?岩手県特有のものだったようです!!…って、県外の皆さんおそらく初耳なんですよね。
それぞれの地域でのやり方と申し上げましたが、現代で一般的なのは、同窓会として集まって飲み会を開催する形が多いようです。
遠野市の上郷町では、毎年地域の日出神社の例大祭と合わせて、その年の歳男(厄年)衆が神輿渡御をして町内を巡る慣わしになっており、今年は私も参加してきました。
そう、私、歳男なのです。
岩手のこの風習はTV番組や有名人のSNS等でも紹介され、その度に〝みんな知らないの?嘘でしょ?〞となる岩手県民が続出。
外から教えられなければ気づけない地元特有の文化、面白いものですね。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)
投稿者プロフィール
- 元JA職員で都市と田舎を結ぶ取り組みを約15年担当者として務め、退職を機にふるさと情報館・みちのく岩手事務所所長として一念発起。民話の宝庫・岩手県遠野市在住にて、地元神社の神主としての顔もある。令和3年よりデジタルを駆使して後方支援していた息子も全面的に加わり情報発信いたします。