ブログ

岩手◆遠野/おらの街に芥川がきたようでして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2018年3月16日

みちのく岩手事務所は、岩手県遠野市上郷町内に開設して、三年前から皆様への情報発信を行っています。御存知のとおり『遠野物語』を中心とした“民話のふる里”として街おこしをしているところでして、ビール原料のホップ栽培や牛馬、お米を主とした農業も盛んに行われている典型的な田舎です。

ところが、この静かな街に「驚くべきニュース」が舞い込んだのです!

文学の登竜門と言われて名高い「第一五八回芥川賞」を遠野市出身の若竹千佐子さんの『おらおらでひとりいぐも』が受賞したのです!若竹さんは奇しくも上郷町内出身で、私の1歳上の女性でして、中学時代まで同じ学校に通っていた人です!

このニュースが片田舎の「トップニュース」となっているのはもちろんで、小職も早速購入して読んだのですが、これが、遠野弁丸出しで、いとも柔らかく、本音を呼び起こす言葉となって、主人公の心の中を縦横無尽に駆け巡るのです!「死別」、「親子」、「孤独」、「老い」と人生で誰でも避けて通れない心情が生き生きと描き出されています。

まさか、此の町から芥川賞作家が誕生するとは思いませんでしたが、「遠野弁」を味わい、「遠野の山里」を想像しながら、皆様にもお読み頂きたいものです。 (みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

岩手◆遠野/空き家調査で分かったことがありまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2018年2月26日


一昨年に遠野市で実施した空き家等実態調査の結果が発表されました。全国的に増加している空き家、少子高齢化によって世帯数が減少している中で、遠野市内では598棟の空き家があり、その7割が、容易に利用可能な状態の建物と判定されています。

また、アンケート調査では「誰かに貸したいが方法が分からない」「遠くに住んでいてなかなか見に行けない」「高齢になり管理が大変」「相続について相談したい」など、管理・活用について前向きではあるものの、その方法が分からず困惑したり、将来に不安を抱えたりしている所有者が多いことも分かりました。

そこで、遠野市で推奨しているのは、空き家バンクへ登録をして頂き遠野市への移住・定住を希望する人に紹介する仕組みです。市では担当部署の連携交流課で市内への移住・定住を希望する人に情報を提供しています。

平成24年から5年間で市内に51世帯94人の方々が移住しています。当岩手事務所も、遠野市と連携をとりながら、より多くの方々への情報発信と物件案内を進めていきたいと思います。

今後、移住・定住に関わる生活環境の情報や各種の助成制度等をお知らせしていきますので御期待願います。
(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

岩手◆遠野市/「平成の大修理」世紀の大改修が始まりまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2018年1月24日


遠野市綾織町にある国指定重要文化財・千葉家は、江戸期(天保年間)に飢餓に苦しむ人々の救済のため、十年の歳月を費やして建てられたと伝わる豪農屋敷です。時とともに老朽化が進み、根本的な修理の必要性が高まっていました。

 

そこで此の度、「平成の大修理」と銘打ち、十年をかけて甦らせる一大プロジェクトに取り組んでいます。建物などを調査しながら丁寧に解体し、傷んでいる箇所を修復して、出来る限り元の材料と技法を用いて組み立て、元の姿に再現するものです。

 

現在は解体作業が本格的に進められ、今まで見ることが出来なかった場所があらわになっています。解体・発掘が進むにつれ、新たに発見された事があり、曳屋をしていたことや、主屋では、突き出した馬屋が昔はもっと短かったことなどが確認されました。

 

先日、修理現場の一般見学会が開催されましたので、小生も皆様にお世話する古民家の勉強になればと思い、参加して参りました。各地の古民家も、数が減っていく中でそれぞれに特徴があり、何とも言えない懐かしい空間と、そのニオイは、日本人の心のふる里として、永遠に残していきたいものだと改めて感じました。今後も、このような見学会が予定される時には皆様にもお知らせしたいと思います。 (みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

 

↓↓↓ブログランキング参加してます!↓↓↓ 是非ワンクリックで応援お願いいたします!
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 田舎暮らしへ
↑↑↑田舎暮らし実践者のブログが多数ありますよ♪↑↑↑

岩手◆花巻市/湯処のメッカ花巻温泉にて、賢治と小生過去を思いまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年12月4日


寒くなってきたので、近場の温泉にでも入ろうと、岩手の花巻温泉郷に行ってみたのですが、晩秋にもかかわらずバラ園があったので寄ってみました。すでにバラの花は最盛期を終えて寂しい状態でしたが、周りの樹木の紅葉は真っ盛りで、園内の草花とのコントラストが美しく、夏にはない清閑な雰囲気でした。





入口から上り斜面に向かって進むと、宮沢賢治の詩碑があります。そこに賢治の手紙の写しが展示されていたので読んでみると、なんと此のバラ園は昭和二年に「羅須地人協会(らすちじんきょうかい)※1」時代の賢治が設計した「南斜花壇設計」に基づいたものなのだと書かれていました。




かの詩人がこの丘から温泉郷の山々と旅館郡を此処から見下ろしたのかと思うと感慨深いものがあります。


そんな園の中に客もまばらな売店があったので、コーヒーを注文して景色を眺めていました。ふと思い出されたのは自分が幼い頃に、亡き祖父母に毎年花巻温泉へ湯治に連れてこられた時のこと。当時の軽便鉄道(※一般的な鉄道よりも規格が低く、線路幅が狭いなど、安価に建設された鉄道をいう)みたいな小さな温泉列車に乗って来た記憶です。

昭和三十年代のレトロな景色が甦り、懐かしさと優しかった祖父母の面影が去来する何とも言えない哀愁を感じている自分は、帽子とコート姿で、まるで焼酎の「二階堂」のCMそのものの再現です。

帰りは古い小さな旅館の小さな温泉で温まりました。癒された一日でした。
(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

※1 1926年(大正15年)に宮沢賢治が現在の岩手県花巻市に設立した私塾。協会と冠するものの、実質賢治一人の手によるもので、自ら科学や農業技術、農民芸術を周辺農民に講義したとされる。

=====================================
花巻温泉「バラ園」   岩手県花巻市湯本第1地割125

ブログランキング参加してます。↓
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 田舎暮らしへ

岩手◆登米市/仮面ライダーに会いまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年11月16日

小生も、はや還暦を過ぎた立派な“オジン” ではありますが、子供時代の思い出は、漫画が大好きで『少年サンデー』、『少年ジャンプ』等々を毎週待ちかねて読んでいたものです。

そして先日、物件案内の途中で目にしていた登米市中田町の県道沿いの看板を辿って「石ノ森章太郎ふるさと記念館」に寄ってみました。

入口で「サイボーグ009」の御出迎え。そのまま入って行くと和風庭園を通って建物ホールに入ります。すると、あの懐かしい仮面ライダーがポーズを決めて待っていました。館内では特別企画展の「釣りキチ三平 夏の学校 遊びが学び展」と題し、三平の大物を釣り上げる瞬間のスケッチがいっぱい展示されていました。

本館の中では、石ノ森章太郎、手塚治虫、赤塚不二夫先生等が暮らした漫画家の伝説的な「トキワ荘」時代の書斎があり、さらに進んで行くと章太郎先生が描いた何十もの作品群が並んでいます。

小生の好きな「佐武と市捕物控」「サイボーグ009」「仮面ライダー」「千の目先生」等々シリーズモノから短編モノまで、好きな物を腰かけて読めるスペースもありました。

また、隣のシアターでは、章太郎先生の漫画にかける情熱を、ここ中田町での少年期の経験が基になっているアニメーションが上映されていました。このような中に居ると一瞬にして少年・青年時代に戻れるのですから有り難いものです。チョットは自分も若返ったような一日でした。(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

宮城◆登米市/「はす祭り」の船に乗りまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年10月20日


宮城県登米市(とめし)にある「伊豆沼」・「内沼」は、ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)に登録指定されている渡り鳥の飛来地として知られています。この近くには当社の紹介で移住された方々も多い地域です。

この八月に訪れた時がちょうど蓮の花の最盛期で、湖面一帯がピンクの蓮の花で彩られていました。周辺を歩いてみるまで知らなかったのですが、あちこちに「蓮祭り乗船場の幟」があるので寄ってみると、沼一面の蓮の中を周遊する小さな遊覧船が運航されていました。


30分程度の周遊時間との事でしたので、家内と一緒に乗船しました。一面ピンクの蓮畑を分け入った航路が確保され、蕾、満開、散ってしまったものと、様々な花畑を静かに船頭さんの穏やかな解説を聞きながら巡ります。

小さな船ですから、手を出せば花にも触れることが出来ます。様々な方向に航路を変えながらの一周の中で沼岸の風景が移り変わり、蓮の彩りとのコントラストは最高でした。

仙台市からも程近い処に、大自然を体験できる「伊豆沼」と近くにはボート競技とオランダの景色を彷彿させる大風車のある「長沼フートピア公園」もありますので、近くにお越しの際に、お寄りになっては如何でしょうか。
(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

岩手◆一関市/骨寺村(ほねでらむら)って何ですか?【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年9月30日


岩手県一関市周辺は岩手の中でも、気候が温暖で雪も少なく過ごし易いところで、当社の紹介で移住された方々も多い地域です。そんな頻繁に訪れる地区で、何時も気になっていたのが「骨寺村遺跡」でした。

先日、一関市厳美町の物件調査に行った際に通りかかったので、骨寺村荘園交流館「若神子亭」に寄ってみました。なんと栗駒山麓のここ一帯が、藤原清衡(奥州藤原三代の祖)の時代から、中尊寺の経蔵別当領(荘園)だったところで、八百年以上も昔に描かれた「陸奥国骨寺村絵図」では、中世の風景が残る村の魅力がいっぱいでした。


761haの重要文化的景観区域の中に九つの遺跡群があり、レンタサイクルで約一時間の散策コースが設定されています。施設の中には産直、レストラン、歴史シアター、展示室もあり、ゆっくりと平安時代の集落・生活風景を満喫出来ました。

さて、骨寺村の名前の由来ですが、平泉郡にいた一人の娘が、天井裏の髑髏(ドクロ)から法華経を習い、その髑髏を逆柴山に葬ったという話があります。その髑髏は比叡山の高僧第十八代座主の慈恵大師・良源の髑髏で、葬った場所が慈恵塚として現在も有ることが、「骨寺村の由来」となっているそうです。

平安の風を感じにお寄りになっては如何でしょうか?(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

岩手◆遠野市/我が家の家庭菜園、毎年懲りずに訪れまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年9月16日

毎年取り組んでいる家庭菜園で、今年も20品目もの野菜が最盛期を迎えています。苗や関係資材と手間暇を考えるとスーパーで綺麗な姿の物を必要なだけ購入した方が安上がりなのですが、有機無農薬栽培にこだわっているので、決して姿・形は良くないが、何と言っても「採りたて」をそのまま口に出来る安心感と、自分が作った物は旨いという手前味噌な満足感があります。

そんな中で、毎年懲りずに訪れるのは「収穫ラッシュのお裾分け騒動」。イチゴ、キュウリ、トマト、ゴーヤ等は初収穫を待っている内に、たちまち朝採っても夕方には大きくなったり、赤くなったりで家族三人では食べきれなくて、無理やりお裾分け先を探す騒動が巻き起こる。その度に「来年は数を減らそう」と考えるのですが、なかなか懲りずに繰り返すのも「これも田舎暮らしの醍醐味」と考えて、ご見学者にも是非農的暮らしをおススメしようと思っているところです。(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)