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北海道◆更別村/更別スーパービレッジ構想【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2023年5月15日

▲道東に位置する更別村。

「更別スーパービレッジ構想」を掲げている更別村(さらべつむら)は北海道の道東に位置します。

この構想はAI やビックデータを活用して新しい未来都市をつくる取り組みで2030年頃に実現されるであろう未来社会を先行実現することを目指しています。

たとえば自動運転のデマンド交通(乗合運行バス)の実現や無人ドローン配送。

高齢者が健康であり続けるために、スマートフォンを所持していない65歳以上の高齢者には無料でお貸しし、IOT(モノのインターネット)ヘルスケアを充実させます。健康促進のため歩くだけで地域通貨が貯まる仕組みも取り入れるそうです。

また顔認証で本人確認を行い証明書を発行します。来庁や書類記載、押印、パスワードの暗記が不要になりマイナンバーカードの併用も加速するそうです。

農業では農業人口を食い止めるために農機具、農薬、システムなどのパッケージ化により準備期間を短縮し、安心して新規参入者を呼び込み全自動化農業を目指します。

この構想が実現されれば全国で更別村が最先端を走ることになります。地元北海道の更別村が今後どのように発展していくのか楽しみです。(本部 井上美穂)

▲更別村は帯広空港にも近い。

北海道◆全域/つきこんにゃくの子和え【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2023年4月18日

▲つきこんにゃくの子和え。

北海道から上京したばかりの頃「つきこんにゃくの子和え」は全国共通の食べ物と思っていたため、東京で北海道の郷土料理と知ったときには驚きました。

▲真鱈の子。

たしかに東京のスーパーでは真鱈の子を見かけません。どうやら北海道や北陸以外では入手が困難みたいです。

真鱈の子は見た目はグロテスクですがとても美味しい食材なので気軽に手に入らないのが残念です。

▲松前漬け。

また「つきこんにゃくの子和え」よりもメジャーな「松前漬け」も北海道の郷土料理です。

松前漬けはご存じのとおり数の子と乾燥させたスルメイカと昆布を細切りにし、醤油、酒、みりん、砂糖などで漬け込んだ保存食です。

どちらもごはんにとても合いますし、お酒のおつまみに最適です。

魚卵でコレステロールを気にされる方も多いと思いますが食べ過ぎない程度であれば過度に気にされなくても大丈夫かと思います。気になる方はご賞味ください!(本部 井上美穂)

 

長野◆千曲市/姨捨山伝説と物語【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2023年3月31日

▲姨捨山SA から見る千曲川付近の市街地。

長野県千曲市の長野自動車道にある姨捨山(おばすてやま)SAは善光寺平を見渡せ「日本の夜景百選」にも選ばれています。

姨捨山(冠着山(かむりきやま))は皆様もご存じのとおり姨捨山伝説と姨捨山物語の地です。

今回は姨捨山伝説をご紹介します。

『むかしこの地の殿様が「60歳になった年寄りは山に捨てること」という御布令を出しました。殿様のいうことは誰も逆らえません。

ある日のこと一人の若い息子が60歳になった母をおぶって山を登りました。

母が「木の枝を折って所々に落としたのでこれを目印にお帰りなさい」と息子に言うのです。

息子はその母の言葉で我に返り命令に背いて母を家につれて帰りました。

それからしばらくして隣の国より突然、2度も難題を突き付けられ「解けなければ攻め込む」と言われるのです。殿様は「誰か解ける者はいないのか?」と国中に御布令を出しました。

それを聞いた母が息子に助言し2度の難題をどちらも解いたのです。

すると隣の国は「知恵者がいる国と戦っても勝てるわけがない」と攻め込むのを諦めました。

殿様は大層喜び息子を城に呼び寄せ「褒美をとらす。」と言いました。男は「褒美でしたら…」と母が解いたことを正直に伝えると「なるほど。年寄りというものはありがたいものだ。」と殿様は自分の間違いに気づき御布令をやめさせました。』

以上が姨捨山伝説になります。

姨捨山物語が気になる方は『大和物語』第156段を読んでみてください。(本部 井上美穂)

東京◆本部/ワンストップ特例の申請ができるアプリ「IAM」【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2023年2月27日

▲2月は確定申告で大忙し・・・

ふるさと納税駆け込み派の私は例年納税してすぐにワンストップ特例の申請書を記入し返送をしています。これを忘れてしまうと自分で確定申告をしなければいけないので大変です。

▲「IAM」のアイコン。

いつも慌てて申請書を出していたのですが、今年はなんと納税した自治体が専用のアプリ「IAM(あいあむ)」(マイナンバーカードがお持ちの方限定)より申請手続きが出来ると書類に記載されていました。

早速「IAM」というアプリをダウンロードし、納税した自治体から届く書類のQRコードを読み取りました。

はじめにマイナンバーカードの4桁の暗証番号と英数字6文字以上の暗証番号を入力し、マイナンバーカードの上にスマホをかざして申請完了。アプリをダウンロードしてものの数分です。

これまでは書類に記載しマイナンバーカードのコピーと一緒に郵送していたので、手続きの速さに感動です。

残念ながら「IAM」を使用している自治体は約150自治体とまだ少ないのですが、今年度納税する自治体が「IAM」を取り入れていましたら使用してみてください。(本部 井上美穂)

北海道◆全域/北海道のお正月【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2023年1月10日

▲実家の大みそか。

新年明けましておめでとうございます。

お雑煮と前の日の残りを食べながら新年を迎えています。

北海道では元旦におせちを食べる文化はなく大みそかにお寿司や海鮮、うま煮、ザンギ等を食べる家庭が大半です。東北や新潟も大みそか派だと聞きます。

▲新年のお雑煮。

元旦は東京とは違いお店の大半が閉まっていて外は車が通るくらいで人通りはほとんどありません。駅や観光スポットでも昨年はコロナの影響で人の少なさが目立ちました。

そうとはいえ、せっかく帰省しているので地元で初詣に行こうと思うのですが寒すぎてなかなか外に出る気にならず結局、東京に戻ってから初詣に行っています。

▲明治神宮へ初詣。

例年、年末年始は1週間程度帰省するので、東京に戻ると地元のゆったりモードから一気に現実に引き戻されます(笑)。そういう方は結構いるのではないでしょうか?

今年も引き続き地方の情報を発信していきたいと思います。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。(本部 井上美穂)

 

北海道◆全域/雪道用の靴【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2022年12月17日

▲雪道用の靴で歩いた足跡。

北海道では靴売り場に並んでいる冬靴の大半が雪道使用になっています。ブランド物の靴は東京使用で作られているので、靴の修理屋さんで裏を張ってもらい雪道でも履けるようにすることもできます。

とはいえ中には裏を張っていない靴で雪道を歩く強者もいます。

私の先輩は真冬なのにヒールの高いパンプスでツルツルの道を足早に歩くので「転ぶことはないのですか?」と聞くと「オールシーズンパンプスだけど転ぶことはないね」と雪道に動じない人でした。

私はただでさえ転ぶ時もあるので裏がない靴では怖くて雪道を歩けません。

雪道を歩くときは前に重心をおき、足の裏全体をつけるように歩くと転びづらいのですが、そうとはいえ転んでしまうこともあるので道を選んで歩くのが無難です。

凍っていない普通の雪道やできるだけ砂がまかれている道、ロードヒーティングになっている道など、なるべくツルツルの道は避けて歩くことが転ばない秘訣です。

毎年雪解けの時期になると転んでいない年にはふと「今年は一度も転ばなかったな」と振り返っていました。(本部 井上美穂)

 

栃木◆佐野市/天明(てんみょう)鋳物師(いもじ)「正田忠雄」【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2022年11月23日

▲「第69回日本伝統工芸展」入口前。

『月刊ふるさとネットワーク』でルーラルレポートを執筆頂いている逸見(へんみ)稔さんは埼玉県熊谷市から栃木県佐野市に移住された方です。その逸見さんより、現在佐野市で「天明鋳物」の鋳物師として工芸作品の創作に携わっている正田忠雄(しょうだただお)さんを紹介頂きました。

天明鋳物は939年、今から千年も前に藤原秀郷が平将門の乱を平定するため河内国(現在の大阪府)から5名の鋳物師を佐野に呼びよせ、武器を作らせたことが発祥とされています。正田さんはその鋳物師の末裔です。

2022年9月14日(水)~26日(月)まで東京の日本橋三越にて開催された「第69回日本伝統工芸展」に正田さんの作品が展示されました。この工芸展は秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまがご覧になったとニュースで報道されていました。

▲正田さんの入選作品 朧銀花入「舞妃蓮」。

入選された正田さんの作品は朧銀花入(おぼろぎんはないれ)「舞妃蓮(まいひれん)」と言います。「舞妃蓮」は東日本で最も高貴で美しい蓮(はす)と言われています。その蓮の蕾をモチーフとして花入にしたそうです。

朧銀とは銅と銀の合金で正田さんにとってはとても魅力のある素材とのことです。完成した作品は地味な色合いですが見続けていても飽きることがありません。

正田さんと朧銀との出会いは今から50年程前、それもこの伝統工芸展で出会いました。その時に展示されていた木村庄太郎さんの朧銀の作品を見て感銘を受け、木村さんを師と仰ぎました。「あの工芸展で木村さんの朧銀の作品に出合っていなければ鋳物の仕事を続けていなかった。」と正田さんは語られました。

そんな正田さんの朧銀花入「舞妃蓮」は朧銀ならではの渋い色調ながら、ひと際光沢を放っていました。形状は2つの蕾が重なった造形で、この形を表現するにはとても難しそうに見えました。2つの蕾をそれぞれ作り複合させたものかと思いきや、なんとこの形を一つの鋳型で制作されたそうです。

タイトルにもある蓮のモチーフは友人宅を訪問した際、庭の蓮の花が見事に咲いてることに心を動かされ、ご友人に蓮を分けてもらい自宅に植え代え「舞妃蓮」を思いついたとのこと。

▲笑顔が素敵な正田さん。

「作品のアイディアは夜中就寝中に思いつくことが多々あり、寝床の横に雑記帳と筆ペンをいつも欠かさず置いておくんです。お陰で夢うつつなので筆ペンのキャップをしめ忘れ、掛け布団が黒染の斑模様になっています(笑)でもそれが次なる作品の創造につながるので私にとっても重要な時間なんです。アイディアを描き溜めた図案は優に1m以上の高さになっていますよ。」と正田さん。その図案を見返してはその中に名品につながる図案がないか時々見ているそうです。

正田さんの「舞妃蓮」が展示された伝統工芸展は重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品と共に、鑑審査を受けて入選した作品が展示されています。スポーツで例えるなら伝統工芸のオリンピックと言えるでしょう。

▲鋳型に流し込む風景。

そんな工芸展に正田さんは何度も入選され更に受賞もしています。ですが正田さんには後継者がいません。そのことについて「時代の流れなのでしょうがないです。日本は世界の各国みたいに伝統工芸を保護してくれません。どんなに優れた作品を創る高い能力を持った作家でも食べていくのが難しい時代になっています。

次の時代の子や孫達に日本文化の素晴らしさをいかに伝えることが出来るのか日本人全体の責任として深く考え、早々に行動しなければと考えています。質の高い作品の創造はますます困難になり日本人の資質にも大きな影響が及ぶと考えられます。もう既にその影響は出ているように思われます。

今の若者が日本の伝統工芸に関心を寄せ、自分自身と共に子や孫達の人生を豊かに生きる為の方法を考え、文化というものを自分の傍に置き鑑賞しつつ使用することにより工芸品の素晴らしさに気付かれると思います。」と正田さんは語られました。

現在、千年の歴史のある天明鋳物を取り巻く環境も非常に厳しい時を迎えています。最盛期には80軒1000人ほどの鋳物師が様々な作品を作っていましたが現在は4軒までに減少しています。歴史を重ねてきた天明鋳物の未来に希望と明るさを希求した施策が待ったなしに求められる時代だと思います。(本部 井上美穂)

※2022年10月号掲載「天明鋳物」はこちらから。

 

栃木◆佐野市/天明鋳物【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2022年10月27日

▲平蜘蛛茶釜

天明鋳物(てんみょういもの)をご存じでしょうか?

戦国時代に松永久秀が平蜘蛛(ひらぐも)の茶釜を抱えて爆死した茶釜が正に天明鋳物です。この異常なほど愛された天明の茶釜とは一体なにものなのでしょうか?

栃木県佐野市は約千年前に鋳物の生産で栄えた街でした。天明はかつての宿場町だった佐野市の古い地名です。

現在でも「天明町」という地名が残っています。天明の茶釜は「西の芦屋、東の天明」と並び讃えられたほどです。

平安時代に佐野を治めていた豪族の藤原秀郷が武器製造のために5人の鋳物職人を招いたことが天明鋳物の起源とされています。

しかし、その技術を受け継いでいるのが現在4軒しかありません。そのうち1軒は後継者がいないそうです。

多くの伝統工芸が後継者不足と言われていますが天明鋳物もその1つなのです。

安土桃山時代に千利休や織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などの多くの武将に愛された天明鋳物の技術を途切れることなく後世にも受け継がれてほしいと切に願います。(本部 井上美穂)