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宮城◆白石蔵王/心くばり~ 新天地に向けて ~【宮城蔵王・ペンション奮闘記】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2020年9月9日

私たち家族は、22年間のペンション経営をやめ、10月からは伊豆にみつけた中古住宅に移住をします。すぐには買い手は現れまいと覚悟はしていたのに、思わぬ反応ですぐ買い手がついてしまいました。

『このペンションの【気】が気に入ってましたので』と言う、決めた若いご夫婦に購買動機を伺うと、気恥ずかしいのですが、料理、設備、環境、温泉などのほかに、お客様へのおもてなし、気づかい、心くばりが素晴らしいと述べられていました。

よく聞いてみると、この買い手は実は私どものリピーターさんでした。現在は山の温泉宿で働いておられる方で、将来は宿を経営することが夢、やるなら「そらまめ」のような宿を待ちたいと二人で話し合っているとき、偶然そらまめ売却の話を耳にし、ぜひに、という訳でした。

私が一生懸命で作った本誌『月刊ふるさとネットワーク』(5月号)での広告も知らずに、宿泊予約電話の申し込み中に、すぐ自分が購入したい!と決められてしまったようです。私どもは22年前にここを買ってからずっと、心地よい宿泊施設づくりに、気もお金もかけました。もう一軒分購入できるほど使いましたから中古とはいえ、相応の価格で買い手に気に入っていただける物件だったようです。

長く書き続けた白石蔵王からの私の拙文は、今回で連載終了とします。読者の皆様 ~白石蔵王・ペンション奮闘記~の内容はいかがでしたでしょうか。少しでもお役に立ったことがあれば幸いです。ありがとうございました。(白石蔵王駐在 渡辺和夫)

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☆渡辺さんが経営する宮城蔵王・遠刈田温泉郷ペンションそらまめのホームページ
http://www.soramame-p.com/
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宮城◆白石蔵王/そして売却へ・・・【遠刈田温泉・ペンション奮闘記】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2020年8月9日

本誌5月号で、私が暮らし、経営しているこのペンションを譲りたいと、広告を出していただきました。

どうせすぐには売れるものではないと、3月までで従来の一泊二食制をやめ、4月からは朝食のみの宿にと家族で決め、1、2年は続けたいと考えておりました。3月に入ると、コロナ禍の急な自粛要請が発生し営業は中断、連休のご予約もすべてお断りして館内整備で毎日を過ごす日々がつづきました。

いつ再開も可能という状態は維持しておりますが、長い休業中に夫婦の高齢をつくづく実感、コロナからの回復をまたずに、元気な買い手がみえたら、このままペンションを譲りたいという方向に決めました。

本誌の広告から何人かの方から譲り受けたいとのお問合せがありました。その中から、まだお若いお二人を選び、お申し込みを受け、売却のお約束を交わすということになりました。秋の見え始める今年の9月末に引き渡すことになりそうです。

60歳からつづけてきた接客業を終え、この蔵王から60年前に新婚生活をスタートした伊豆の温泉地に戻ります。お譲りする価格は購入時の半値になってしまいましたが、この間に使った設備投資(新規・更新・修理など)はどれほどだったかを次のオーナーの経営資料にするために書き残しました。

中古ペンションが売り出され、高い評価のまま求められるにはどうするべきかを次号で述べてみます。(白石蔵王駐在 渡辺 和夫)

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宮城◆白石蔵王/混迷のとき ~ 4月から6月を振り返る ~【遠刈田温泉・ペンション奮闘記】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2020年7月7日


4月から6月まで、3ヵ月間におよぶ全館休業はペンション開業以来初めての経験です。過ぎてしまうと早いもので90日間、ひとりのお客様も迎えず、あっという間に日がたって山の暮らしをのんびりと、しかし忙しく体験できました。

この間、家族で全室のベッド19台をあげ、寝具類は天日に乾し、床から天井まであらゆる箇所を20年ぶりに点検清掃、出てきた備品類は多種多様、大型ゴミとして清掃工場へ持ち込みです。思わぬ春の大掃除でした。

ペンション経営を卒業し、ここは売却という目論見は偶然にも新型コロナウイルスの襲来と時をいっしょにしてしまいました。検温、マスク、手洗い、それに三密を避け、これを新しく日常的につづけるのが当たり前と言われると気が重くなります。ペンション経営が存続可能なのかと考えてしまいます。来ていただきたい事情と、お客様が来られたら困るという複雑な気持ちが、家族内でいつもぶつかりあっています。玄関先で体温計をもって待機したり、楽しい旅先で透明なアクリル板越しのサービスを受けるなど私は論外です。

自粛中のいま、裏庭に新しい畑を開墾中です。わずか6㎡の小さい畑ですが50㎝ほど掘り返し、土を篩にかけてホカホカにしています。また、本館前の駐車場のラインも9台分くっきりと明確に白線を入れ直しました。そう簡単には収拾策が目に見えないコロナ禍、思わぬ展開が待っているかもしれません。(白石蔵王駐在 渡辺和夫)

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宮城◆白石蔵王/アフターコロナ・新しい生活様式【蔵王ツーリズム・遠刈田からの手紙】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2020年6月4日

2月に始まった新型コロナウイルスによる厄災は、5月7日の報道によると、この地球上に370万人という患者を発生させ、内25万人を死亡させてしまいました。この先どれほどの人がコロナの犠牲になるのでしょうか。

21世紀の科学文明社会のいまでは考えられないような、まさに悪霊の仕業で、人の肺にすばやく潜り、窒息させる手口の、そのおぞましさに各先進国もたじたじの有様です。感染者対策の長期化の自粛疲れや、経済の収束を考えて対策の緩和に走る国や地方都市もみえてきました。

日本政府の専門家会議は「緊急事態宣言」を5月31日までと延長策を慎重に発表しました。「新しい生活様式を」などという発表は何かと期待していましたら、他人との接触機会を減らすための通信販売や電子決済の活用、オンライン会議、テレワーク、OA 機器を使った感染への警戒を求め、マスクの着用、手洗い、在宅勤務、時差出勤、帰省、出張、対面同席、会話・会席を控え、「3密」防止をさらに勧めていただけです。

私は人間社会の理想は過剰な都市文明の否定にあり、本誌の趣意、「田舎に暮らす」ことに要諦があると信じています。自粛要請にこたえてペンションの予約はすべて断り、閑散とした温泉街の蔵王町の1ヵ月は終わりました。(白石蔵王駐在 渡辺和夫)

宮城◆白石蔵王/未曾有の事態と新しい出会いへ【蔵王ツーリズム・遠刈田からの手紙】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2020年5月9日

新型コロナウイルスの感染問題は、予想に反して終息の極みを見せません。東京オリンピックの開催延期も、ともかく、それどころではあるまいと判断するのが現実で、一蹴で処理されてしまいました。楽しみはすべてお預け、やむなしです。

ジワジワと広がる戦後最悪の世界の光景を、テレビは速報してくれています。この先はどうなるのでしょうか?朝起きると一日でどれだけの感染者が発生し、被害が深まったかがこのところの毎日の関心事です。観光、エンターテイメントの業界をはじめ、飲食、車、交通機関、土産物、金融を中心に、恐ろしいほどの総合不安のキズは、深まる一方。高齢事情で私どものペンション業の切り上げを、今年の年賀状でお知らせしたばかりに発生した困ったニュースです。

私どもは一応3月いっぱいで従来の22年来の営業を止めました。4月からはイギリスの民泊風にB &Bつまり、夕食は出さず、朝食のみをお出しする宿に変えて売却が決まるまでは少し続けたいとはお知らせしています。ただし、コロナ渦の一掃が再開の条件です。

夕食は遠刈田(とおがった)温泉の中心にある魚屋「あいざわ」さんの瀟洒(しょうしゃ)な店で召し上がっていただけたらと話し合っています。20年来、当ペンションに酒類を届け続けていただいた店でご夫婦とも気性が合い孫同士も仲のよかった間です。「あいざわ」さんと私どもは、車なら5分と近く、便利です。 定休日は水曜日、夜は8時までオーダーできます。「そらまめ」とは違った南三陸産の食材がメインです。

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『月刊ふるさとネットワーク』誌に「ふるさと発」の記事を書いてほぼ20年。蔵王に住み、ここから地域情報を重ねてきました。1年に12回×20年ですから240回。雑文ですが文庫本1冊の量になりました。蔵王だけではとても原稿のネタが続かず、時には提案、発想、傾向と、時事番外編の内容になってしまいましたが、皆様の田舎暮らし実現へのお手伝いのお役にたったでしょうか。

蔵王に移ってペンションを経営しながら、場面によっては不動産物件の仲介のお世話もしてきました。60歳からはじめ、寄る年波、高齢となり、ペンションでの接客も限界よ!と妻にせかされる日々が増え、いよいよ来たかと、代替わりの気持ちに変わりました。蔵王のペンション村では長老扱いですが、建物はとってもよい状態にキープしていますので譲渡の翌日から営業可能です。 新しい視点からペンションの業態を見直して、収入のある田舎暮らしをここでみつけてください。ご覧になりたい方は私までお電話をどうぞ。物件は本誌5月号27ページです。(白石蔵王駐在 渡辺 和夫)

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宮城◆蔵王/魚を食べたい!【蔵王ツーリズム・遠刈田からの手紙】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2020年4月26日


私ども夫婦の生まれは静岡県沼津、伊豆半島の付け根。真っ白な富士山を背に、南西は深海で知られる駿河湾にひらけ、魚が豊富に獲れました。「獲れる魚の種類の多さは日本で一番だ」と親父から口癖気に聞かされていました。

沼津市(人口はいまで23万人)は、戦前まで御用邸があったほど気候温暖な地で、老後に暮らす永住地として人気があるようです。量が獲れた駿河湾の鯵あじは「干もの一」となり、地元では「猫マタギ」とよんで、卑下された食品でしたが、昨今は漁獲量が極端に減り、「沼津のあじのひもの」として高価な名産品にかわりました。

魚で育ちましたから蔵王で暮らしていても魚への渇望が止まりません。ここでも虹鱒などの川魚の養殖ものは手にはいりますが、あじ、すずき、さばなど形のよい新鮮な魚を並べて売る魚屋のないのが残念です。

2年ほど前、車で40キロほど東に走り、三陸沿岸の亘理町に小さな漁港をみつけました。東日本大震災の大津波に懲り、造られた大堤防の内側に建てられた漁協の道の駅です。地域の野菜や魚が集められて人気をよんでいました。

私が気に入ったのは、魚の安さと新鮮さ、品揃えです。早朝の海から上がった地魚が船頭にもちこまれ、売れるハシから補充されていく光景です。めばる、ひらめ、ほうぼう、めひかり、のどぐろなどスーパーの売り場では目にしない魚種も日替わりに並び、しかも安くて新鮮。小さな売店ですが、味を占めたリピーターが多く集まり、賑わっています。

月に2回は通う私どももその一組です。蔵王に暮らして久しぶりの充実感を感じています。(白石蔵王駐在 渡辺和夫)

「鳥の海ふれあい市場」

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宮城◆白石蔵王/野鳥の森自然観察センター・ことりはうす【蔵王ツーリズム・遠刈田からの手紙】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2020年3月25日

蔵王町には県営の宮城県森林インストラクター協会の指定管理施設「野鳥の森自然観察センター〝ことりはうす”」という施設があります。私のペンションからすぐ近く、蔵王の深い緑の中に建ち、年間1万人ほどの来訪者が来ます。

開設後すでに25年、お堅い役所仕事で運営されている小さな博物館という印象で、この間1、2度足をはこんだだけでしたが、昨年、このことりはうすから外部評価委員の1人として他の委員4人とともに参画してくれと要望され、評価委員となりましたが実に楽しい施設でした。

「野鳥の森の自然観察」がテーマの館ですが、今はより広い視野から森の体験が実感できる自然の仕組みや、命の大切さなどを学ぶ場として県内外から客を呼んでいます。1階は夏と秋のジオラマ、蒲生干潟、伊豆沼の実景、蔵王の昆虫、植物、動物、野鳥、蔵王のおいたち、2階は野鳥の形態、世界を渡る鳥、足の不思議、鳥の視野、そして野外観察室に出ると、双眼鏡により生きた野鳥が観察できます。

一年中の週末はさまざまなイベントが用意され、広大な森には七つの野鳥観察コースができています。 入園料は大人350円と格安。お子様とぜひ一度どうぞ。(白石蔵王駐在 渡辺和夫)

公式ホームページ
http://mifi.main.jp/kotori/index.html

宮城◆白石蔵王/冬は暖地で ~ 22年間のキャリアの先に ~【遠刈田温泉・ペンション奮闘記】

この記事の投稿者: 白石蔵王駐在/渡辺 和夫

2020年2月29日

年も明け、蔵王にもまた寒さが帰ってきました。昨年は2月号で沖縄への短期避寒滞在のプランを書いて、4月号でその体験談を細かく述べましたら、読者から多くの問い合わせがきました。新潟、山梨、茨城など、冬は寒いだろうと思われる所にお住まいの方から「もっとくわしく聞かせて」と要望され、なかには当ペンションに泊まられて、一晩ゆっくり沖縄滞在を語り合ったご夫婦まであらわれました。二組のご夫婦が一年前の私たちと同じこの2月、私たちが滞在した宿に実際行かれているはずです。

極寒期の2月、田舎暮らしは寒さに辛抱の季節であり、夏涼しい立地ほど冬は寒さにひたすら耐えねばなりません。別荘としてならともかく、定住となると雪や氷で屋外作業が制限されますから、もんもんとして暗い室内で春を待つだけの生活になりがちです。

子供は成長してもうおらず、仕事もないのに時間はいくらでもあり、経済的な負担も軽いとなれば、冬の一時期を暖かな南国の地で避寒滞在の生活を、とは高齢者ならどなたでも考えることです。

今回、私の情報がお役にたった二組のご夫婦は、いずれも奥様主導で、キリキリと計画され、実行に移されました。女性は強し!です。お帰りになられたら一部始終をぜひうかがって滞在記を書いてみようと考えています。22年間、ペンションを経営しこの3月でひとまず幕を降ろしたいと考えています。その後の生活はまだ未定ですが、より能動的に動きたいと思います。(白石蔵王駐在 渡辺和夫)

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http://www.soramame-p.com/
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