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岩手◆盛岡/取材時の掘り出し物がありまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年7月25日

佐々木
岩手県盛岡市大ヶ生(おおがゆう)の大きな古民家の取材をしていた時のことです。あまりにも眺めが良い場所の築百年近いと思われる南部曲り家の母屋に見入っていると、所有者様の話では「屋敷の裏山は室町時代に大萱生一族の居城跡で、当時から金が採掘されていた」との事でした。

小生は中尊寺金色堂をはじめ金山と歴史の逸話が大好きなものですから、すぐ様裏山に登り金山跡を探訪してみましたら、大萱生一族が盛岡南部家との戦で落城して以来、金は採掘されていなかったようですが、明治に入り採掘が再開して住友金属鉱業が戦前まで採掘していた鉱山跡が史跡として保管されていました。

所有者様はこの金山一帯の山林所有者であったK家の末裔で、当時は大変な賑わいであったそうで、鉱山の閉山にともなって村落もK家も衰退したとの事です。重厚で大きな曲り家と集落を見下ろす眺望は当時の面影を充分に残しています。何といっても歴史と逸話が大好きな自分としては、仕事の取材とはいえ、掘り出し物に出あった気持ちでした。この物件は『月刊ふるさとネットワーク』に掲載されていますので、南部曲り家にご興味のある方は是非御来訪下さい。(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

岩手◆花巻市/昭和の大食堂が再開しました!【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年6月9日

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昨年、閉店した花巻市の老舗デパート「マルカン百貨店」の6階の展望大食堂が、今年2月に再開したので行ってきました。当ビルは花巻市上町商店街の中核デパートでしたが、郊外の大型モールに客足を取られたことと、施設の老朽化もあって、市民から大変惜しまれての閉店でした。

しかし、地元女子高校生が始めた食堂の存続署名活動は市民運動まで発展。食堂運営はまちづくり会社「上町家守(やもり)舎」が運営を引き継ぐ事になったものの、資金が足りず市内外から支援金を募る苦難の船出でした。そして再オープン以来、以前と同様、いや益々繁盛して平日でも昼食時間帯は長蛇の列が出来ています。

580席あるホールは昭和中期のレトロな雰囲気で、白のエプロンをしたウエイトレスの姿がとても懐かしく感じます。人気一番は「ナポリカツ」で、名物の「十段巻きの超ロングソフトクリーム」は180円。長すぎて割り箸を使って倒さないように食べるのがコツです。和洋中とバラエティなメニューは100品以上もあり、しかもリーズナブルな価格が変らぬ人気を得ています。

岩手にお越しの際は是非お寄り願いたいものです。
(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

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岩手発のクラウドファンディング・いしわり
~マルカン大食堂 運営存続プロジェクト~

http://ishiwari.iwate.jp/pj/IswV0766812

花巻駅から東南方向

岩手◆遠野市/北国の春~大自然との格闘にファイト燃ゆ!【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年5月8日

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東京の靖国神社の桜が咲き始めたと言うことで、九州、関西よりも先に桜の開花宣言がされた頃、ここ岩手では三陸沖を低気圧が通過して、家の庭にやっと咲いた福寿草に春雪が積もって、瞬く間に一面が冬の雪景色に戻ってしまいました。

岩手県、特に遠野の春は長い冬を越えて、ようやく北海道函館市とほぼ同じころに桜が咲き始めます。自分は根っからの東北人なので、冬は寒くて厳しいとか辛いとか思う前に、「自分の時間」、「家族の時間を楽しめる季節」と思っています。

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冬越しに備えて農作物の「土室造り」、「マセ垣」(防風用の垣)や「薪作り」をした後は、家内との「旅行」や「温泉巡り」、趣味でもないが「古文書調べ」や、「読書」が出来るユッタリした時間を満喫。そうしている内に、三寒四温を繰り返しながら、毎年春を迎えています。

先日、北上市和賀町の稲葉神社近くの「ざぜん草」が咲きだしたとの情報を得て見に行ってきました。湿地帯に群生し地表から濃紅色の大きな花が直接咲きだして、花と思われる中に黄色の花芯が見える姿が、お坊さんの座禅の姿に似ていることから「座禅草」と言われているそうですが、一説には雪の中でも花自体が発熱(30℃ぐらい)して雪を溶かしながら生えて来るとの事で、「北国の春」を告げるに相応しく、逞しい花と感心したところです。一つ一つの草木が目を覚ますと、私の周りの自然はたちまち緑に覆われて自然との格闘が待ち受けています。

先ずは、「田植え準備」から「家庭菜園の準備」、「庭の櫟や松の剪定」と一気に忙しくなり、うかうかしていると「草刈」に追われる夏がやってきます。 冬眠中の熊も間もなく動き出しますが、小生も今年の作物と大自然との格闘にファイトが燃えだしてきました。

自然のど真中で健康で暮らせる事に感謝して、今年も頑張るゾー! (みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

稲葉神社近くの「ざぜん草の里」入口。ざぜん草保護のため木道が整備されている。

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岩手◆遠野/「湯めぐり手形」に追われて・・・【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年4月5日

tohono岩手県の民放テレビ局の一つの「岩手めんこいテレビ」の企画で、「めんこい湯めぐり手形」が発行されまして、只今、私と家内はこの手形に記載されている「県内四十一カ所」の日帰り温泉巡りに挑戦中です。そもそも、この企画の「入浴料がだいたい半額!」とのうたい文句にほだされて、定価千円の手形を購入してしまったのが事の始まりでした。

岩手には温泉が多くあります。特に奥羽山脈沿いには多くの温泉があり、県北の八幡平温泉郷、雫石・鴬宿温泉郷周辺は硫黄臭が強いお湯が多く、県中央・県南の花巻温泉郷、夏油温泉、厳美渓温泉等は比較的に硫黄臭が少なく、つるつるしたお湯の処が多くあります。寒い冬場は温泉で温まるのが最高なのですが、日帰りなので温まった気分も外に出ると真冬の寒さで、帰りは体を縮めながら冬道を自動車で一、二時間かけて遠野の自宅まで帰るのが一苦労なところもあり、出来ることなら自分も温泉近くに引っ越したいところです。

手形の有効期間は今年の4月23日までなのですが、二週間前にテレビコマーシャルを見て購入して、三週間でまだ七カ所しか行っていません。家内は記載されている全部の温泉を巡ると鼻息が荒いのですが、残された日時を考えると二日に一度または一日に三カ所巡るとかしないと達成できそうもありせん。

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のんびり温泉に入るのが夢で購入したのですが、今では手形に追いかけられている始末です。 「だいたい半額」のキャッチフレーズに、まんまとはまった次第です。

(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

岩手◆遠野市/鉄道フェスタ!遠野で開催がありまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年3月10日

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去る1月21日~22日に遠野市民センター中ホールで「鉄道フェスタ2017in遠野」が開催されて、大勢の鉄道ファンからチビッ子達でにぎわいました。

ホール内では鉄道模型の大きなコースが設置されて、新幹線からローカル線と貨物列車まで多様な車両がプラットホームから遮断機開閉式の踏切、トンネル、整備工場内等々、、、整然と走行する模型車両に魅せられるのは子供達だけではありません。青年から初老の鉄道オタクまで目を輝かせておられました。

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旧国鉄OBと思われるご年配の方が、国鉄の制服やランタン、警笛等を前にして嬉しそうに来訪者に説明している様子は、自分の小学生時代、蒸気機関車が通常の乗り物だった懐かしい時代を思い起こさせてくれました。JR 釜石線は単線で、花巻駅から遠野駅を含めて22駅を経由して、釜石駅までおおよそ2時間かけて結んでいます。途中には宮澤賢治が銀河鉄道を創造した「宮守町のめがね橋」や渓谷を55m高で渡る「陸中大橋の鬼ヶ沢橋梁」、そして「遠野盆地の田園風景」等々、田舎を満喫できるローカル線です。
お時間がありましたら、ぜひご乗車ください。 毎年4月~8月には、撮り鉄マニア待望のSL銀河(蒸気機関車)も運行しますので、お楽しみにしてください。   (みちのく岩手事務所・佐々木泰文)

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※発着時刻については異なる場合がありますので乗車予定の際はご自身で確認下さい。
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※SL銀河は全席指定!詳しくは下記サイトで

(乗っちゃ王国~北東北)
http://www.jr-morioka.com/noccha/train/slginga/

岩手◆遠野市/日本代表を育んだ空気と山河を宝として【地域担当・日々の業務より】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年2月16日

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岩手の遠野市と言えば、柳田国男氏の遠野物語に代表される民話の宝庫。昔と変らない佇まいが広がるのどかな農村ですが、市を代表するスポーツである遠野高校のサッカーは、全国高校選手権に4年連続26度目出場の実績です。

 

今年は3回戦の前橋育英戦で0‐1と惜敗しました。自分の母校でもあり、中学の部活動ではサッカー部に所属していたので毎年応援に駆けつけています。

 

今でこそサッカーは、Jリ―グを始め、オリンピック、ワールドカップと野球にも劣らない日本の超人気スポーツの一つになっていますが、当時は野球はもちろん、全国9連覇の新日鉄ラグビーが人気でした。

 

時代は変わるもので、今の岩手から日本ハムファイターズの大谷翔平選手、西武の菊池雄星選手、サッカーでは鹿島の不動のキャプテン小笠原満男選手など日本を代表する選手が続々と現れています。

 

こののどかな東北・岩手から日本を代表し、世界に羽ばたく選手が出てくる時代です。昔ながらの澄んだ空気と緑の山河、そして温かい人々の繋がりを地域の宝として大切にしていきたいと思っています。 どうぞ一度は岩手・遠野にお越し頂き、ゆっくりとした時間の中で、大きく深呼吸して頂きたいと思います。お待ちしております。(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

宮城◆気仙沼/唐桑半島・お宅訪問!トンビと友達になったご夫妻に【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年2月3日

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12月下旬の小春日和、この季節としては暖かな太陽に照らされて、輝く海の向こうに気仙沼大島が見えます。唐桑半島の先端近くの鮪立港(しびたちみなと)の高台にある、Mさん宅を訪問した際の出来事です。

十年前に神奈川県より、ご主人の定年を機に御夫婦でこの地に移住して以来、地域の方々との交流を楽しまれています。自治会の役員を二年任期の奉仕のつもりで引き受けたところ、「皆様にお願いされて、数年も勤めてます」と笑うご主人。奥さんも一緒にこの地に馴染んでおられる様子でした。

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ご自宅の居間で、そんな話で盛り上がっていた時、天井のうえから、突然「ピーヒルルー、ピーヒルルー」と鳥の鳴き声が聞こえ、ご夫妻が、「トンちゃんとトンツーが来たので庭に出でみましょう」と言いました。

何のことかと思いながら、縁側からサンダルを借りて出て見ると、二羽の大きな鳥がくるくると輪を画きながら、高い空から自宅の屋根近くまで下りてくるではありませんか。

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そこで、ご主人が食パンを四半角に切ったものを空に向かって順番に「トン!」、「トンツー!」と言って放り上げ、すると、円を画いてた鳥が一羽ずつ順番に食パンを見事にキャッチして、岬の方に雄々と飛んで行き、その時一羽の方が「チチー、チチー」と鳴きながら飛び去りました。

ご夫妻の話では、この地域には前々からトンビが数羽飛んでくるそうで、数年前に偶然に家のうえを舞っていたトンビにパンを放り上げたら下りてきてキャッチしたそうです。その後毎日定期的に上空に来るようになり、その内に二羽になり、おそらく夫婦だろうと「トンちゃん」「トンツー」と名付けたとのこと。

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不思議と他のトンビは家の上には来ないそうで、ご夫婦が買い物や遠出で遅くなると、家の脇の電柱に二羽留って待っているので、「何処に出かけても夕刻前には帰って餌をやらなければ気がおさまらないのよ」とは奥さんの弁。

この地にすっかり馴染んで、自然・動物とも一体感を感じておられるご夫婦の会話と笑顔を見ていると、自分もこの仕事に携わることができて幸せだなーと感じるひと時でした。  (みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

岩手◆遠野/みちのく岩手事務所より新年を迎えて・・・【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2017年1月8日

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今冬は、3.11以来の津波が来襲する地震や、東京では54年ぶりの11月の降雪などと、異常な自然現象を予感させるところから始まりました。

しかし、年が明けると誰でも同じように新しい年が良い年でありますようにと願い、神社仏閣に詣でて初祈願をしたくなるものです。

古来、人々は人間ではかわない超常現象や自然の摂理に恐怖とともに畏敬を持ってまいりました。つまり、地球規模の大自然から人々が暮らす集落にいたるまで、それぞれの大地、山、海、食べ物、衣類、住居、ありとあらゆるものに神様と精霊を見出し、大切にする事を尊んできたように思います。

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東北の田舎には、自然の懐のなかで自分なりの時間で、自分なりのスタイルで暮らせる環境がいっぱいあります。

私が暮らす遠野市にも「六角牛山に三回雪が降れば、里にも降る。」とか「カッコウがないたら豆をまけ」なとど、地元の格言があります、どこの里にもその里ならではの言い伝えがあり、そこに暮らす人々の知恵となっているものです。

先ずは今年も、新しい年神様をお迎えして自然体で頑張ってみたいと思っています。

(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)