▲岩手大槌サーモン祭りの様子。(2023.6.18)
岩手県の沿岸中部に位置する港町、大槌町(おおつちちょう)。
サバやイカなど多くの海産物が水揚げされるこの町で、近年再ブーム到来とも言える盛り上がりを見せている魚介類があります。日本の食卓でもお馴染みの鮭です。
再ブームと表現させていただいたのには理由があり、大槌町と鮭との関係は古く安土桃山時代に同町で考案されたと言われる「新巻鮭(あらまきざけ)」から始まります。
新巻鮭とは、わたを除いた鮭を塩漬けにした後に冷凍保存する事によって長期間保存ずる事ができ、保冷が難しかった当時でも鮮度を保ったまま江戸の町まで運ぶことが可能になり、大槌の名物になったと言われています。
それから約400年が過ぎた2022年、大槌町で新たにブランド化されたのが〝岩手大槌サーモン〞です。
大槌で養殖生産した銀鮭を指し、年間の水温が最適かつ海況の変化が大きい環境で育てられる事によって、程よく脂がのり締まった身の鮭が育ちます。
6月にはその名を冠した〝岩手大槌サーモン祭り〞が開催され、県内外から非常に多くの人々が集まり、港は久方ぶりの大賑わいを見せていました。
これからも海の恵みにも感謝を忘れずにいきたいですね。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)