ブログ

岩手◆遠野市/五右衛門ラーメン〜遠野のソウルフード〜 【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2023年1月16日

▲夢産直かみごうの五右衛門。ミニとり天丼セットで。

新年あけましておめでとうございます。本年もみちのく岩手事務所を宜しくお願いいたします。

新年1発目のみちのくだよりは、当事務所がある岩手県遠野市のソウルフード「五右衛門(ごえもん)ラーメン」を紹介したいと思います。

はて、五右衛門?→石川五右衛門?の、ラーメン?と思う方もいるかもしれませんが、これが当たらずとも遠からず。

石川五右衛門のかまゆでの刑に倣ったと言われる五右衛門風呂に入ったかの如く、(食べると)ドッと汗が出る事が由来と言われているようです。

そうです、この五右衛門ラーメン、汗が出るほど辛いんです!!

市内ではラーメン店の多くで五右衛門ラーメンが出されており、スープの味や具材など、それぞれ特徴が出るラーメンを頂くことが出来ます。

▲道の駅遠野風の丘の味噌五右衛門ラーメン。

観光も兼ねて来られる方は2021年4月にリニューアルオープンした「道の駅遠野 風の丘」がオススメ。

また、遠野の五右衛門ラーメンの〝元祖〞と言われ味を受け継いでいる「喜楽(きらく)」も、この(2022年)12月にお店が元々あった土淵町の敷地に再移転オープンする予定との事で、通なお方は要チェックです。

▲イチオシは上郷町の「味蔵(あじくら)」。野菜も美味しい。

身も心も温まって、寒い冬を乗り切っていきましょう!!(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

 

青森◆青森市、十和田市/八甲田(はっこうだ )・十和田(とわだ)ゴールドライン【みちのく岩手・新遠野物語(番外編)】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年12月20日

▲この日の十和田湖畔は情報の通り色づき始め。波音の中、心地よい風が吹いていました。

全国旅行支援がスタートし、宿泊やお出かけの機運が再び高まりっているこの秋、皆さんはどのようにお過ごしですか?

私は10月の末、紅葉を眺めに隣の青森県へ日帰りでドライブをしてきました。

最初に向かったのが、秋田県と青森県にまたがる十和田湖でした。

今回紹介するコースの南端にあたるこの湖ではヒメマスが名物なのですが、前日の湖面の状況により漁に出られなかった事で、湖畔の食堂でも昼前にはヒメマス料理は完売…。天然の新鮮な食材を振舞っているんだなぁと感じた瞬間でした。

ラーメンをいただいて十和田を後にし、続いて見えてきたのが、所々色づき始めた森の中を流れる奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)です。

この日は平日で紅葉もこれからというところでしたが、道は散策を楽しむ人やレンタサイクルで汗を流す人で賑わっていました。

紅葉を見る場合は車を停めてゆっくり。よそ見運転は絶対厳禁です。

▲山頂からの眺め、右手には陸奥湾。5℃の気温と強風により長居は出来ませんでした。

木々のトンネルや温泉地帯を抜けついに八甲田山に到着。ロープウェイから見渡す紅葉は、麓が見頃を迎え頂上に近づくほど落葉になっていて、駅間654m の標高差を存分に味わう事が出来ました。

魅力いっぱいの青森県、ぜひ一度訪れてみて下さい。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

================================
・十和田湖・奥入瀬渓流
青森駅や青森空港から路線バス等あり
※一般社団法人十和田湖国立公園協会ホームページ(https://towadako.or.jp/)より引用
ホームページ内に湖周辺の散策マップがあるので、お出かけの際は参考にしてください。

・八甲田ロープウェイ 山麓駅
住所:〒030-0111 青森県青森市荒川寒水沢1-12
電話番号:017-738-0343
営業時間:平日 9:00 ~ 16:20(冬季 15:40)
運転間隔:15~20分
所要時間:約10分
※普通乗車券他、各種乗車券あり。詳細は八甲田ロープウェイホームページ(http://www.hakkoda-ropeway.jp/)をチェック!!

岩手◆遠野市/遠野盆地の雲海~高清水展望台より~【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年11月14日

▲ウ・ン・カ・イ!! この日は風がなく雲も濃く留まっていたため「水面」はとても穏やかでした。

記録的な暑さが続いた夏も終わり、一気に秋の気配が漂ってくる頃、みちのく岩手事務所がある遠野市には、その絶景を拝もうと多くの観光客が訪れる場所があります。松崎町にある高清水展望台です。

本誌の2021年5月号でトオヌップ展望台として取り上げた際には、この展望台から望む遠野盆地に広がる田植え前の水鏡の風景を紹介させていただきましたが、今回は晩秋の風物詩【雲海】をご覧いただきたいと思います。

遠野の雲海は毎年9月頃からの夜明けから午前8時くらいまでの早朝、前日から天気が良く放射冷却が発生する条件の時に、高い確率で見られます。

濃い霧の中の展望台への道中、夜が明けてから家を出た私は、先にご来光を拝んで下りてきた数台の車とすれ違いました。

駐車場に着いたのは6時半、平日の早朝にも関わらず県外のナンバーの車を含め6台ほど停まっており、デッキで朝食を楽しんでいる奥様方もいました。

雲海の絶景予想はバッチリ!!もうすっかり昇ったお日様の下、遠野盆地には一面に白く雲が溜まり、向こう岸には六角牛山(ろっこうしさん)をはじめとした山々が頭を出し、いつもの遠野の街並みはすっかり雲の底でした。

高清水展望台への道は例年11月後半より冬期通行止めとなり、舗装道ではありますが大きな凹凸がある個所もあります。夜明け前の暗さや濃霧も含め、十分に気をつけて訪れてみて下さい。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

=======================
高清水展望台
住所:岩手県遠野市松崎町
※展望台への道は例年11月後半より冬期通行止めになります。

岩手◆住田町/まち家世田米駅【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年10月19日

▲まち家世田米駅。左奥にレストランkerasseがある。

みちのく岩手事務所がある遠野市から岩手県の沿岸南部に向かう道中、赤羽根峠(あかばねとうげ)を越えた先に、住田町(すみたちょう)という小さな町があります。

緑と清流に恵まれたこの町は、遠野地域との交流も盛んに行われていたそうです。

今回はそんな住田町にある「まち家世田米(せたまい)駅」という施設を紹介します。

まち家世田米駅は、藩政時代の明治30年代からその場所にほとんど変わらず残されていた建物を保存改修し、平成28年に住民交流拠点施設として営業が開始されました。

敷地には交流スペースやギャラリー、カフェなどがありますが、イチオシは地産地消レストランの「kerasse(けらっせ)」さん。

地域の恵みをふんだんに使った定食や丼などのメニューの他、ランチプレートやパスタ、ピザは日替わりメニューで、季節ごとの野菜を使った味わいの変化も楽しむ事ができます。

▲この日は盛岡胡蝶の牛タンカレー+清流どりの唐揚げのトッピングをいただきました。

現在住田町に取り扱い物件はありませんが、岩手の自然を五感で感じたい方は是非立ち寄ってみてください。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

================================

けせんだいどころkerasse
住所:〒029-2311 岩手県気仙郡住田町世田米字世田米駅13
電話番号:0192-22-7828
営業時間:ランチ11:00~14:30(L.O.14:00)
     ディナー18:00~22:00(フードL.O.21:00/ドリンクL.O. 21:30)
定休日:不定休(詳しくはSNSをご確認ください)
アクセス:東北自動車道水沢ICより車で50分
     釜石自動車道宮守ICより車で30分

岩手◆遠野/住み継ぎと文化の継承【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年10月4日

▲次世代に残したい遠野の風景

当地方に移住されて長年楽しまれた方々が、高齢化に伴い自動車の免許更新のたびに返納を考える事があるとのお話を聞きます。

それと同時に、田舎暮らしも十分楽しんだので、老後の生活の準備としてご親族の近くや、利便性の良い街に引っ越そうかとのお考えから、最近は住み継ぎの物件として、売出を依頼されることが多くあります。

また、田舎暮らし物件をお探しの方々にとっても、生活用環境が整って直ぐに移住できる物件は好都合なようで、短期間で購入者が見つかることが多いです。

ご自分たちが楽しまれた日々、時間は何物にも代えられない貴重な宝物だと思います。

そして、その思いは次代の方々に引き継がれて有形無形の自然環境生活の文化づくりに繋がっていくものと思われます。

これから当事務所もスタッフ共々、生活文化づくりに貢献できているとの気概を持って取り組んで行きたいと思っています。(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

🌸岩手県の物件はこちらから

岩手◆遠野市/森フェス2022 in 遠野 ~ こんな山しかない所に ~【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年9月16日

▲会場入り口。受付で検温をすませ、森の中へ。

~ こんな山しかない所に ~

岩手県内、とりわけ山に囲まれた盆地の遠野市でふるさと情報館の仕事をしていると、多くの方からこのような言葉をいただきます。

そのニュアンスはそれぞれに異なり、近隣に転入者が越してきた方からは「こんな何もない田舎へようこそ。でもどうして?」という疑問であったり、新規に申し込みをいただく売り主様は「こんな田舎の古い家を買う人なんかいるのかな?」という不安からの言葉であったりします。

確かに岩手県の森林面積は約118万haといわれ、北海道に次いで2位の面積を有しているそうです。また、県の総土地面積に対する割合においては、なんと77%を森林が占めており、そういったデータからも〝山しかない?という表現は決して大げさでないという事が分かります。

2022年7月30、31日、そんな岩手県遠野市のとある山の中であるイベントが開催されました。

「森フェス2022in遠野」と題されたこのイベントは、森でかたり 森でうたい 森であそぼう!というコンセプトそのまま、ほとんど手つかずの山林の中に様々なコンテンツのブースが並びました。

気温が体温に迫ろうかという真夏日の中、青々と伸びる森の木々が強い日差しから守ってくれて、会場の丸太の椅子に腰を掛けると心地よい風が流れます。

▲森ヨガの様子。見上げる空と木々のコントラストも素晴らしい。

▲ 木を加工した“ 入場証”。

メインステージでは語りや音楽ライブ、太鼓や人形劇の公演などが行われ、特に森ヨガは自然の空気との相乗効果で参加者にとってとても充実した時間になったようでした。

▲左手のメインステージの屋根も木製の手作り。体験コーナーなどのテントも並ぶ。

各ブースでは焼き鳥やパン、コーヒーなどの販売、木工、炭づくりや山仕事の体験コーナーなどがあり、ツリークライミングの会場ではたくさんの子供たちが木登りを楽しんでいました。

2日間にわたる森フェスは大盛況のうちに幕を閉じました。イベントを主催した「NPO 法人遠野エコネット」は平成16年に遠野市民の有志で発足、以後平成22年にNPO 法人化し、森(自然界)とヒトとの関係を取り戻し、後世につなぐ活動をしています。マンスリーサポーターの応援も随時募集中です!

==========================
※NPO法人遠野エコネット https://tono-econet.org/
==========================

「山しかない」岩手県ですが、同時に環境を活かして「山でしかできない」ライフスタイルを描けるのも緑豊かな東北の魅力の一つだと、改めて感じさせてもらえる良い機会になりました。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

🌸遠野市の物件はこちらから

岩手◆盛岡市/もりおか町家物語館 ~ 蔵が作り出す街並み ~ 【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年8月31日

皆さんは〝蔵のある家”と聞くとどういうイメージを持たれるでしょうか?

豪邸?お金持ち?お城?など・・・歴史のある名家を思い浮かべるかもしれませんが、田舎で古民家の取り扱いをしていると〝蔵のある家”によく出会います。

蔵の中には金銀財宝はなく、当時は米などの農産物の貯蔵用に建てられたものが物置として使われていた場合がほとんどです。みちのく岩手事務所がある岩手県遠野市は、江戸時代に遠野南部氏1万2000石の城下町として栄えていました。遠野駅や市役所周辺の市街地は、その歴史の趣を残した街並み作りがされています。

▲鍋倉城址から見下ろす遠野市街地。

事務所のすぐ裏手にあたる「蔵の道ひろば」は、リフォームされた土蔵などの趣がある建物の中に芝生が敷かれた公園となっており、イベント会場や観光の休憩スポットとなっています。かつて南部氏が治めた盛岡藩の中心にも、古い建物を活かした街並みづくりによって観光スポットになっている場所があります。それが今回ご紹介する盛岡市鉈屋町(なたやちょう)の「もりおか町家物語館」です。

▲蔵の道ひろば。左手の建物は綺麗な公衆トイレ。

この施設は、盛岡地区で最も歴史のある蔵元の一つで2006年まで酒造りが行われていた「岩手川」の鉈屋町工場の酒蔵を改修し、2014年に「もりおか町家物語館」として開館されました。母屋・文庫蔵・浜藤の酒蔵・大正蔵の4棟の建物の他、下屋の通路や屋外の広場を含めた6つのエリアで構成されています。

▲もりおか町家物語館。

文庫蔵だった建物は展示スペースになっており、原敬元内閣総理大臣をはじめとした岩手の偉人や歴史の資料が常時並べられている他、2階は絵本などがあるキッズコーナーになっており、お子様連れでも楽しめる空間になっています。

続きの母屋へ入ると、高い吹き抜けの見事な和室が目に入ります。畳の上も見学OK、上り口の下駄箱に上靴を入れてお邪魔します。昔懐かしの引き出しのたくさんついた階段を登ると、2階の和室にはこれまた懐かしい家電製品や食事のサンプルの置いてある部屋も、まるでタイムスリップしたかのような〝映える” 写真が撮れる事間違いなしです。

▲見事な造りの母屋。階段は急だが登りたくなる。

▲選べるアイテムで、撮影会や寸劇が始まる事間違いなし。

続いて「大正蔵」を見てみましょう。大正時代に建てられたこの建物は、大きな貯蔵樽を置くのに合わせて作られたため1階の天井が高く、開放的な造りになっています。そのおかげもあり1階部分の「時空(とき )の商店街」はまるで昔の商店街がそのままアーケード街になったような空間になっています。

▲時空の商店街。軽食や民芸品販売、酒造りの歴史の展示も楽しめる。

2階は展示スペースっとなっており、企画展が開催されている時には合わせて見学が可能です。最後に紹介する建物は浜藤の酒蔵。江戸時代に建てられたこの建物は、現在は酒蔵の歴史をつづったパネルなどが展示される浜藤(はまとう)ギャラリーとして開放され、舞台機能を持った浜藤(はまとう)ホールは音楽や演劇のイベント会場として貸し出されています。

土蔵を改修した建物の中で聴く音楽は格別で、演奏や歌声がダイレクトに心に響いてくるようです。先に紹介した遠野の蔵の道ひろばでも土蔵をリノベーションした飲食店での音楽ライブを何度も聞かせていただいており、土壁と音楽の相性の良さを改めて感じました。

▲浜藤ホール。この日は音楽のライブが開催されていた。

みちのく岩手事務所が取り扱った物件にも、土蔵をお洒落なくつろぎ空間に改装し、音楽を楽しんでおられた方もいました。 「蔵つき物件?」「何に使うの?」「要らないよ」と思うような物件でも、引き継ぐ買い手さん次第では価値のある素敵な場所に変身するかもしれませんね。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

もりおか町家物語館 https://machiya.iwate-arts.jp/
電話番号:019-654-2911/FAX:019-654-2913
住 所:盛岡市鉈屋町10番8号
休業日:毎月第4火曜日(その日が祝日の場合は、その翌日)及び12月29日から1月3日
営業時間:午前9時から午後7時(最終入場 午後6時30分)
*浜藤ホール(浜藤の酒蔵)は利用時のみ午前9時から午後9時30分


 

岩手◆遠野市/遠野パドロン ~ 新しいビール農業の挑戦 ~ 【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年7月23日

▲遠野ホップ収穫祭で販売された遠野パドロンフリット。

日本有数のホップの産地・岩手県遠野市。毎年秋にはキリンビール株式会社から遠野産のホップを使用した「一番搾りとれたてホップ生ビール」が発売され、全国の食卓に彩を添えます。古くから原料のホップの産地として知られてきた遠野市の中で、近年ビールのおつまみにピッタリなある野菜の生産が行われています。それが今回紹介する「遠野パドロン」です。

▲遠野パドロン(500g)

パドロンとは・・・あまり耳に馴染みのないこのパドロンという野菜、見た目は細いピーマンのような印象ですが、シシトウガラシの一種で、原産地となるスペインにある地名(Padron)が由来になっているそうです。

で、どのように食すのか?どんな味なのか?ビールとどう合うのか?という話になってくるわけですが、私がパドロンの虜になるきっかけとなったフリットは作り方が多少難しいため、家庭で調理する場合はシンプルに素揚げにするのがおススメです。

生産者さんのレシピ通り170℃の油で30~45秒ほど転がしながらサッと揚げれば、最高のおつまみの完成です。味については表現が難しいのですが、ピーマンのような苦みはなく、皆さんご想像のトウガラシのようにビリビリと辛いわけでもなく、主張は強くないけれどもとにかくビールが飲みたくなる、ススム味です。しかし流石にシシトウの仲間、中には稀にピリッと辛い「当たり」もあるので、油断は禁物です。

▲吉田代表と共に奮闘する奥さんの美保子さん。収穫中です。

それにしても、そんなスペイン原産のパドロンがどうして遠野で生産、ブランド化されて広まってきたのか?という疑問が出てくるはずです。そこで今回は遠野パドロンの生産者、遠野市青笹町の農業法人BEER EXPERIENCE(ビアエクスペリエンス)株式会社さんに伺ってお話を聞いてきました。

現地についてまず一番に感じた事。「建物、デカッ!」施設は普段通る道から見える場所にあり、テレビのニュースやSNS でも見て知ってはいたつもりでしたが、実際に行ってその目で見るとやっぱり違います。ハウスの規模、温度や水の管理方法、全てが先進的で国内のそれとは思えないほど質実共に大規模な施設でした。

それでも収穫や袋詰めはやはりヒトの手仕事。会社では10数人の方が働いているそうです。その中で選別袋詰め作業をされていた方から話を伺ったところ、なんとお一人の方は、以前ふるさと情報館の仲介で遠野に移住して来られた方、もうお一人は本誌『月刊ふるさとネットワーク』のラーバニスト訪問に寄稿してくれたことがある方でした。なんという偶然?と驚くとともに、この仕事のやりがいを再認識した瞬間でもありました。

▲数年前に訪れた時は他野菜のビニールハウスだった。

BEEREXPERIENCEの歴史は2008年に代表を務める吉田敦史さんが奥様の美保子さんの実家である青笹町(あおざさちょう)でキュウリやトマトの栽培をしたところからスタート。2012年に露地栽培の小さな畑でパドロンの栽培を開始。2018年に会社を設立、ホップと遠野パドロンの栽培を本格化するため他野菜の栽培を終了。2019年からホップはドイツの栽培方法へのチャレンジを、遠野パドロンは現在のオランダ式の高規格栽培ハウスでの栽培を開始しています。

▲パドロン生産工場内部。開閉可能な屋根は高く、とにかく広い。

▲パドロンの実が次々と実る。

▲袋詰めは手作業。移住者の二方は忙しい中でも話を聞かせてくれた。

日本産ホップ生産、遠野パドロン生産、遠野ビアツーリズムの3つの事業を柱とした「ビール農業」を展開、「日本のビアカルチャーをもっとおもしろく」をモットーに日々奮闘中です。(会社紹介より抜粋)

今回紹介した遠野パドロン他商品のお求めやイベント出店情報、遠野ビアツーリズムへの参加申し込みはBEER EXPERIENCEホームページまで。ホップ生産によりビールの文化が根付いた遠野に一から新しい文化として加わった「遠野パドロン」。ビールを飲まれない方も是非一度お試しを。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

BEER EXPERIENCEホームページ
https://www.beerexperience.jp/