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岩手◆遠野/早池峰山(はやちねさん)山開きを迎えまして【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2021年6月16日

▲中腹から見る山の頂。

岩手県花巻市、遠野市、宮古市の境に雄々しくそびえる山「早池峰山」。みちのく岩手事務所がある遠野市でも、石上山(いしかみやま)、六角牛山(ろっこうしさん)と共に、「遠野三山」として、古くから住民に親しまれています。

岩手山に次ぐ岩手第二の高峰(1917m)であり、日本百名山にも名を連ねているため、毎年県内外から多くの登山者が訪れる名山でもあります。山開きは例年六月の第二日曜日に行われ、その日は年間を通じて最も多くの登山者が集まります。

また、周辺地域に伝承されている早池峰神楽の起源と言われている岳神楽(だけかぐら)が、山頂で荘厳に奉納されます。花の百名山にも選ばれている早池峰山では、初夏になると固有種のハヤチネウスユキソウという美しい白い花が見られます。その姿はエーデルワイスに非常に似ており、ワイン産業が盛んな麓の花巻市大迫町(おおはさままち)では「エーデルワイン」という銘柄のワインが毎年生産されています。

▲山頂での神楽奉納(2016年)

登山ルートは山開きが行われる「小田越コース」が一般的で、「河原の坊コース」は現在閉鎖中。山開きから8月まではマイカー乗り入れ規制があり、岳集落の駐車場よりシャトルバスでの入山になります。

コロナウイルス拡大の影響により要確認ですが、是非みなさんも岩手の山の魅力を感じにいらして下さい。(みちのく岩手事務所 佐々木泰文)
▲山腹からの景色。

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長野◆上田/おかえり!別所線!!【地域深堀り・のぞむ歴史紀行】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2021年6月13日

令和元年に大きな被害をもたらした台風19号は、全国に甚大な被害をもたらし千曲川も増水、氾濫し、周辺では冠水被害も多く報道されました。その台風の影響で千曲川を渡る橋梁が落ち、上田電鉄別所線は上田駅から城下駅間が運休していましたが、1年5ヶ月の時を経てようやく全面再開しました。

橋梁は大正13年8月に架設されたもので、上田電鉄の象徴たる「赤い鉄橋」として多くの方に親しまれていました。この鉄道は通学や通勤、病院へ通う高齢者の足として地域に根差しており、「信州の鎌倉」とも言われる別所温泉へ訪れる観光客からも愛されています。(上田駅―別所温泉駅間(11.6km)を結ぶ長野県の鉄道路線)

運休の間は代替えバスでの輸送となり、地元の方々や全国のファンも募金を募ったり早期復旧のための署名活動が行われました。震災直後から復旧事業が始まり、11月には堤防の復旧が完了し、12月から桁撤去工事。本年1月に桁の仮設、2月にレールの接続が完了しました。3月には試験走行や検査が行われ、無事に復旧の運びとなりました。

新しくなった橋は以前よりも鮮やかな赤い色となり、輝きが増しています。復旧後の一番電車には再開を祝う方々200名弱を乗せて列車が千曲川橋梁を通過しました。全国では廃線や減便の声が聞こえておりますが、無事に復旧が完了したニュースは何とも喜ばしい出来事です。上田へお越しの際は是非ご覧ください。(本部 長内 望)

山梨◆韮崎/ 韮高サッカーと移住相談窓口【いくぞ!甲斐路・所長ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 代表取締役・中村健二

2021年6月10日

▲商店街の活性化に貢献している商業ビル。

山梨県内には「質実剛健」を謳った公立高が多いように思う。日川、吉田、甲府商業、そして韮崎。それはまた「文武両道」の校風という旗印のもとに、人材が広く集まってきた証なのかもしれない。いまも県内の強豪校としてその名を知られる韮崎高校サッカー部は、横森巧(よこもりたくみ)先生が率いていた1980年前後の高校サッカー界において、華々しい活躍を見せていた。正月の高校サッカー選手権ではあと一歩のところで何度も優勝を逃したにもかかわらず、怒濤の攻撃を信条とするそのプレースタイルはわたしの脳裏に鮮明に焼き付いている。中央本線韮崎駅前には、1975年の高校総体で優勝した栄誉をたたえて「球児の像」が建てられている。「韮崎」というとわたしが最初に思い出すのがこのサッカーなのだ。

▲韮崎駅前にある「球児の像」。

江戸時代には甲州街道の「韮崎宿」の本陣が置かれるなど、甲府以西の中心地として栄えてきた韮崎は、143平方キロメートルの市域に、現在29,000人ほどが暮らしている。ニラの葉状に見える七里ヶ岩(しちりがいわ)と、町の中心を釜無川(かまなしがわ・甲府盆地で合流し富士川となる)と塩川が流れる河岸段丘が地形的な特徴で、八ヶ岳の東側ルートの佐久甲州街道(国道141号線)沿いの平野部に住居や商店街が集積してきた。

市の東側は、百名山の名付け親・深田久弥氏と縁の深い「茅ヶ岳(かやがたけ)」の裾野に広がる伸びやかなロケーションが自慢の地区で、水はけと日当たりの良さから一大ぶどうの産地として知られてきた。良質のワイナリーも市内には点在する。中央自動車道の韮崎インターが開設してからはハイテク工場や山沿いにゴルフ場、別荘地などが開発されてきた。

穂坂地区から甲府盆地に目をやれば、ぶどう畑の先に末広がりの富士山が鎮座しているのが見えてくる。文化的にも経済的にも名実ともに「峡北(きょうほく)地域」の中心地がここ韮崎なのである。また、季節風が吹き寄せてくるのがここ韮崎の特徴でもある。北にそびえる八ヶ岳の裾野の東側・佐久口とその西側・諏訪口から吹き下ろす「八ヶ岳おろし」は冬場から春先にかけてのこの地域の風物詩ともなっており、韮高サッカーの代名詞ともなっているショートパスでつなぐ伝統的な戦術が実はこうした自然環境から生まれてきたともいわれる。

▲賢治が東京麹町の栄屋旅館から嘉内に宛てた手紙(「ニコリ」にて)。

現在の市内、藤井町出身で岩手農学校時代に宮沢賢治と深い親交のあった保阪嘉内(ほさかかない)は、この八ヶ岳おろしを賢治に語り、それが『風野又三郎』(この物語を改題してできたのが『風の又三郎』)にも八ヶ岳の季節風として話に出てくる。小林一三をはじめとした郷土の偉人を展示する駅前の韮崎市民交流センター「ニコリ」常設展では、几帳面な賢治直筆の手紙を見ることができる。その1階には「移住定住相談窓口」も開設され、県外から移住された「地域おこしメンバー」が携わっており、「空き家バンク」の紹介もしている。

県内の自治体が開設する「空き家バンク」制度はいま活況を呈している。甲府市や山梨市、甲州市、富士河口湖町、そして北杜市など人気のある自治体が提供する「空き家バンク」には近県の静岡や長野と引けを取らないほど、県内外から引き合いが多いという。そして現地見学会(不定期)や不動産実務(売買および賃貸契約)を執り行うのが当社も加盟している山梨県宅地建物取引業保証協会なのである。

▲移住相談窓口のある駅前ビル。

次月号では県内でもトップクラスの韮崎市の空き家バンクの具体的な取り組みと合わせて「釜無川の西側エリア」(神社や美術館、温泉、小学校など)にも焦点を当てて、韮崎の魅力を探ってみたいと思います。(八ヶ岳事務所 中村健二)

▲韮崎大村美術館入り口にある「ニーラ」の看板。

東京◆本部/実家の桃畑に祖父が埋めたもの【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2021年6月7日

先日、実家の山梨へ帰省した時、夕飯にタラの芽の天ぷらを食べました。このタラの芽は、数年前に実家の桃畑に祖父が埋めたもの(理由は不明です)であり、今年は暖かいからか例年より早く3月の終わりには食べごろを迎えていました。

少し前までは、梅や桜の花が咲くことで春を実感していた、いわば視覚(+花粉症が酷くなってきたことで春が来たのだと実感しています。これは嗅覚でしょうか?)で春を楽しんできましたが、ここ最近は菜の花(これも実家に生えているものです)や前述のタラの芽を食べること、味覚でも春を楽しんでいます。

昨年の今頃は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言下で実家には帰れず味覚で春を堪能することが出来なかったため、尚更今年は楽しめました。祖父は昨年亡くなりましたが、タラの芽を食べると、生前の祖父を思い出します。美味しいものを植えてくれたお礼として、お仏壇に祖父が好きだったお饅頭も忘れずにお供えしました。
(本部 大野 美紗子)

長野◆青木/益々精進したいと思います【東信州あおき・小県からの手紙】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・上田青木店 / 山本 幸哲

2021年6月3日

5月、朝、車のフロントに霜が付かなくなり、日中も暖かく、春めいて来たと思ったら、梅、桜、花桃、黄梅、芝桜などが一斉に咲き始めました。里山では、新緑が日毎に進み、山桜と相まって、絵のような風情を漂わせています。

この時期になると、わが家の食卓は、コシアブラ、タラの芽、ウド、コゴミなどの天ぷらやワラビの卵とじ、コゴミやワラビのおひたし、ウドの煮物、タケノコご飯と、ほとんどが、野山で採れた物で賑わいます。今年は植菌しておいたシイタケも大量に採れ、干しシイタケ作りも出来ました。

五月中旬頃からは、ふきの茎やタケノコ(破竹)採り、秋の松茸、ナメコやクリタケ採りと楽しみが続きます。四季を通じて自然の中で遊び、その恵みを味わい尽くす。その楽しさを「田舎暮らし」をお考えの皆さんにお伝えできるよう、益々精進したいと思います。(上田青木店 山本 幸哲)

山梨◆八ヶ岳/若葉青葉の候・6月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年6月1日

▲タンポポの黄色い花は気づくと綿毛に。

6月と聞くと、「今年もう半分まで来てしまった!折り返し地点まであと少し!!」と焦る気持ちになりそうですが、八ヶ岳の自然の移り変わりを見ながら生活をしていると、どうも違います。一年のスタートが「1月」では無く、【春から】に感じてしまうのです。

冬の間は、自然はただただ静かにそこにあります。そしてその「静」の状態が「動」に代わるのが春。八ヶ岳の春はゆっくりと訪れる為、4月以降も寒さで震える日が度々あります。暖かい日が続くようになり、活動的になろうと思えるのがGW の後くらいからでしょうか。

何というか自然の変化に意識が向いていると、6月になっても、まだ今年は始まったばかりという気がするから不思議なものです。

北杜市でカッコウの声が聞こえ始めるのも「6月初旬」のこの頃です。聞こえる場所は、標高が上がった「高原のエリア」になるでしょうか。私の家からも声が聞こえ、季節の訪れを感じさせてくれる鳥となっています。

ただ、声はよく聞くものの、実際に鳴くところを見たことはありません。そして改めて考えると、カッコウの姿を知らない自分に気が付きました。実は姿を見たことはあるけど、鳴いてないからそれがカッコウと思っていないだけだろうか?

頭に浮かんだのは「ブッポウソウ」という鳥の話です。森の中で夜間「ブッ・ポウ・ソウ」と聞こえ、漢字に直すと「仏・法・僧」と鳴く鳥と長らく信じられてきたのですが、実際に鳴いていたのは別の鳥だったというものです。案外、鳥の外見と声は一致しないものという話。

ということで、実はカッコウを見たことのあるのでは?と姿を調べてみました。

▲カッコウの写真。

写真を見てみると初めて見る鳥でした。声のきれいさから、鮮やかな目立つ鳥かと思っていたのですが、かなり地味な外見に感じます。全長は35 ㎝、ハトより少し大きいくらいで、野鳥としては大きい方でしょうか。

腹のしま模様が特徴とのこと。正直、見たことがあっても印象に残らなそうです。ただ、実際に鳴いている姿を見ると、印象がガラッと変わりそうな予感も。いつかは実際に鳴く姿をこの目で見たいと思うこの頃です。

こちらに来てから初めて聞いた話で、昔からカッコウの鳴き声は、「種まき時期」を知らせると言われているそうです。実際に、北杜市では5月下旬から6月の初旬に田植えの最盛期を迎えます。植えたばかりの苗は、水を張った田んぼの中では、まだまだ小さな存在ですが、僅か4か月後には稲穂が垂れ収穫の時期を迎えると考えると、なんだか不思議な気持ちになります。

同じ道を歩いていても、日々、どんどんと景色が変わっていく。植物の確かな成長を身近に感じられるのも田舎の良さでしょうか。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲北杜市は田植えの時期を迎えました。(北杜市高根町)

岡山◆岡山/晴れの国・岡山からお知らせします【地域スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 岡山エリア案内人/ 渡邊 治道

2021年5月30日


早いもので、コロナ、コロナと日本全国、いや世界中で被害が出始めてから二年目に突入していますが、光明は遥か彼方と思えてなりません。政策に一喜一憂して国民はどのように日々過ごせば良いのやら模範解答が有れば御教授願いたいですね。

当地、中国地方の岡山県で、業務の一端をお手伝いさせていただいて早いもので四年目となり、多少為りとも貢献出来ているのかどうか不安の毎日を過ごしております。ここ岡山県、通称は「晴れの国・岡山」と呼ばれます。瀬戸内海に面して魚介類が豊富、県北部は西の軽井沢と呼称される「蒜山(ひるぜん)高原」が有ります。

中心部は温暖なので「フルーツ王国」といわれ、春夏秋冬果物栽培、穀物野菜が収穫でき、非常に過ごしやすく「天変地異の災害が少ない県」と言われております。是非一度「晴れの国・岡山」へおい出まぁせ。

ちなみに近年話題の「もんげーバナナ®」も岡山で作られた皮ごと食せる無農薬バナナです。多少値段が割高感(一本当たり5~600円)は否めませんが、量産化で将来は安価な価格へと予定されています。

「桃太郎」、「ヤマトタケルの命」、歴史文化も豊富で、お奨めします「晴れの国岡山」へおい出んせぇ。(岡山エリア現地案内 渡邊 治道)

 

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農業法人 株式会社 D&Tファーム 岡山もんげーバナナ®
http://mongeebanana.com/
※岡山もんげーバナナ®は岡山産の無農薬栽培バナナです。

静岡◆三保松原/地域発の新たな試みが【本部スタッフ・ふるさと見聞録】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2021年5月27日

▲静岡市郊外の登呂遺跡。復元された竪穴式住居が立ち並び、古代よりこの地に営みがあったことが知られる。

昨年の移住希望地ランキング(NPO法人ふるさと回帰支援センター)で山梨・長野を抑えて静岡県が初めて1位になった。人口約363万人、東西に約155㎞、主に東側の伊豆半島と静岡市を中心に川根や掛川、西側浜松市までと広大な県である。

▲静岡の魅力はなんといっても海。甲斐の虎・武田信玄が欲した駿河湾の海岸線。

実際に訪れてみると、確かに先進的な取り組みが所々と見て取れる。例えば静岡駅から2駅ほどの所にある用もち宗むねは高齢化と空き家問題を抱える小さな漁師町であったが、コロナ前は行列ができる海沿いのジェラート店、外国人観光客も訪れる一棟貸しの古民家の宿、おしゃれなイタリアンのお店や日帰り公共温泉など、町一体がモダンに生まれ変わり、一軒の地元の不動産会社が手掛けたという。

▲用宗海岸。写真には写っていないが堤防には釣り人が多数、沖合でジェットスキーを楽しむ姿もある。

▲用宗漁港の目の前にある「みなと横丁」はリノベーションして外観・内装とも新しく生まれ変わった。

また、今年4月よりサービスが開始されたのがGPS 連動型音声ガイド「おともたび 三保松原編」。世界文化遺産の三保松原を、Web サイトにアクセスしたユーザーに対してスマートフォンの位置情報をもとに、マップ上に地域住民がキャラクターで登場し、住民本人の声でその土地をその人ならではの案内・エピソードを紹介してくれるというもの。東京のIT 企業と協力した株式会社Otono(オトノ)の社長さんは静岡の魅力に惹かれて移住した女性起業家だという。

新しいテクノロジーと新たなデザインで、地域の財産・魅力を再発見。今後の展開が楽しみである。(本部 星野 努)

▲「おともたび」GPSを利用したアプリは、色々な地域での展開も考えられて楽しみ。

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株式会社o-to-no  https://otono.site/otomotabi/
おともたび(三保松原編)
https://otomotabi.sound-map.jp/