新年1月5日から営業を始めたばかりという、北杜市明野町の古民家そば屋「草至庵」へ行ってきました。
『月刊ふるさとネットワーク』2004年2月号にご登場いただいた金子至さんご夫妻のお住いです。
「お蕎麦屋さんを始めるんですって」予てから八ヶ岳ふるさと倶楽部の会員さんの間で噂が広がっていました。
このたび、周囲の応援と、何よりも、都会で会社勤めをなさっていた息子さんの一大決心で、実現されたそうです。
木工や染色も勉強され、美的感覚に優れた息子の徹也さん。
蕎麦打ちも好きで、新宿の老舗で修行を積んだ経験を生かす舞台が
ご両親が終の棲家に選ばれた再生古民家となりました。
のれんは徹也さんのろうけつ染め作品です。
のれんを掛ける棒を支えている彫り物も徹也さんの作。お客様に大勢お越しいただけるように願いを込めて「来い」に「鯉」をかけられたとか。
店内の座卓も徹也さんの作品。置かれているストーブは、公民館のストーブを買い換えるのでいらなくなったものをいただいたそうです。
お店の建物は古くなったお蔵を再生したものだそうですが、とても日当たりが良く、このストーブ一台で十分暖かく過ごせます。
そして、お料理に使われている食材は、お出汁の鰹、昆布、そば粉以外は金子さんご夫妻が栽培された自家農園のもの。もちろん、消毒のお薬や化学肥料は使っ ていないのでそのよさを生かすために、味付けにも化学調味料は使っていません。
卵は平飼のウコッケイの有精卵。お二人とも山梨出身なので、地元の方にもおいしいと感じていただける しっかりとした味付けに仕上がっています。
もちろんお蕎麦は江戸の味。
さて、こちらはご自宅と、ご夫婦の趣味の骨董品が展示されている母屋の入り口です。
八ヶ岳ふるさと倶楽部会員さんがお食事に見えると「お時間のある方は、母屋の方を休憩室として、昼寝でもしてって下さい」「親戚の家に来たつもりで、くつろいで行って下さい」と、こんな素晴らしい空間に誘っていただけました。
さらにお腹に余裕のある方は、おやつまで!こちらも自家菜園の果実、野菜、ウコッケイの卵が主原料。
手作りづくしです。多くの人が憧れる古民家ですが、広くて部屋数が多くて、八ヶ岳の冬を過ごすには一部屋温めてそこへみんなで集まるのが一番。
金子さんのお宅では、ご夫妻が結婚当初にお使いになっていたという小ぶりのテーブルと、こたつを置いたこの部屋で、みなさん一緒に過ごされるそうです。
懐かしい風景ですね。
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明野の再生民家のお蕎麦屋「草至庵」(月・火定休)
営業時間:11:00〜15:00、16:00〜19:00
電話:0551-25-2317
予約で昼は3000円、夜は5000円の懐石コースがいただけます。
もちろん、おやつ感覚で、もりそば600円や、そばがき500円、
話題のとりもつ300円などもいただけます。
北杜市役所明野支所から車で約7分、初めての方には少しわかりにくい奥まった集落の中。
地図は、こちらでぜひご確認を!