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長野◆千曲市/姨捨山伝説と物語【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

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2023年3月31日

▲姨捨山SA から見る千曲川付近の市街地。

長野県千曲市の長野自動車道にある姨捨山(おばすてやま)SAは善光寺平を見渡せ「日本の夜景百選」にも選ばれています。

姨捨山(冠着山(かむりきやま))は皆様もご存じのとおり姨捨山伝説と姨捨山物語の地です。

今回は姨捨山伝説をご紹介します。

『むかしこの地の殿様が「60歳になった年寄りは山に捨てること」という御布令を出しました。殿様のいうことは誰も逆らえません。

ある日のこと一人の若い息子が60歳になった母をおぶって山を登りました。

母が「木の枝を折って所々に落としたのでこれを目印にお帰りなさい」と息子に言うのです。

息子はその母の言葉で我に返り命令に背いて母を家につれて帰りました。

それからしばらくして隣の国より突然、2度も難題を突き付けられ「解けなければ攻め込む」と言われるのです。殿様は「誰か解ける者はいないのか?」と国中に御布令を出しました。

それを聞いた母が息子に助言し2度の難題をどちらも解いたのです。

すると隣の国は「知恵者がいる国と戦っても勝てるわけがない」と攻め込むのを諦めました。

殿様は大層喜び息子を城に呼び寄せ「褒美をとらす。」と言いました。男は「褒美でしたら…」と母が解いたことを正直に伝えると「なるほど。年寄りというものはありがたいものだ。」と殿様は自分の間違いに気づき御布令をやめさせました。』

以上が姨捨山伝説になります。

姨捨山物語が気になる方は『大和物語』第156段を読んでみてください。(本部 井上美穂)

長野◆上田/おかえり!別所線!!【地域深堀り・のぞむ歴史紀行】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2021年6月13日

令和元年に大きな被害をもたらした台風19号は、全国に甚大な被害をもたらし千曲川も増水、氾濫し、周辺では冠水被害も多く報道されました。その台風の影響で千曲川を渡る橋梁が落ち、上田電鉄別所線は上田駅から城下駅間が運休していましたが、1年5ヶ月の時を経てようやく全面再開しました。

橋梁は大正13年8月に架設されたもので、上田電鉄の象徴たる「赤い鉄橋」として多くの方に親しまれていました。この鉄道は通学や通勤、病院へ通う高齢者の足として地域に根差しており、「信州の鎌倉」とも言われる別所温泉へ訪れる観光客からも愛されています。(上田駅―別所温泉駅間(11.6km)を結ぶ長野県の鉄道路線)

運休の間は代替えバスでの輸送となり、地元の方々や全国のファンも募金を募ったり早期復旧のための署名活動が行われました。震災直後から復旧事業が始まり、11月には堤防の復旧が完了し、12月から桁撤去工事。本年1月に桁の仮設、2月にレールの接続が完了しました。3月には試験走行や検査が行われ、無事に復旧の運びとなりました。

新しくなった橋は以前よりも鮮やかな赤い色となり、輝きが増しています。復旧後の一番電車には再開を祝う方々200名弱を乗せて列車が千曲川橋梁を通過しました。全国では廃線や減便の声が聞こえておりますが、無事に復旧が完了したニュースは何とも喜ばしい出来事です。上田へお越しの際は是非ご覧ください。(本部 長内 望)