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福島◆郡山市/安積原野の救世主【本部スタッフ・ご当地ローカル発見伝】 

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2025年2月18日

▲郡山市は人口もさることながら、水稲の収穫量も県内一位にランクインするほどの巨大穀倉地帯となっています。

福島県郡山市は仙台市に次ぐ東北地方第2位の人口を誇る中核市で、都市としての規模は県庁所在地である福島市や県内面積第1位のいわき市を上回っており、商業・工業・文化等のあらゆる面で実質的に福島県の最大都市として現在に至っている。

とはいえ近代以前の郡山は現代ほどの賑わいはなく、城も無く単なる一宿場町としての位置付けであった。

それまで阿武隈川あぶくまがわ西部に広がる安積あさか原野は、流域面積が小さく水利が悪い丘陵地帯であったことから、明治維新後に猪苗代湖から取水する構想が政府に打ち出された。

1879年(明治12年)に国直轄の農業水利事業第1号地区として着工され、猪苗代湖東岸から奥羽山脈の中山峠を越え、安積原野の各拠点へ水を供給する総延長130㎞の大事業が、僅か3年という突貫工事で完成した。

猪苗代湖は元来西岸から会津盆地の穀倉地帯へ流入する日橋川にっぱしがわを通っており、こちらの水量を考慮しなければ会津地方の農業に影響を及ぼすことから、流量を調整する水門を設けることで両方に安定した供給量を維持することに成功。

これにより安積原野では稲作を繁栄させることが出来た結果、一時期は米穀生産量日本一を誇る大穀倉地帯へと生まれ変わることとなった。

これを契機に鉄道・道路網の発展から郡山市は人口が増え、1965年に郡山市も周辺市町村を合併し、お隣のいわき市と肩を並べるほどの広大な面積を有する市町村となり、今日に至ります。(本部 髙橋瑞希)

山梨◆大月市/甲斐国の文明開化の礎【本部スタッフ・全国乗り鉄漫遊記】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2024年1月20日

▲当時としては珍しい洋風の煉瓦造で、登録有形文化財にも指定されている笹子隧道。

東京と山梨を最速で結ぶルートは、今も昔も甲州街道が最も直線的な通り道。

関東平野と甲府盆地の間には小仏峠と笹子峠と呼ばれる2つの難所があり、前者は峠を迂回して抜けることが可能だが、後者は全て険しい山々に囲まれているため、ここを通らずしての移動は現代でも不可能だ。

大月市笹子町はそんな峠を目前とした宿場町として栄えてきたが、東側の笹子と西側の初鹿野(現在の甲斐大和)を結ぶこの笹子峠は、急勾配や急曲線が続く難所であり、これまで江戸との往来を阻んできた原因になってきた。

そんな中で明治期になり鉄道が導入されると、この峠を一気にトンネルで通過する計画が持ち上がり、今から約120年前の1903年に約6年の歳月をかけて官営鉄道笹子トンネル(現在のJR中央本線下り線)が完成した。

全長4656mの長さは当時としては日本最長と呼ばれ、このトンネルが開通したことでこれまで徒歩で片道3~4日かかっていた東京⇔甲府は、わずか約6時間と大幅に短縮され山梨県の交通革命を迎えた。

その後道路側も1938年に笹子隧道(県道212号線)、1958年に新笹子隧道(国道20号線)、1966年に国鉄中央本線上り線の新笹子トンネル、1977年に中央自動車道笹子トンネル上下線がそれぞれ開通し、現在建設中のリニア中央新幹線の笹子トンネルを合わせると全部で7本となり、この地を往来する需要の高さを垣間見ることが出来たのでした。(本部 髙橋瑞希)

▲英語でトンネルは「tunnel」。(写真はイメージです)

山梨◆北杜市/白州町台ケ原・大人気イベント【巡り巡って北杜市探訪記】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2018年10月12日

名水の地として有名な山梨県北杜市は白州町。国道20号から少し入ると、江戸時代に甲州街道の宿場町として栄えた台ケ原宿があります。

日本の道100選にも選ばれたこの通りは、昔の面影を残し、古い建物や本陣跡の石碑が残り、まるでタイムスリップをしたかのよう。造り酒屋の七賢、和菓子の金精軒といった老舗に加え、近年では天然酵母のパン屋、パスタ屋、カフェ等の新しいお店が増えています。

そんな、台ケ原が一年でもっとも賑わう人気イベント「台ケ原市」が今年も開催されます。全国から集まったクラフト店、骨董屋がずらりとお店を並べ、街道は人で賑わい、普段とはまた違った活気に包まれます。訪れる人は3日間の期間で約5万人とか。すごい人数ですね。

焼きもの、木工製品、草木染め、盆栽などの一点ものの商品が並びます。作品を作った作家さんと直にお話しできるのもうれしいところ。地元の農産物の市も出されます。一期一会の出会いをお楽しみください。(八ヶ岳事務所 大久保 武文)

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【第16回・台ヶ原宿市】
開催日程 10月19日(金)・20日(土)・21日(日)

台ヶ原宿ホームページ
https://www.daigahara.com/