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岩手◆遠野/人類の足跡は病魔との闘いの歴史 ~平穏な時が来ることを信じて ~【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/佐々木 泰文

2020年9月29日

▲遠く西国巡礼(金毘羅山)を祈願した供養塔もある。

昨今、世界的な流行を見せている新型コロナウイルスの国内で、唯一の未確認地であった岩手県に遂に保菌者が出ました。当事務所の遠野市はもとより、県内の市町村に緊張が走りました。そもそも、岩手県だけが未発生地で過ごせる訳もなく、偶然の重なりと思ってはいましたが、いざその場面がくると、心穏やかでないのも事実です。

人類の足跡を遡れば、病魔との闘いの歴史だと言われていますし、この日本でも数々の疫病と称される流行り病に苦しみ、大飢饉に苦しんできた歴史があるといいます。この遠野市内にも、道又の角や、集落の出入口には、多かれ少なかれ、道祖神や供養塔、お地蔵さんが立っています。

現代は細菌とかウイルスとか原因が解明されているが、昔の人々は日々の生活の中で、目に見えない流行り病の恐ろしさを知り、集落内に悪しき病が入り込まないように、邪悪な者が訪れないように、道の角々に悪魔よけの神々や仏法の石碑を立てて護ってきた歴史の名残です。

歴史が証明するように、新型コロナウイルスも必ずや人類は克服し、平穏な時が来ることを信じて、日々の生活に気を付けて頑張りましょう
(みちのく岩手事務所 佐々木泰文)

▲遠野では道の角々に供養のための石碑が建つ。

 

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信州◆富士見町/八ヶ岳西麓・土地に根ざす、道端の観音さま【諏訪ぐん!ぐん!】

この記事の投稿者: 富士見・原村案内人/伊藤 やよい

2017年3月31日

観音さまtittle

今売り出し中の富士見町の土地の一つに、興味深い軌跡が感じられる物件があります。

少し小高くなった赤松のある土地で、富士山や南アルプスを望めるという情緒あふれるものですが、さらに土地の中にいくつかの石碑群が建っているのです。

田舎物件にはたまに祠や石碑が残っているものがあり、そんな物件をご案内中のときにお客様から「これ、お墓なんですか?」と少し心配げに聞かれることがあります。

観音さま3

確かに古い民家の売買の時には屋敷の裏に墓石がある場合もあります。墓石の場合はその家の人が承継するべき祭祀財産ですから、売買によって土地建物の所有者が変わる場合は、墓石は前の所有者の責任で移設をします。

観音さま1

富士見町(小六)850万円  詳細はこちら

でもお墓ではない場合もあります。屋敷神(祠の形)や道祖神(夫婦らしき石仏や文字)、山岳信仰の碑であることのほうが多いです。その場合は組やマキ(※)など地域の共同土地管理責任者などに相談して、しかるべき場所に移設したりします。あるいはそのまま土地にいてもらって全くかまいません。私から見れば「神様付の土地!なんてありがたい!」と思う次第です。

観音さま6

ということで、今売り出し中の「小六」地区の土地にあるのは民俗信仰の石碑です。「富蔵山」「馬頭観(世)音」などの文字が彫ってあるものや、レリーフ状の馬頭観音石像があります。馬頭観音は元はインドの神様の化身、仏教が生まれて六観音の一仏になり、さらに日本に伝来して民間信仰の対象になりました。

農耕にも用い、険しい山道を通行するにも重宝した馬を、信州の人々はとても大切にしていました。ここ「小六」地区だけでなく、富士見町はじめ諏訪エリア、信州全土で馬頭観音信仰が盛んだったようです。

観音さま4

「富蔵山」とは長野県筑北村にある山で、頂上に寺があり馬頭観音を本尊としています。また、この土地の近くには「諏訪百番供養塔」と大きく彫られた石碑もあります。百番というのはおそらく西国三十三所・坂東三十三箇所・秩父三十四箇所の総合の日本百観音のことかと思われます。街道の近くに立って人々を見守る観音さま。縁あって近くにお住まいになったら、ぜひそっと、日々手を合わせてみてください。 (富士見・原村案内人 伊藤 やよい)
※ 「マキ」・・・田舎ではすぐ近くに同じ姓が集まることが多く、そういう集まりを「小林のマキ」とか 「平出のマキ」という。  「マキ」単位で小さな神社や墓地を管理していることも多い。