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岩手◆遠野市/今年も開催!!第23回遠野どべっこ祭り【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2024年1月14日

▲遠野ふるさと村の様子

2024年、あけましておめでとうございます。

昨年は気候変動による農作物の不調や、世界情勢による物価の高騰など、生活に関わる事が多くあった1年だったかと思います。

本年は新拠点や新生活を検討される皆様のためにも、落ち着きを取り戻した新しい年になる事を祈念したいです。

▲どべっこ祭り広告

新年1発目のみちのくだよりは、あえて一昨年の1月号でも取り上げさせていただいた遠野ふるさと村の「どべっこ祭り」をピックアップしたいと思います。

ここでおさらいですが、皆さんは〝どべっこ〞という言葉を聞いた事がありますか?

最下位の・・・子?という予想もありそうな雰囲気ですが、どべっことは遠野の方言で〝濁り酒〞=どぶろくの事を指します。

岩手県遠野市は、自家製の酒類の製造が可能な日本のふるさと再生特区(通称どぶろく特区)に指定されており、附馬牛町の遠野ふるさと村で開催されるどべっこ祭りでは、どぶろくや郷土料理のおもてなしの他、語り部による昔話、郷土芸能も堪能できます。

どべっこ祭りの詳細や参加申し込みは遠野ふるさと村ホームページ(https://www.tonofurusato.jp/)から。

猛暑の夏に反しこの冬は寒くなるという噂もあります。是非しっかり〝もよってきてくだんせ〞(着て来てください)。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

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第23回遠野どべっこ祭り(遠野ふるさと村ホームページより引用
・日程(全6回)
2023年11月25日(土)
2023年12月2日(土)
2024年1月20日(土) ※満員御礼
2024年1月27日(土) ※満員御礼
2024年2月17日(土) ※満員御礼
2024年2月24日(土) ※満員御礼
2024年3月2日(土) ←追加開催決定!

・開催時間(共通)
17:00~19:00 (遠野ふるさと村ビジターセンター16:30集合)

・会場
遠野ふるさと村 肝煎の家(座席指定/テーブル・椅子席)

・内容
特製どぶろく2合+遠野の田舎料理、語り部による昔話、郷土芸能神楽の披露
※ノンアルコールビールやソフトドリンク等もご用意しております(別途料金)

岩手◆遠野市/世紀の大修理~重文・旧千葉家住宅~【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2023年12月12日

▲遠野ふるさと村の南部まがり家。

物件の見学、特に歴史のある古民家を案内する際、度々お客様からこんな質問を受ける事があります。

「建物の屋根を茅葺きにする事は可能ですか?」

やはり遠野周辺には〝南部まがり家〞の名残がある、というよりも茅葺きだった屋根を瓦やトタン屋根に葺き替えて住んでいる家も多く、茅葺き屋根をイメージしたくなるのも必然ですよね。

しかしながら、現代で再現できる技術を持った人材の不足、維持管理の難しさ等から、「難しい」とお答えせざるを得ないのが実状です。

とは言え、遠野の茅葺き屋根は途絶えた訳ではなく、日本の原風景を五感で感じられる〝遠野ふるさと村〞や〝伝承園〞などの観光地の他、神社仏閣でも茅葺き屋根を継承している建物が度々見られます。

その中で今回紹介するのが国指定の重要文化財「旧千葉家住宅」です。

遠野市綾織町に構える〝千葉家〞は約200年前となる天保の時代に建てられた南部まがり家で、代々の千葉家が修繕しながら住み続け、遠野観光の中心的役割も担ってきました。

平成19年に重文に指定され、市が譲渡を受けた後の平成28年の6月、数十年にも渡る保存修理工事が開始したのです。

平成に始まった世紀の大工事は令和に入った今も続いており見学する事は出来ませんが、遠野市のホームページよりその工事の様子を見る事が出来ます。

後世に残していきたい文化の一つですね。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

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旧千葉家住宅

千葉家住宅は、天保年間(1830-1844)に当時の千葉家当主である四代喜右衛門(1792-1870)が、飢饉で困窮した人々の救済のため、約10 年の歳月をかけて普請したと伝わる茅葺屋根の南部曲り家です。その後代々千葉家が修繕しながら守り続け、昭和49年(1974)からは「南部曲り家 千葉家」として公開し遠野観光の中心的役割を担ってきました。平成19年(2007)に主屋と附属建物及び宅地が国重要文化財に指定され、平成25年(2013)には遠野市が譲渡を受け、観光施設としての活用を継続しながら、保存整備工事に向けた準備を進め、平成28年(2016)6月に保存修理工事が始まりました。整備事業は文化庁の補助を受けて進めています。なお、令和4年9月20日に宅地内の「便所」が国の追加指定を受け、あわせて指定名称が「千葉家住宅」から「旧千葉家住宅」に変更となりました。(遠野市ホームページより引用)

岩手◆遠野/遠野ふるさと村 ~どべっこ祭り~【みちのく岩手・新遠野ものがたり】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年1月8日

▲遠野ふるさと村入口。どべっこ祭りののぼり旗が並ぶ。

新年あけましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。
本年もみちのく岩手事務所をよろしくお願いいたします。

さて、唐突ですが皆さんは「どべっこ」という言葉を聞いた事がありますか?最下位の・・・子?という予想もありそうな雰囲気ですが、「どべっこ」とは遠野の方言で「濁り酒=どぶろく」の事を指します。岩手県遠野市は、自家製の酒類の製造が可能な日本のふるさと再生特区(通称どぶろく特区)として知られ、農村のおもてなしを体験していただく活動が盛んに行われています。各所で古き良き日本のふるさとを感じる事が出来る遠野ですが、その中でも今回は附馬牛町(つきもうしちょう)にある「遠野ふるさと村」を紹介いたします。

約100台駐車可能な駐車場から、整備された石畳づくりの道を少し上りビジターセンター風樹舎(ふうじゅしゃ)へ。レストランやお土産コーナーがあり、遠野のさまざまな情報についても係員の方が親切に案内してくれます。入村や体験プログラムの受付もこちらから。入村の受付を済ませたら、いよいよ村内に入ります。

▲村内の池越しに田園や曲がり家の風景が広がる。

遠野物語の「マヨヒガの森」を思わせる遊歩道を通り抜け、門前(かどまえ)と呼ばれる門をくぐると、時代を忘れるような集落の風景が一面に広がります。村内では「まぶりっと」と呼ばれる案内役が、来村されたお客様に様々なおもてなしをしてくれます。「まぶりっと」、なにやら温かみを感じる言葉がまた登場しましたが、これももちろん「遠野弁」で、遠野に伝わる伝統文化を「守る人」の事を意味します。

その「まぶりっと衆」によって守られてきた集落の風景は他に類をみないもので、「軍士官兵衛」や「真田丸」などの大河ドラマ、映画の撮影場所としても度々使用されます。先述の風樹舎や村内施設にも、有名人のサイン色紙や撮影のエピソードも紹介されており、好きな作品の「聖地巡礼」に来られる方もいるようです。

▲当時の生活が思い浮かぶ風景。

曲がり家をはじめとした村内の各建物には中に入って見学することが可能で、曲がった木材を巧みに使って建てられた「川前別家(かわまえべっけ)」や、入ってすぐにドンっと大きな藁人形のある〝大工(だいく)どん」など、建てられた時代(江戸期~明治中期)や住んでいた人によって様々な特徴を持っています。

一番大きな「肝煎(きもいり=庄屋)」の家は、これぞ正に「南部まがり家」!といった構えで、厩ではみんなの人気者、白馬の白雪が生活しています。村では年間を通して様々なイベントが行わますので、ふるさと村ホームページ等でチェックして、合わせて参加すれば遠野の魅力を一層味わえる事間違いなしです。

▲ザ・南部まがり家!厩には村のアイドル「白雪 」。

ここで冒頭の「どべっこ」の話に戻りますが、遠野ふるさと村ではこの冬、2年ぶりとなる「遠野どべっこ祭り」が開催されています。曲がり家の中で遠野のどぶろく、田舎料理の味、語部(かたりべ)による昔話、郷土芸能を堪能できるこのイベントは人数限定の完全予約制、市内の宿泊施設の「たかむろ水光園」や「あえりあ遠野」と連携した宿泊パックもあるようですので、興味を持たれた方は早めの予約お問い合わせをお勧めします。

▲風情のある囲炉裏と土間からの屋内。

遠野市観光協会では、冬季期間のイベントを「遠野ふゆまつり」として公式サイト「遠野時間」で紹介しています。どべっこ祭りに日程が合わないという方も、遠野の冬はイベントが盛りだくさんですので、要チェックです!

寒さが厳しい冬も魅力いっぱいの東北地方、遠野。お越しの際はぜひ温かい格好でいらしてください。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)

▲第21回遠野どべっこ祭り。予約詳細は「遠野ふるさと村」で検索。

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岩手◆遠野/ふるさと村と虎舞でございます【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2018年7月9日

遠野市の北側に位置する附馬牛町(つきもうしちょう)に、「遠野ふるさと村」があります。此処に江戸期から明治にかけて建築された厩舎と作業場及び母家を、鍵形に繋いだ茅葺の南部曲り屋が十棟ちかくも移築されて、清流の小川、水車小屋、蔵、納屋等々が長閑な村の風情を醸し出し、入村する者を懐かしい時代へとタイムスリップさせてくれます。

ここでは五月の連休のメインイベントとして、遠野郷の郷土芸能が出演して観光客を楽しませるのですが、今年も当事務所のある暮坪集落に伝わる郷土芸能の虎舞が招待されて、小生も助太刀で参加して来ました。

虎舞と言えば、岩手では沿岸地区に多く伝わる郷土芸能ですが、当団体は内陸部には珍しいもので、特に梯子かがりは垂直に立てた梯子に「ササラ」という舞手が、虎を相手に舞う姿は、スリル満点のサーカス的な魅力と興奮を与えて、毎回観光客の皆様から盛大な拍手をもらっています。皆さんに喜んでもらうと、たかが助太刀の小生でも芸能者としての満足感は心地よいもので病みつきになるから不思議です。

このふるさと村では、四季折々に遠野郷に伝わる芸能や、濁酒祭り等々の多彩なイベントが開催されますので、是非お寄り頂きたいところです。(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

「遠野ふるさと村」(岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛5−89−1)