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栃木◆那須/仲間達との山菜パーティ、孫むすめ達との初田植え【高久の里山日記リターンズ】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2017年6月30日

5月7日 山菜パーティ

毎年ゴールデンウィークになると何となく仲間達に会いたくなり、いつの間にか恒例になった山菜パーティを今年もやりました。いつもは夕方からなのですが、今年は都合で昼食会にしました。

昼近くになると「お久しぶり~!」と元気な声で、次々に集まって来る仲間達の変わり無い姿を見るとほっとします。山菜パーティといっても【毒】になる山菜もあるので、確かな所で手に入れたものを天ぷら等で旬の味と香りを1年ぶりに楽しみました。

そしていつもの手打ちそばに塩漬けの保存食等で作った田舎膳が食卓に並ぶと「うわ~ごちそうだ~!」とニコニコ顔です。近況報告から始まり野菜作りや健康の話、そして私の知らない地元の情報等尽きることなく延々と続き、食べてしゃべって笑って「至福の時」を過ごしました。

たったこれだけのことが、ストレス解消になるとか・・・。安上がりですね~。

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5月14日 田植え

現在の農家は高齢化と後継者不足で大型機械を持っている人に一部作業をお願いしたり、全部委託するというのが現状です。御多分に洩れず我が家も知人にお願いして植えてもらうのですが、田んぼへの苗運びと機械に乗せる苗出しや苗箱洗い等に人手が必要なので、こちらへ移住した方にお願いしています。毎年お手伝いしてくれるベテランなので手際良くやってくれて、とっても助かります。

今の時代は乗用田植え機で泥に汚れることなく農作業をやるという、昔の人間にとっては夢の様な田園風景が此処かしこに見られます。今では珍しくなった手植えの田植に今年も浦和に住む孫娘達が来ました。いつもの様に朝食後、田植と稲刈り用にキープしてある衣装ケースより、それぞれの野良着を引っ張り出し、着替えて田植長ぐつを履くとすっかり早乙女に変身です。姉のほうは高校一年生で妹のほうは小学5年生になり、少しでも戦力になろうと気合が入っています。

1707那須-02▲憧れの乗用田植機を運転させてもらい、大満足の我が夫・だんなさま(後ろ姿)

田んぼに入って間もなく「う~ん」とうなり声が聞こえたので、何事かと見ると、姉のほうの長ぐつが泥に吸い付いて抜けず身動きがとれないでいる。それを見ていた妹のほうは「お姉ちゃんの一大事!」とばかりに土手から手を出すが届かず、間におばちゃんが入り、おじいちゃんが長ぐつを持って皆で力いっぱい「よいしょ~‼」の掛け声でひっぱると何とか抜けました。その姿は童話の「大きなかぶ」そのものでした。

1707那須-03▲長ぐつが泥に吸い付いて身動きがとれないお姉ちゃんを助けようと、みんなで「せ~の、よいしょ~‼」とひっぱり上げています。

昨年田植えデビューした妹のほうは自分が植え始めた道路際にお姉ちゃんを呼び、自分は苗分けをするのでここに植えてと話がまとまったらしく、昨年私がやったことを真似て苗分けが始まりました。でも苗の置き方や本数がまちまちで、植えている姉のほうには苛立ちの原因となり「お姉ちゃん奥の方から使ってね~」という何気無い言葉に「まったく雑なんだから~‼」ととうとう不満が爆発です。

1707那須-04▲「お姉ちゃん奥の方から使ってね!」と言う何気ない言葉に火が付きました。置き方や本数まちまちで、田んぼの中の姉の不満が溜まる気持ちもわかります。

1707那須-05▲「まったく雑なんだから~‼」と言われて、ちょっとだけ気をつけながらせっせとお仕事?をしている妹のほう。

しかし妹のほうはどこ吹く風と澄まし顔でちょっとだけ気を使いながらせっせと並べています。すると思い出したように「あのね~お友達はお金払って田植に行ってるんだって~」と話し始めた。妹のほうには田植とは自分達の食糧になるものを作り出すお仕事で、体験田植が理解できないらしい。そして「この一株が秋になるとお茶碗一杯のご飯になるんでしょう? これだけあればいっぱい食べられるね~」とご機嫌でした。(那須店 高久 タケ子)

栃木◆那須/鬼が恐れた「渡辺姓」初めてのワクワク節分体験‼【高久の里山日記リターンズ】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2017年3月19日

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嫁いで初の「節分」体験

yatsukagashi   私の実家は「節分の豆まき」をする習慣の無い家で、子供の頃から「豆まき」にとても憧れていました。嫁いで初めての「豆まき」の時には、嬉しくてワクワクしながら家列に従って「豆まき」の準備をしました。節分の日の夕方、寒~い台所で教わったように、イワシと大豆を同時に炒ったり焼いたり、イワシを焼く煙に咽返りながら、大豆を焦がさない様に手際良く炒るという作業は、私にとって初めての大仕事でした。夢中でやっていると、

「イワシにツバを付けながら焼く!」

と声が掛り、「えっ!」と返す言葉も無く、おまじない程度に付けながら焼いたものでした。(本当は頭だけにつけるらしい)

炒った大豆は一升ますに入れ、神棚に供え、イワシは頭だけを大豆の枝に刺し「ヤッカガシ」という厄病除けのおまじないを作ります。「豆まき始めるよ~!」と声が掛かると、戸を全開にした玄関先に「ヤッカガシ」を持ち待機し、「オニは外!」と家長のまいた豆に追われる様に屋敷内の建物の各戸口に差して周ります。

「豆まき」が終わるとすぐ玄関の戸を閉め、年の数だけ豆を食べお神酒をいただいて無事終了です。升に残った豆は、「初午」に「しもつかれ」という郷土料理に使われます。

初めの頃は珍しく楽しかったのですが、子供達が巣立ち、夫婦2人きりになった時、真っ暗闇の凍て付く様な寒さの中を「ヤッカガシ」を手に持ちあちこちの戸口に差し歩くのが億劫になり、いつの間にか自然消滅しました。

豆まきをしない「渡辺家」の節分

私の実家の節分は、毎年父親が「わが家のご先祖様に“渡辺 綱”という強~い武将がいて、鬼の腕を切り落としたので、苗字が「渡辺」の家には恐れて鬼が近寄って来なくなったから、「豆まき」をしなくて良い」と自慢気に話したものでした。

ある日友達に鬼退治の話をすると、「鬼ヶ島のオニなの?」といわれ、父親に聞くと「羅生門という所に巣食っていたおっかな~い鬼の親分だよ」と教えてくれました。何となく消化しきれないまま月日が流れ、すっかり忘れていたある日、久しぶりに帰省するといつも口数の少ない母親が、せきを切った様に話し始めました。

先頃「渡辺綱の石塔を見せてほしい」と、ある大学の教授という人が学生を数人連れて訪ねて来たそうです。「きっと酒飲んだ時につい言っちゃったんだね~。どこからどう伝え聞いたのか分からないけど、まったく困ったもんだ~。」とあきれ顔で私に訴えていました。その時、「父ちゃんは作り話をしていた?」と心の中で思ってしまい、その後この話は忘れる事にしていました。

先日、「豆まきをしない渡辺さん」の話をテレビで観た!と知人が教えてくれ、久しぶりに鬼退治の話をする父親の顔を思い出しました。

私の集落には「渡辺姓」の家が6軒並んでいて、東側3軒が「豆まき」をしないそうで、ご先祖様が同じということが最近分かりました。

「父ちゃんの作り話ではなかった・・・」

と今頃になって分かり、胸につかえていたちっちゃい何かが取れました。もうすぐ亡き母の命日になるので、墓前に報告して来ます。  (那須店 高久 タケ子)

栃木◆那須/道の駅伊王野で蕎麦を挽く【地域店・日々の業務より】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店 / 高久 重廣

2017年3月7日

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道の駅ブームが続いている昨今ですが、農産物直売所や手打ちそばで有名な「道の駅・東山道伊王野」で、毎年2月に【寒晒しそばまつり】のイベントがあります。寒に入り水温が5℃以下になった時、現地を流れる三蔵川源流の清流に晒し、那須おろしの寒風で乾燥した玄そばは、アクが抜け甘味が増すそうです。

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今年も2月11日から19日までお食事処・水車館で【寒晒しそばまつり】が開催されました。当駅には、直径12mの巨大水車と5、6mの小さい水車があり、目印となっています。水車小屋の中には、直径2mの巨大な石臼があり、近隣で栽培しているそばの実を丁寧に挽いています。水車館でこだわって挽いたそば粉は、経験豊富なそば職人によって美味しいそばになり、行列が出来るほどの人気です。巨大石臼引きのそば粉は香りと味が格別で、我が家でも収穫したそばの実をお願いしています。そば打ち名人の仲間は、そば打ちの時水回しが始まると「よい香りだな~」と毎回つぶやいています。そして素人が打ったとは思えない程(職人芸?)、美味しいそばが出来上がります。

(ふるさと情報館・那須店 高久 重廣)

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