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山梨◆八ヶ岳/新秋の候、9月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年9月1日

▲黄金色の田んぼ。(北杜市高根町)

9月に入ると北杜市では一足早く秋の雰囲気を感じるようになります。暑さから涼しさへと変わる月といえるでしょう。2021年の気象庁の記録を調べると、9月に入ると最高気温が30度を切ってきます。ただ、それよりも体感に大きく影響するのが、最低気温の変化でしょう。最低気温が20度を切り、日によっては15度、10度近くまで下がることも。

8月と同じ服装では過ごせない時間帯が多くなってきます。大変すごしやすい季節となりますが、同時に夏が終わってしまった寂しさも覚え、9月後半にはそろそろコタツを出そうかなんて思うことも。気温の変化には気を付けないといけない季節です。

■保険について

私的な事ですが、山岳保険の更新時期が近づいています。山岳保険は登山をする人にはポピュラーですが、一般的には余り知られてないかもしれません。登山を始めるときに、まずケチらずに購入しないといけないのが登山靴とレインウェア。次に速乾の衣類、登山リュック。専門のものを揃えると登山が快適になり、身体の負担が一気に軽くなります。

ただ、本当に大事なところは安全性の確保です。登山靴を使わなければ、足を捻って歩けなくなるかもしれません。レインウェアが無ければ、急な雨により、服が濡れ、急激に体温が奪われ、低体温症で動けなくなるかもしれません。街であれば、お店で一休みできるのですが、山の中ではそうはいきません。命を守るために、きちんとした道具を揃えていかないといけないのです。

そしてその次に出てくるのが山岳保険です。どんなに道具を揃えても、注意をしていても、強風や浮石でバランスを崩したり、足を滑らせて、ケガで歩けなくなったり、滑落してしまう事があるかもしれません。そんな時にお世話になってしまうのがヘリや救助隊による捜索です。

▲救助ヘリ。できればお世話にならないことが一番ですが、
万が一の緊急事態には心強い隊員の方々に感謝。

命をかけた大変な作業なので、救助隊の日当、宿泊費、ヘリ整備費と自然と費用も大きなものになります。YAMAP 登山保険のページによると、ヘリ捜索費用が約165万円、救助隊の費用が約45万円という試算が出ています。

無事に救助いただいても、日常生活に影響が出るほどの金額です。この捜索費用を補償してくれるのが山岳保険です。1泊2日など日にち単位でも契約できますが、私は1年間の契約で入っています。

加入しているのは、モンベルの野外活動保険というもので捜索救助費用が500万円まで。保険金額は年間3190円。捜索救助費用に目的を絞った割安なプランです。

事故にいつ出会うのかは誰にも分からない。登山を楽しむ上で、もしもの金銭的なリスクを低減してくれる、有難い保険です。
(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲雨の中の登山。そこに山がある限り・・・。(白駒池・丸山の苔の森)

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🌸ふるさと情報館では、八ヶ岳南麓に広域に広がる山梨県北杜市の物件は、物件数の多さ、地域の特色、アイデンティティを考慮し、馴染みのある町村名(旧町村)で表記しています。

【八ヶ岳事務所エリアの物件】
八ヶ岳南麓エリア・・・北杜市高根町、北杜市長坂町、北杜市大泉町、北杜市小淵沢町
韮崎・茅ヶ岳エリア・・・北杜市須玉町、北杜市明野町、韮崎市、甲斐市
武川・白州エリア・・・北杜市白州町、北杜市武川町

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山梨◆八ヶ岳/厳暑の候、8月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年8月8日

▲夕暮れのトウモロコシ畑。(北杜市高根町)

今年は猛暑の予想ですが、皆さんのお住まいの地域はいかがでしょうか。

ここ八ヶ岳南麓にある北杜市でも温暖化のせいでしょうか。移住された方、特に移住してから10年、20年経った方から、年々夏が暑くなっているという声を聴くことがあります。標高の高い場所では、以前は夏場でも窓を閉めて毛布をかぶって寝ていたとのことです。

私は北杜市へ移住して6年程で、都内に比べれば、夏は十分に過ごしやすいと思います。特に夜の涼しさは最高です。都内に住んでいた時は、夜もエアコンをかけ、かといって朝までつけていると身体がだるくなるので、タイマーを設定しておく。すると朝方、下手をすると真夜中に暑さで目を覚ますという状態で、体を休める夜にも疲れていました。

北杜市では夕方になると、どんどん気温が下がり、窓から入ってくる風は天然のクーラー。日中で火照った体も、涼しさの中、エアコン無しでぐっすりと眠ることができます。朝方になると開け放した窓から小鳥のさえずりが聞こえ、一日の良いスタートを切ることが出来ます。

気温以外でも夏は良いものです。トマト、なす、トウモロコシ、ピーマン、カボチャ、オクラ、ズッキーニなどの旬の夏野菜。道の駅、農協の運営する直売所「よってけし」に足を運ぶと、まさに旬、食べごろの野菜たちが、お値ごろ価格で所狭しで並んでいます。

▲夏野菜は見た目も鮮やか。(たてしな自由農園原村店)

トマト一つにしても種類、生産者が様々でどれを選ぶのか迷ってしまいます。旬の野菜は素材そのものが美味しい為、調理方法もシンプルで大丈夫。生でドレッシングかけて食べたり、蒸篭で蒸したり、フライパンでオリーブオイルと塩であぶっても良いですね。

実感することは、旬の食べ物が一番おいしくて、お値段も安い。北杜市の夏は食材においても楽しい季節です。

■帰ってきたイベント

8月はコロナ禍でしばらくお休みをしていたイベント達が復活。有名どころでは、明野のサンフラワーフェスタ。ひまわり畑と南アルプスの眺めが美しく、期間は7月23日から8月21日まで。

個人的に気になるのが「山存フェスタ」。少しマニアックなお祭りで、八ヶ岳に移住したら必須?となる、チェーンソー、刈り払い機、薪割り、剪定等の技術を専門家が教えてくれるもの。2年ぶりの復活で、8月11日(祝)山の日、清里の森で開催します。

飲食店の出店やお子様が楽しめる企画もあるそうです。詳しくは「山存フェスタ」で検索。北杜市への移住をお考えの方にお勧めのイベントです。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲シンプルで美味しい「焼き野菜」。

山梨◆八ヶ岳/向暑の候、7月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年7月1日

▲青々とした田んぼにシラサギの姿。(北杜市高根町)

7月、今年も一年の折り返しとなりました。年齢が上がるにつれて早く時間が過ぎるように感じると聞きますが、もう半分終わってしまったという気持ちです。人は経験をしたことが無いことには意識を強くもち、結果時間が長く感じるようです。大人は子供に比べると新しい経験をするタイミングが少なくなることが原因かもしれません。その意味では、新しい環境に移り、今までやったことの無い、畑や庭いじり、薪づくり等をする田舎暮らしは、新しい経験の宝庫です。日々の生活が新鮮になり、充実した時間を過ごすことで、時間の流れもゆっくりとなるのかもしれませんね。

■ ラーバニストの動向

さて、コロナ禍によりリモートワークが浸透、地方移住がしやすくなったという声を聴きます。北杜市は都心から2時間圏というアクセス、通常は地方で自宅勤務、月に数回、都心へ出勤という働き方にピッタリの場所です。コロナ禍による生活も3年目となりましたが、八ヶ岳事務所における動向にはどのような変化があったでしょうか。

2019年から2021年の推移をご報告します。2019年がコロナ禍の前、2020年からコロナ禍の動向となります。

1)購入物件の種別 建物が8割、土地が1割強という割合が長らく続いていましたが、2021年は大きく変化し、建物が6割に減り、土地が3割と大きく伸びました。この傾向は2022年も続いています。2020年はとりあえず、直ぐに移り住みたいという希望が多く、中古住宅の需要が高まりました。ただ、2021年になると中古住宅の数が減ったこともありますが、しっかりと拠点を構えようという相談が多くなりました。結果、時間をかけ土地を選び、納得のいく新築を建てるという決断をする方が増えました。購入の動機が緊急避難的なものから、生活改善へと動いたように思います。

2)購入者の居住地 引き続き東京と神奈川の居住者で6割を占めています。山梨県内の購入者も引き続き堅調でした。コロナ禍の前後で大きな変化は見受けられません。移住の方も今までのお付き合いの継続を考えると、通える距離が安心感につながるようです。

3)購入者の年齢 元々、退職前後の60代の方が購入することが多かったのですが、2020年からは現役世代の40代の割合が大きく増えました。これはリモートワークが浸透し、現職で、転職なしで移住が出来るようになった事が大きいようです。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

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山梨◆八ヶ岳/若葉青葉の候、6月のお知らせ【八ヶ岳南麓・高根の里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年6月1日

▲田植えを終え、青々とした田んぼ。(北杜市高根町)

6月を迎えました。

季節の変化を示す暦である「二十四節気」では、6月初旬頃を「芒種」と呼ぶそうです。日常では聞きなれない言葉ですが、読み方は「ぼうしゅ」、稲や麦などの穂の出る植物を蒔く時のこと。因みに、稲や麦などのイネ科植物の、先端の針状の突起を「芒(のぎ)」と言うそうです。

「芒種(ぼうしゅ)」も「芒」のどちらも私の知らない言葉で、「芒」は「すすき」とも読むそうです。暦を知る事は、私にとって昔からの営みを知る良いきっかけになりそうです。

北杜市は5月後半から6月初旬の芒種にかけて、田植えの最盛期を迎えます。「二十四節気」に大体あっていますね。ゴールデンウィークの頃に田んぼに水が入れられ、キラキラと輝いていた水面には、今、青々とした苗が整然と立ち並んでいます。風にゆれる様は見ているだけで、気持ちの良いものです。

田んぼから近隣の山々を見上げると、山頂の雪がほとんど無くなっています。6月は夏山登山の開始時期でもあります。

▲雨をうけ、生き生きとしたバラの花。(北杜市長坂町)

北杜市は北に八ヶ岳、南に南アルプスが位置し、特に八ヶ岳へのアクセス方法が豊富です。ルートも苔の森を楽しむ初級者向けのものから、ヘルメット着用が推奨の上級者まで様々。北杜市に住んだら、登山は身近なレジャーになることと思います。

6月は梅雨の時期でもあります。梅雨というと都心に住んでいた時は、蒸し暑かったり、暗かったりとあまりイメージが良くなかったのですが、ここ北杜市では若干イメージが変わりました。雨が降ることは変わらないのですが、なんというか暑いではなく、涼しい時の方が多い印象です。同じ雨でも気温が低いと、不快感がかなり減るようです。

▲梅雨の時期に咲くヤマボウシ。(北杜市大泉町)

そして一歩、お庭に出るだけで、さらに梅雨の印象は変わってきます。雨を受けたお庭の木々や花が生き生きとしているのです。雑草でさえも美しく感じてしまうことも。そういえば、物件の取材の際に、お庭の写真を撮るときは、炎天下よりも、小雨が降っている方が、魅力的な写真になります。日常生活にとって一見、面倒くさいと思う雨が、自然にとって恵の雨だということ。そんな当たり前のことに、改めて気づかされる北杜市の梅雨です。(八ヶ岳事務所 大久保 武文)

▲お庭の雑草も、雨で美しく感じる。(北杜市大泉町)

山梨◆八ヶ岳/爽秋の候、10月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年10月1日

▲コンバインによる稲刈り。(北杜市高根町)

北杜市は9月の下旬から稲刈りの時期を迎えています。たわわに実り、重みで頭をかしげている稲穂をコンバインが次々と刈り取っていきます。遠くから見ているだけでは分からないのですが、コンバインという機械は、一台で刈り取りだけでなく、脱穀と選別まで行っているそうです。

古民家の売却時には、蔵の中に古い農具が残っている場合が多く、稲の脱穀と選別をする道具も度々見かけます。脱穀とは稲の穂先から籾もみを落とす作業ですが、足踏脱穀機は足で踏板を踏むことで、突起がついて筒形の本体が回転し、そこに穂先をあてことで脱穀ができます。

▲足踏脱穀機。

また選別をする機械に唐箕(とうみ)というものがあります。電気を使わないながら、なかなかハイテクな装置で、機械の中央、上側にある漏斗のような口に籾を入れると、右側の羽根車からの横風を受けて、実のない籾など軽いものを遠くに吹き飛ばし、重いもの(実の詰まった籾)を手前に落とすというものです。

なかなか愛嬌のある形で、骨董のオブジェとして残している方もいます。古民家の物件を見学される際には、建物の他に、昔の農具も見ていただくと、その土地の暮らしぶりも浮かんでくるかもしれません。

▲唐箕。

山梨県は8月20日から9月12日まで「まん延防止等重点措置」の実施区域となり、北杜市内においても影響が出ています。市立施設である体育館、図書館、プール等の休館に加え、飲食店に休業要請が出されました。山梨県独自の取り組みである「グリーン・ゾーン認証」を受けているお店は営業時間の短縮で営業が可能ですが、市内の多くの飲食店が休業となっています。この文章は9月上旬に書いているので、予定通り9月12日で要請が終わるのか不明ですが、ワクチンの接種が進むまでは不安定な状況が続きそうです。

▲山梨県庁のトップページより。

本日10月1日からコロナ禍の影響を受けている市内の中小事業者を支援するため、QR コード決済サービス「PayPay」を利用して北杜市の対象店舗で宿泊や買い物をした際に、決済金額の最大30% 相当のPayPay ボーナスが付与されるキャンペーンが実施されます。新型コロナの感染拡大で一度、延期となっているので、次は無事に始められることを願っています。

詳細は市のホームページまで。
「ともにがんばろう北杜!最大30%戻ってくるキャンペーン」で検索  (八ヶ岳事務所 大久保武文)


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北杜市PayPay「ともにがんばろうキャンペーン」お知らせ
https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/docs/kankou_else_paypay.html

PayPay「ともにがんばろうキャンペーン」お知らせ
https://paypay.ne.jp/notice/20210827/02/

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▲10月後半には八ヶ岳の山頂に積雪が。(北杜市高根町)

山梨◆八ヶ岳/三伏大暑の候、7月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年7月1日

▲長雨とアジサイ(山梨県北杜市長坂町)

【2020年のラーバニスト動向】

さて、コロナ禍による生活が2年目を迎えますが、お客様から「田舎暮らしが見直され、移住ブームじゃないか?」 と聞かれる事が多々あります。そこで、少し時間が経っておりますが、八ヶ岳事務所の1年間(2020年)の動向をお伝えしたいと思います。

弊社では都市と農山村を結ぶ交流事業をメインとして地方移住者を積極的に応援しており、都市(アーバン)から田園(ルーラル)への移住者や二地域居住者を称して「ラーバニスト」と命名しています。2020年はどのような動向であったでしょうか。

1)ホームページ閲覧数
2019年1月の閲覧数を100% として、2年間の推移を示したものです。北杜市の物件を探しにホームページを見た人の推移と捉えて良いでしょう。2019年については、若干の増減があるものの、季節に関わらず、ほぼ一定です。意外に思うかもしれませんが、寒さの厳しい冬の時期もニーズは衰えません。

さて、コロナ禍の年となった2020年はどうでしょうか。1月から前年の1.5倍の閲覧数で推移し、5月からさらに伸び、6月にはなんと前年の2倍となりました。その後も年末まで高水準で推移しています。

都内の緊急事態宣言が5月31日までだったので、6月以降の伸びは、都市から地方への意識の変化と言えるでしょう。仕事のやり方や生活スタイルの変化にも影響されたのでしょう。物件の案内をする時も、どこに住んでも仕事が出来るようになったと言う方が増えました。

2)購入物件の種別
ご成約した物件の種類を示したものです。ここ数年の傾向としては、「中古住宅」の割合が多く、7割程で推移していたのですが、2020年にはこの傾向がさらに強まり、8割近くが「中古住宅」となりました。「中古住宅」の良いところは、すぐに使い始められること。新築に比べ、時間と労力を節約できます。コロナ禍の中、直ぐにでも田舎に移りたいというニーズに「中古住宅」は合致したのでしょう。

3)購入者の居住地
「首都圏在住者」が6割を占めています。なかでも、「東京」や「神奈川」の西部など、自宅から「北杜市」へのアクセスが良い方に人気でした。「別荘」、「二地域居住」はもちろん、「移住・定住」の方も今までのお付き合いの継続を考えると、気軽に通える距離が安心感につながるようです。

4)利用目的
ここ数年は「定住」が5割を超えていたので、2020年は「定住」の割合が減ったという結果になります。これはリモートワークの浸透など、働き方の変化により、田舎暮らしのハードルが下がり、多様な楽しみ方が出来るようになったからでしょうか。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

山梨◆八ヶ岳/若葉青葉の候・6月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年6月1日

▲タンポポの黄色い花は気づくと綿毛に。

6月と聞くと、「今年もう半分まで来てしまった!折り返し地点まであと少し!!」と焦る気持ちになりそうですが、八ヶ岳の自然の移り変わりを見ながら生活をしていると、どうも違います。一年のスタートが「1月」では無く、【春から】に感じてしまうのです。

冬の間は、自然はただただ静かにそこにあります。そしてその「静」の状態が「動」に代わるのが春。八ヶ岳の春はゆっくりと訪れる為、4月以降も寒さで震える日が度々あります。暖かい日が続くようになり、活動的になろうと思えるのがGW の後くらいからでしょうか。

何というか自然の変化に意識が向いていると、6月になっても、まだ今年は始まったばかりという気がするから不思議なものです。

北杜市でカッコウの声が聞こえ始めるのも「6月初旬」のこの頃です。聞こえる場所は、標高が上がった「高原のエリア」になるでしょうか。私の家からも声が聞こえ、季節の訪れを感じさせてくれる鳥となっています。

ただ、声はよく聞くものの、実際に鳴くところを見たことはありません。そして改めて考えると、カッコウの姿を知らない自分に気が付きました。実は姿を見たことはあるけど、鳴いてないからそれがカッコウと思っていないだけだろうか?

頭に浮かんだのは「ブッポウソウ」という鳥の話です。森の中で夜間「ブッ・ポウ・ソウ」と聞こえ、漢字に直すと「仏・法・僧」と鳴く鳥と長らく信じられてきたのですが、実際に鳴いていたのは別の鳥だったというものです。案外、鳥の外見と声は一致しないものという話。

ということで、実はカッコウを見たことのあるのでは?と姿を調べてみました。

▲カッコウの写真。

写真を見てみると初めて見る鳥でした。声のきれいさから、鮮やかな目立つ鳥かと思っていたのですが、かなり地味な外見に感じます。全長は35 ㎝、ハトより少し大きいくらいで、野鳥としては大きい方でしょうか。

腹のしま模様が特徴とのこと。正直、見たことがあっても印象に残らなそうです。ただ、実際に鳴いている姿を見ると、印象がガラッと変わりそうな予感も。いつかは実際に鳴く姿をこの目で見たいと思うこの頃です。

こちらに来てから初めて聞いた話で、昔からカッコウの鳴き声は、「種まき時期」を知らせると言われているそうです。実際に、北杜市では5月下旬から6月の初旬に田植えの最盛期を迎えます。植えたばかりの苗は、水を張った田んぼの中では、まだまだ小さな存在ですが、僅か4か月後には稲穂が垂れ収穫の時期を迎えると考えると、なんだか不思議な気持ちになります。

同じ道を歩いていても、日々、どんどんと景色が変わっていく。植物の確かな成長を身近に感じられるのも田舎の良さでしょうか。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲北杜市は田植えの時期を迎えました。(北杜市高根町)

山梨◆八ヶ岳/余寒の候、2月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年2月1日

▲南アルプスに黒い雲が覆いかぶさる。山頂は猛吹雪か。

八ヶ岳南麓では寒い日が続いています。年間を通して2月が寒さのピークとなります。2020年においては、北杜市大泉の気象観測所(標高867m)において、2月6日にマイナス10.6度、翌日の2月7日にマイナス11℃の最低気温を記録しております。この2日間が1年で最も寒い日となりました。

ここまで気温が下がる日はそんないに多くはないですが、それでも毎日の最低気温は氷点下を下まわる日が続きます。最低気温の話をすると、北杜市の冬はこんなに寒いのかと驚く方が多いのですが、実際に生活をしていると、そこまで深刻に感じません。一日の中で、一番寒い時間帯が朝方、多くの人が布団の中にいる時間であること。日中は晴れの日が多く、窓辺にいると太陽の暖かさを感じられます。

▲北杜市の大泉観測所の記録。気象庁ホームページより

上の図は、昨年2月のある一日の気温の変化を見たものですが、日の出の直後からみるみる気温が上がる様子が分かります。また、徒歩で出かける事が少なく、移動はもっぱら暖房の効いた車であることも都会との違いです。都内に住んでいた時は、電車の待ち時間のホームがやたら寒く感じたものです。北杜市では外にいる時間が少ないので、分厚いダウンジャケットもタンスの奥に仕舞われています。最低気温を気にする事も大切ですが、どんな生活スタイルで冬を過ごすかで北杜市の冬は寒くも暖かくもなりそうです。

▲雪化粧をした八ヶ岳の赤岳に朝日がさす。(北杜市大泉町)

北杜市では、冬の時期に多くの人がバードウォッチングを楽しんでいます。この寒い時には森の中に足を踏み入れ野鳥を探すのではなく、自宅のお庭に野鳥を招き入れるのが「八ヶ岳流」です。ホームセンターにはこの時期、野鳥用の餌や、餌台(バードフィーダー)が店頭に並びます。餌台は使用済みのペットボトルで気軽に作ることもできますが、お洒落な凝ったデザインのものも捨てがたい。リビングの窓から見えるお庭の一角に餌台を置けば、暖かい部屋の中から鳥を観察することが出来ます。

▲お庭にて。君の名は、ヤマガラ?

我が家でも昨シーズンから庭に置くようになりました。自分から外に出かけなくとも、様々な鳥たちが、代わる代わると庭を訪れてくれ、可愛らしく、時には賑やかに庭を飛び交う様は見ていて飽きません。鳥の種類によって餌の好みが別れるようです。みかんは「ヒヨドリ」や「メジロ」、ひまわりの種は「シジュウカラ」や「カワラヒワ」が好むそうです。

私は「野鳥のまき餌」という既製品を買って済ませています。ただ、どの鳥を庭に招き入れたいか、その為にどの餌を用意しようか、餌台の形状はどうしようかと考えるのも楽しそうです。鳥の生態に興味を持つことで、今は漫然と見ている鳥の名前も覚えられるのでは。冬の楽しみが、また一つ増えそうですね。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲北杜市のホームセンター。野鳥グッズが所狭し。