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北海道◆全域/つきこんにゃくの子和え【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

この記事の投稿者: 編集

2023年4月18日

▲つきこんにゃくの子和え。

北海道から上京したばかりの頃「つきこんにゃくの子和え」は全国共通の食べ物と思っていたため、東京で北海道の郷土料理と知ったときには驚きました。

▲真鱈の子。

たしかに東京のスーパーでは真鱈の子を見かけません。どうやら北海道や北陸以外では入手が困難みたいです。

真鱈の子は見た目はグロテスクですがとても美味しい食材なので気軽に手に入らないのが残念です。

▲松前漬け。

また「つきこんにゃくの子和え」よりもメジャーな「松前漬け」も北海道の郷土料理です。

松前漬けはご存じのとおり数の子と乾燥させたスルメイカと昆布を細切りにし、醤油、酒、みりん、砂糖などで漬け込んだ保存食です。

どちらもごはんにとても合いますし、お酒のおつまみに最適です。

魚卵でコレステロールを気にされる方も多いと思いますが食べ過ぎない程度であれば過度に気にされなくても大丈夫かと思います。気になる方はご賞味ください!(本部 井上美穂)

 

北海道◆弟子屈町/弟子屈ってどんな所・・・(4)【本部スタッフ・地方出張余話】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2023年4月15日

▲この季節、新生活や旅行などで国内外を飛び回ることが多いのでは・・・。

いよいよ4月、新年度。今年になってすでに2回も道東に行きました。

たくさんの方が北海道を目指し、集まっているように実感。費用を度外視すれば、道内へ飛行機で羽田からほぼ2時間以内で着いてしまいます。

連休渋滞で本州の観光地を車で5時間かけて移動していたことと比べれば、心理的にも体力的にもメリットしかないよ。というお客様のお話に衝撃とともに納得。

そんな北海道との移動手段で避けて通れないのは飛行機の利用です。

昭和の大投手・江川卓氏は飛行機嫌いで有名でしたが、何となく航空チケット購入も敷居が高く、搭乗までのプロセスも複雑なので敬遠する方が多いのではないでしょうか。

今回は今更聞けない飛行機の旅のプロセスをざっくりとご紹介します。

▲保安検査の前はピークが重なると行列になって思わぬ時間がかかることも。
まずはチケット購入。これはインターネットが最適。航空会社の公式ページもしくは格安航空券など希望検索して下さい。オンラインで座席指定すれば、空港でチェックイン手続きは不要になります。

当日は大きな荷物を預ける手続き(任意・機内に持ち込めるのは基本、バッグと手荷物1つ)、その後に保安検査(必須・X線検査)があるので、離陸予定時間の1時間前には空港に到着しておきたいですね。

▲保安検査後に受領する紙。

チケットは2次元コードですべて手続きするので、印刷した紙の持参もいいですが、スマートフォンで撮ったものでも手続きは可能。

手荷物を預ける際や、保安検査の入場、搭乗ロビー前のゲートと、3回スマートフォンをかざすことで、晴れて機上の人となれます。(本部 星野努)

▲エア・ドゥの飛行機までは場内バスで移動します。

※北海道の翼・AIRDO は空港内のバス移動のため、搭乗ロビーも空港内でも遠い所が多いので時間には特に余裕を!

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※令和5年4月1日よりSKIPサービスが終了し、事前オンラインチェックイン(ANA、AIR DO)に変更がありました。(JALはタッチアンドゴーサービス)

2023年4月より搭乗スタイルが変わります
https://www.airdo.jp/news/2022/news-8791.html
(出発24時間前からAIRDO Webサイトでチェックイン・座席指定・搭乗券発行ができるサービスとのこと。とりあえず座席指定は先にできましたが・・・ログインの回数が1回増え、もしかして改悪??)

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★過去の『弟子屈町ってどんな所・・・』は1)、(2)、(3よりご覧いただけます。

🌸弟子屈町の物件はこちら

北海道◆北斗市/風の丘の住人と市の取り組みについて【いくぞ道南!所長・ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 代表取締役・中村健二

2023年2月15日

▲藤山幸伸さん(「風の丘」カフェ内にて)。

「風の丘」の代表者は藤山幸伸(ふじやまゆきのぶ)さんだ。長年道南の運輸業に携わって来られた方で地元の名士でもある。札幌の運輸会社の函館営業所が独立する形で会社を設立し、2022年には創業30年を迎えられたという。

現在は北斗市(ほくとし)追分(おいわけ)の営業本部を中心として函館と北斗に拠点となるセンターを展開している。また、24時間営業という時間の枠も拡大し大手コンビニチェーンにも対応するなどこの道南地域の物流を底支えしてきているのだ。

その多年にわたる貨物運送事業の振興と発展に寄与した功績をたたえられてなんと昨年10月25日には国土交通大臣より表彰されてもいらっしゃる。

▲ログのカフェ内には薪ストーブも。

齢70歳を超えていらっしゃるというがとてもそんなお歳には見えない。趣味も多彩と聞く。その中で特に音楽もお好きなようで地元のFM 局にもゲスト出演されたことも。

わたしがはじめてお会いしたときに拝見したカウンターバーの一角にはLPレコードが壁一面に所狭しと並んでいた。ログハウスの壁のポスターに「おおーっ」と思わず叫び出すことも。東京の下北沢や京都の烏丸通りにあるカフェをなぜか思い出していたのだ。既視感であるとともに心地良さが漂っている。

北斗市(ほくとし)当別(とうべつ)縁あって土地を購入し仲間とともに3年かけて作り上げたログハウス。津軽海峡から吹く風の音を聴きながらの作業は何ものにも変え難い経験だったと藤山さんは話す。

「風の丘」はこのカフェのほかドッグランやキャンプもできる場所もある。近隣の別荘者のために薪も販売している(首都圏の方もいらっしゃいます)。ここを訪れる人たちは思い思いの休日を楽しんでいるのだ。

▲一棟貸しのゲストハウス。

また、ログのゲストハウスは1棟貸しも行っている。一泊一グループ2万円(特に人数制限はありません)。

▲タイニーハウス(コンテナハウス)。

藤山さんの会社で使われなくなった冷凍コンテナを有効活用するために、現在取り組んでいるのが「タイニーハウス」だ。寒冷地用に内装を仕上げ直した小さなコンテナハウス。6帖ほどの室内にはベッド、テーブル、トイレが付く。これにミニキッチンを付け加えれば紛れもない自分の城が完成する。

わたしはさらに一人用サウナ、ペレットストーブ、ウッドデッキを是非とも取り入れていただくよう提案している。サウナで火照った体を渡島半島(おしまはんとう)の雪の中に溶け込ませたいと切に願ってもいるのだ。

北斗市役所( 北斗市中央1-3-10 、電話0138-73-3111)。市章は山梨県北杜市とよく似ているのが面白い。

さて、この風の丘は北斗市内の緑化会社が売主となって販売してきた。そのため、公営水道を利用しながら配管はその会社の私設管だという。なので、現在でも水道加入金というものはないのだ(北斗市水道課)。2006年の合併以前の流れをそのまま引き継いでいるようなのだ。

さらに、下水道が使えない地域では合併浄化槽の設置だけでなく、メンテナンスも市が行うという。対象地域は市内のほぼ全域。こうした事業はわたしが知る限りでは全国的にもこの北斗市だけだ。ただしこの制度は別荘者には対象とはならない。あくまでも住民(新規移住者含む)だけの行政サービスということなのだが、これはスゴイ。

その北斗市で移住相談の窓口となっているのが総務部企画課だ。担当者は地元愛が強い方で彼女の移住二地域へ寄せる思いには頭が下がる。東京の有楽町にあるふるさと回帰支援センター(理事長は高橋公氏)での相談会にも積極的に出たいとおっしゃている。いつかまた、山梨県の北杜市とコラボできたらとわたしも考えています。

北斗市役所最寄り駅には北斗七星が輝く。

北緯41度の北の大地はいまとても熱い。真冬のこの時期ならではの銀世界へ一度来てみませんか。(八ヶ岳事務所・道南担当 中村健二)

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風の丘(URL:https://windhill-tobetsu.com/

住所:〒049-0282 北海道北斗市当別406

TEL : 090-3391-6284

アクセス:
●車をご利用の方
・JR函館駅から国道228号線を使って約35分(23km)
・函館空港から函館江差自動車道を通って約30分(33km)※北斗茂辺地IC出口より5分
・新函館北斗駅から道道96号線、国道228号線を通って約35分(24km)
・木古内駅から国道228号線を通って約20分(17km)

●道南いさりび鉄道をご利用の方
・渡島当別駅下車徒歩20分 ※ご連絡いただければ送迎致します。

★カフェ
【営業日】
土・日・祝(不定休あり)
【営業時間】
11:00~17:00(L.O. 16:00)
【座席数】
58席

★ゲストハウス
●北欧館(ツインルーム+リヴィング付)
1泊素泊り 8000円/人~
●ファミリーFor(シングルベッド4台)
1泊素泊り 5000円/人~

北海道◆根室市/命がけの鉄分補給はやめられない 【本部スタッフ・全国乗り鉄漫遊記】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2023年2月9日

▲花咲線の落石海岸付近(根室市)はまさにエゾシカたちの楽園と化していて、運転士さんの苦労が偲ばれる。

鹿肉は高タンパクでヘルシーかつ鉄分豊富なため、栄養価の高い食肉として有名だ。

人間は様々な食品から鉄分補給をして健康を保っているものの、そんな草食動物の鹿たちは一体どこから鉄分を補給しているのだろうか。

北海道の東側あたりはエゾシカが多数生息している地帯で、住宅地でも悠々自適に闊歩している姿を見られるほど。

人間との距離が近い分、交通事故が後を絶たないのも事実で、特に冬期は毎日のように事故が発生している。なお鹿と衝突してしまった場合、保険内容によっては補償が出ない話をよく耳にするので注意が必要。

冬期は植物が極端に減ってしまうので、道東のエゾシカたちは、あるもので鉄分補給を行っている。それは線路の鉄分、厳密に言うと鉄道車両とレールの摩擦で発生した鉄粉を舐めている。

昨年12月の発表で、JR花咲線(釧路〜根室)の冬期夜間に走行する普通列車の減速運転が発表された。これはこの区間のエゾシカ発生率が道内トップクラスで多いためである。

突然の飛び出しにより非常ブレーキを多用することで、制輪子(ブレーキパッド)摩耗が著しくなり、運休が多発したからだ。

鉄道会社側も鹿笛を車両に設置したり、沿線に防護柵を設けたりと対策を行ってはいるが、効果は今一つ。

元はエゾシカたちの生活圏に勝手に鉄路を敷いた人間が悪いと言えばそれまでだが、人間とエゾシカたちがお互い傷つくことのない道を選びたいものである。(本部 高橋瑞希)

 

北海道◆弟子屈町/弟子屈町ってどんな所・・・(3)【本部スタッフ・ふるさと見聞録】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2023年1月13日

▲釧路空港へ向かう飛行機から見た景色。雄大な釧路湿原を一望できる。

道東・弟子屈町には3つの空港から訪れることができます。

東にある「中標津(なかしべつ)空港」、北西にある「女満別(めまんべつ)空港」、そして南にある「釧路空港」。

いずれの空港からも50㎞以上離れているので、レンタカーを借りて町内へ移動するのが良いでしょう。一番遠い釧路空港で約70㎞、摩周駅までは約90分前後かかります。

また弟子屈町へ北上するにはおおむね3ルート考えられ、広大な釧路湿原や牧草地、原生林など、どのルートを使っても北海道を体感できる景色が魅力。

▲看板によると令和3年の鹿との事故はなんと4009件!

とにかくまっすぐ伸びる道路は動物(特に鹿)との衝突やスピードの出し過ぎなど注意が必要です。

はじめてこのエリアを走った時から本誌でご紹介したかったものがあります。

それは幹線道路の端に並行、頭上に下を向いていくつも続く赤縞模様の矢印。正式名称は「固定式視線誘導柱」、通称「矢羽根」と呼ぶそうです。

▲道路端を指し示す「矢羽根」。

赤と白のストライプで、LEDで自ら発光するタイプもあります。除雪の目印となり、道路の端を上空から指し示し、北海道の雪の多さ、冬の暮らしを垣間見るようなこの「矢羽根」、本格的な冬の到来で、今頃その存在・役割を存分に発揮していることでしょう。(本部 星野努)

※弟子屈町ってどんな所・・・(1)はこちらから
※弟子屈町ってどんな所・・・(2)はこちらから

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北海道◆全域/雪道用の靴【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

この記事の投稿者: 編集

2022年12月17日

▲雪道用の靴で歩いた足跡。

北海道では靴売り場に並んでいる冬靴の大半が雪道使用になっています。ブランド物の靴は東京使用で作られているので、靴の修理屋さんで裏を張ってもらい雪道でも履けるようにすることもできます。

とはいえ中には裏を張っていない靴で雪道を歩く強者もいます。

私の先輩は真冬なのにヒールの高いパンプスでツルツルの道を足早に歩くので「転ぶことはないのですか?」と聞くと「オールシーズンパンプスだけど転ぶことはないね」と雪道に動じない人でした。

私はただでさえ転ぶ時もあるので裏がない靴では怖くて雪道を歩けません。

雪道を歩くときは前に重心をおき、足の裏全体をつけるように歩くと転びづらいのですが、そうとはいえ転んでしまうこともあるので道を選んで歩くのが無難です。

凍っていない普通の雪道やできるだけ砂がまかれている道、ロードヒーティングになっている道など、なるべくツルツルの道は避けて歩くことが転ばない秘訣です。

毎年雪解けの時期になると転んでいない年にはふと「今年は一度も転ばなかったな」と振り返っていました。(本部 井上美穂)

 

北海道◆北斗市/陸路北海道の玄関口へ 風の丘の住人と出会う~その1~【いくぞ道南!所長・ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 代表取締役・中村健二

2022年12月14日

▲モダンな新函館北斗駅。

東京駅を朝6時台に出発する新幹線はやぶさ1号に乗れば北海道の新函館北斗駅には午前11時前には到着する。それは4時間20分足らずの時間だ。

その間、朝食を取り今日のスケジュールを確認し本を読み音楽配信を聴く。時々車窓に目をやり少しばかり目を閉じていると北海道に到着してしまうのである。

この新幹線駅のある道南の北斗市(ほくとし)とは以前、東京有楽町のふるさと回帰支援センターで(どういう理由かは定かでないが)山梨県北杜市(ほくとし)との共同移住セミナーをやったことがあって、わたしも山梨側の人間として参加したことがあった。その時私なりに感じた印象はとても好意的な市であったということだ。

▲駅構内にあるカフェ「41°」。この場所が北緯41度なのだとわかる。

北斗市も北杜市も風光明媚な場所が多く海の幸・山の幸の宝庫だ。

また、縄文時代の遺跡調査では(道南から北東北にかけてと釈迦堂から八ケ岳山麓にかけての)日本屈指の場所である。

そして先人の培ってきた教会(北斗市トラピスト修道院、北杜市清泉寮)が町のシンボリックな存在ともなっている。蛇足だが両方ともにソフトクリームが有名だ。

静謐な夜の星座と星空には両市ともゆかりが深い。人口はともに四万数千人。

▲北斗市トラピスト修道院とポプラ並木。

いっぽう違いも多くある。

山梨県北杜市は内陸性気候で冬場の晴天率が高く全国一の日照時間を誇る。北海道北斗市は函館湾に面した海洋性気候のため道内では比較的温暖な気候であるともいわれている。

北杜市に居住されている方は標高400メートルから1200メートルの山岳地帯で、北斗市は平野部の海沿いに人口が最も集中している。

北斗市に隣接し毎年7月に行われる函館マラソンはトップアスリートから一般市民ランナーまで人気が高い。いっぽう地元の中高生による北杜市の強歩大会は秋の伝統行事の一つだ。

▲観光客に人気の函館「やきとり弁当」(肉は豚肉です)。

▲朝市の海鮮丼は1500円から2000円ぐらい。この10月以降は特に賑わいを見せている。

買い物はともに特徴ある地元スーパーががんばっているものの、週末には函館市街地や甲府盆地に行かれる方も多い。

北斗市には巨大なセメント工場があるなど産業構造にも違いがある。北杜市にはミネラルウオーターの工場が幾つもあるがいずれも県外資本だ。

不動産の中古市場は別荘や移住者の再売りなどで北杜市の方が圧倒的にバリエーションは多い。北斗市の別荘はこれからというところだが新たな取り組みにその期待度も大きい。その期待のひとつが「風の丘」だ。

▲ 北斗市当別の「風の丘」。

全国に「風の丘」と名付けられた場所は数多い。福祉施設から公園、カフェ、道の駅、さらに樹木葬の墓地までそれこそ幅広く点在している。わたしが担当するエリアにおいても長野県佐久市、岩手県遠野市に「風の丘」がある。

いずれも幹線道路沿いの小高い場所であり田園と周囲の山々を見渡す、風光明媚な立地であり名所でもあるのだ。しかしながら今回ご紹介の北斗市にある「風の丘」はいささかことを異にしている。

▲ 眼下に函館湾。

函館湾に沿って国道228号線(松前国道)を西へ。当別(とうべつ)の漁港の手前を右折し道南いさりび鉄道のガード下をくぐって急坂の丘へ登っていく。なんとそこで一面開けた平坦な台地の上に出るのだ。津軽海峡を眼下に望むその場所はどことなく中世ヨーロッパの古城が建つ海岸沿いの風景をわたしに思わせた。

そこはログハウスが何棟か建ちテラスがありドッグランも喫茶店もある。港から餌を持ち帰ったミサゴの巣が鉄塔の上に作られている。

案内された室内は何と心地よいものだったか。薪ストーブも焚かれているここ北斗市はその後背地に豊かな山林を擁する丸太材の宝庫でもあり、次の引き受け手を静かに待っているようだった。奥の間にはカウンターバーも設えてあり懐かしのLPレコードのストックが壁一面にある。

そのオーナーは満面の笑みをたたえ、「ようこそ、わが北斗の風の丘へ」と私を迎えてくれたのだった。(以下つづく)(道南担当 中村健二)

北海道◆音威子府村/消えゆく幻の黒い蕎麦【本部スタッフ・全国乗り鉄漫遊記】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年12月11日

▲全国でも珍しくなった赤いラッセル機関車。

北海道中川郡音威子府(おといねっぷ)村は旭川市と稚内市の中間地点に位置する道北地方にあり、総人口は2022年9月現在で670人と道内で最も人口の少ない村。

日本海側へ流れる一級河川「天塩川」に沿って走るJR宗谷本線と、かつてオホーツク海側へ抜けるもう1つのルートとして存在したJR天北線(1989年廃止)の分岐点ということで、昔は鉄道の街として賑わった音威子府。

だが今となっては宗谷線の存廃議論が交わされるほど都市部への人口流出が深刻で、今後の公共交通機関の存続が危ぶまれている。

村内の筬島(おさしま)地域には「北海道命名の地」という記念碑が建っており、これは幕末の探検家である松浦武四郎が天塩川流域を旅した際、一宿一飯の恩義を受けたアイヌの長老から得たヒントを基に、かつて蝦夷地と呼ばれていた当地を北海道と改名するきっかけとなったことが由来している。

音威子府村は内陸性気候のため、道内でも特に積雪の多い特別豪雪地帯に指定され、積雪は10m にも達する時もある。そんな寒冷な気候故に蕎麦の栽培に適しており、同じく道内で蕎麦の栽培が盛んな幌加内町や新得町と並び、蕎麦の一大産地だ。

▲いつまでもあると思うな、村と蕎麦。

音威子府そばは他の蕎麦とは一味違い、蕎麦の実の甘皮と一緒に挽く独自の製法により、色が黒く香り高いのが特徴的で、元から生産量が少ないため幻の蕎麦として村の観光資源にもなっている。

ただJR音威子府駅の「常盤軒」で長年音威子府そばを提供していた店主が亡くなり、100年近くに渡り蕎麦を作り続けてきた畠山製麺が、ご主人の高齢化と技術継承が困難という理由で2022年8月末で閉業となってしまった。

これによりかねてより音威子府村で提供していた飲食店からそばのメニューが全て消えてしまい、音威子府そばの歴史は消滅してしまったかに見えた。

▲音威子府 TOKYO は四谷三丁目駅から徒歩2分の好立地。

東京都新宿区舟町、弊社四谷本部から徒歩4分の場所に「音威子府TOKYO」という飲食店がある。

ここは本場音威子府では食べられなくなった音威子府そばを提供し続ける全国的に珍しいお店で、今日も美味しい音威子府そばを求めて数多くの食通が足を運んでいるという。

今年の年越しそばは例年と一味違う幻の「音威子府そば」をご賞味頂いてはいかがでしょうか。(本部 高橋瑞希)

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音威子府駅
〒098-2501 北海道中川郡音威子府村音威子府
駅から徒歩約5分のところに【道の駅おといねっぷ】があります!!