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岩手◆遠野市/昨今の農村事情【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2025年11月11日

▲たわわに実った「ひとめぼれ」。

近年の温暖化により標高450ⅿの高地にある我が家の田んぼでも、平場の銘柄米「ひとめぼれ」が大豊作の様相で、いよいよ稲刈りの時期になりました。

今年は米の高騰問題や異常高温による干ばつ、作柄不良の心配等々農業に関する話題が多くあります。しかし、落ち着いて考えると農業は何時の時代でもコロコロと変わる猫の目政策に翻弄されてきた様な気がします。

水田基盤整備事業等々の開発推進や、それに矛盾した減反政策、さらに今年の米不足騒動、これの批判の矛先を変えようとして経営の大規模化を進める合言葉としてスマート農業のフレーズです。

しかし、これらの多くは新しい事業とし向かうもので、大規模と集約化を推し進めるものです。その反面、日本の農村が古くから受け継いできた集落の共同共存的生業と地域環境は世帯減少と高齢化により弱くなってきており、特にも山間地帯では土地の管理保全に困惑しているのが実情ではないでしょうか。

政治は何時でも前に進む聴こえの良い話には直ぐに乗りますが、その反面、時代から取り残されて困窮する課題には、なかなか目を向けようとしてくれません。

何とかして、美しい日本の自然あふれる農村を維持していくためにも、地方移住希望者の方へのお手伝いをして行こうと思うこの頃です。(みちのく岩手事務所 佐々木泰文)

北海道◆鶴居村/丹頂鶴のふるさと情報館【本部スタッフ・ご当地ローカル発見伝】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2025年11月9日

▲道東・道北の開拓事業における影の立役者であった簡易軌道の自走客車。地方鉄道法にも軌道法にも準拠せず、1972年の全廃に至る最後の最後まで法的根拠が曖昧な鉄道車両であった。

よく取引先の方からは、「ふるさとさん」「情報館さん」「ラーバンさん」と来て、終いには「住宅情報館®さん」「不動産情報館さん」「なんとか情報さん」となかなかフルネームで呼ばれることのないもどかしい日々を過ごしています。

その度に毎回お約束のように弊社の紹介をさせて頂く際は、「ふるさと情報館」は屋号やグループ名のようなもので、法人名としては不動産会社が「(株)ラーバン」で、出版会社が「(株)ふるさとネット」なんです・・・と。

ちなみに「ふるさと情報館®」は1998年に弊社が特許を出願した登録商標であり、無論検索するとトップページに来るのは弊社に関連したリンクですが、皆さん予測変換リストを隅々までご覧になられたことはありますか?

▲「Furusato Information Center」英訳すると弊社の屋号はこういう表記になるんですね、と妙に感心してしまいました。

何やら現在掲載物件がないはずの新城市(愛知県)や鶴居村(北海道)がヒットすることと思われます。

この2箇所は弊社とは全く無関係の公立図書館の名称であり、今回のテーマである鶴居村ふるさと情報館「みなくる」さんは、鶴居村の歴史や釧路湿原、酪農、開拓、そして道路網が発達するまでに住民の足として欠かせなかった乗り物「鶴居村営軌道」も展示されています。

北海道阿寒郡鶴居村は、1923年(大正12年)の関東大震災による被災者救済を目的とした国の移民事業を契機に入植が加速し、村名は文字通り丹頂鶴の群生地となっていたことに由来します。

▲丹頂鶴の頭の赤色は毛の模様が赤いからでなく、皮膚の血豆が露出しているから赤いという事実。あなたは知りたくなかったですか?

場所は釧路市北部の釧路湿原国立公園の北隣に位置し、釧路空港へのアクセス環境や手厚い福祉・医療制度をアピールしていることから、札幌一極集中が進む中で珍しく人口が増加しており、日本で最も美しい村連合に加盟中。

村内の主要施設は徒歩で回れる範囲で完結していることも、移住の決め手となる理由の1つだそうなので、今後弊社で新着物件が鶴居村で発生すると、担当営業としてすぐ成約に至るような気がしてなりません。(本部 髙橋瑞希)

山梨◆八ヶ岳/晩秋の候、11月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】 

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2025年11月6日

▲紅葉の山肌を背に農作業が続く。(長野県川上村)

時は刻々と過ぎ去り、季節は再び廻ってきます。北杜市は秋の盛りを迎えています。そして冬の足跡が刻一刻と近づいてきているようです。

春には標高の低い場所から高い場所へ、絨毯を広げるように桜前線が駆けあがっていきましたが、秋はその逆で絨毯を再び巻き直すように、標高の高い場所から低い場所へと紅葉の前線が移動をしていきます。

同じ場所にいて、たとえそこから動かなかったとしても、自然という世界は勝手に巡り、その様を見せてくれます。

今年の春から夏にかけては、仕事が忙しく、目の前の事をこなすことで、精一杯の自分がいました。今日が何月なのか、何日なのかも体の感覚とは一致せず、頭で生きているような生活。忙しさから今を生きているようで、今というものを見ていないような生活でした。

今年の夏の記憶は、映像というよりは、皮膚感覚でしょうか。ヒリヒリと肌を突き刺すような太陽光。元々、紫外線が強い地域ではありますが、皮膚が痛くなるという感覚は北杜市では初めてでした。

強い日差しの中では、のんびりと景色を眺めることもせず、ただ、ただ日差しが沈む夕方を心待ちにし、気温が一気に下がるこの気候に身をゆだねていた夏だったように思います。

▲紅葉の丘と夕日で染まる岩肌。(長野県川上村)

気付けば、そんな夏も終わり、今年は山に登ることなく、目の前には、ただただ紅葉が広がっています。

木々の葉が枯れる様子が、何故こんなにも美しく感じられるのだろうか。それは葉のそのものの色だけでなく、かつてその葉が新緑として芽吹き、深い緑となり木陰を作っていた様を我々が覚えているからでなないでしょうか。

自然は巡り、我々の目に、時は刻々と過ぎていったことを教えてくれます。古代ローマのストア派哲学者のセネカは、「人生は短いのではない。我々が多くの時間が浪費しているのだ。」と教えてくれます。

今年の私は、人生という観点では、時間を浪費していたのだろうと思います。せめて、この自然の営みである紅葉を楽しみ、今というものを取り戻したいと思う秋の日。

昨年出会った、川上村で山の全てが黄色に染まった景色。今年もこんな景色に出会いたいものです。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

東京◆本部/五所川原立佞武多たちねぷた祭り【本部スタッフ・ふるさと見聞録】 

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2025年11月3日

▲地元の誇る五所川原立佞武多祭りへ行ったときのこと。(写真はイメージです)

私事ですが、お盆中に地元青森県五所川原市に帰省しておりました。

夏の時期に五所川原立佞武多たちねぷた祭りが開催され、東京に上京してからも毎年見に行く大好きなお祭りです。

歴史を遡ると立佞武多は明治時代から大正時代の初期にかけて巨大ねぷたとして始まったそうです。

その後小型化していきましたが、平成8年に巨大ねぷたが復活して立佞武多と命名され、平成11年からは祭りの名称も五所川原立佞武多になりました。

青森ねぷたと構造は同じですが五所川原立佞武多は、高さが約23メートル重さが19トンと私より少し小さいぐらいです。冗談はさておき、非常にサイズの大きい迫力ある立佞武多が台車に乗り数十人の引き手が台車の左右に付けたロープにとりつき2列になって引きます。

2列の間には、太鼓、笛、手平鉦てびらがねで構成される数人の囃子方が囃子を奏し先頭となり、次いで数十人のハネトが「ヤッテマレ」などのかけ声をかけてはねながら続きます。何度見ても感動するものです。

ふるさと情報館で働き始め沢山の都道府県に行きましたが、やはり地元青森もいいなと思いました。(本部 浅見 修光)

山梨◆八ヶ岳/秋の夜長と流星群☆彡【八ヶ岳スタッフ・ゆるり☆星空さんぽ】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2025年11月1日

▲澄んだ夜空を眺めると見えてくる流星群。

八ヶ岳暮らし、夜はエアコンなしでも快適に過ごせます!・・・と話していたのが懐かしく思えるここ最近の夏の暑さ。

合言葉のように「八ヶ岳も暑いですね~」「ここ最近はとても暑くなりました~」とお客様とお話しする日々。

昨年八ヶ岳事務所に取付けたエアコンが大活躍したこの夏。暑さはいつまで続くのかと思いきや、9月に入ると朝晩の寒暖差が大きくなり、気がつけば秋の夜長に秋虫の声。

このお話を書いている10月初旬になるとますます夜が長くなり、虫の音を楽しみながら星見ができる季節へと巡っていました。

夏の名残の星から、メインの秋の星座たち、夜更かしすれば冬の星座が昇ってきます。

秋は明るい星があまりないのですが、流星群がいつくかあるので、星見をしているとふいに流れ星を見つけるのが嬉しい。

また、だんだんと寒くなっていくので防寒に気をつけながら、ホットワインを飲みつつ、冬の星見に備えて寒さに身体を慣らすのにもいい時期です☆(八ヶ岳事務所 安江 美香)

田舎暮らし四方山話よもやまばなし~その3~【情報館設立35年。その体験をもとに田舎暮らしへのアドバイス】

この記事の投稿者: 総務

2025年10月30日

第3話:田舎の土地事情

◆自分だけのものと言い切れない田舎の土地

「一度見に来てくれませんか?昨年、都会の方にお譲りした土地のことで困ってるんです」。電話の向こうで信州でりんご園を経営している実直な農家の主人の大きな声が響いている。話を要約するとこうだ。数年後に夫の定年を控えた山歩き好きの都会の夫婦が「リタイア後は、北アルプスを眺めながら野菜を自給する暮らしを」と、その農家の所有する200坪の土地を購入した。

集落の外れでりんご畑が点在し、一面に水田が広がる典型的な安曇野の田園風景である。すっかりそのロケーションが気に入り、数年後を夢見ながら契約したのであった。そこまでは良かったが、購入後、その土地をすぐには利用しないからと境界線上に杭を打ち、有刺鉄線を張りめぐらした。

そして、この夏、草丈2m以上の雑草が生い茂り、地元では困った存在になっているという。通学路に面し、自転車の中学生が有刺鉄線で怪我をする。雑草の種は、周囲の畑に飛び散る。このまま冬になれば枯れ草で火災の恐れもというわけである。

「土地は自分のものでも、自分だけのものじゃないということが、都会の人間にはわからないんだよな」。売主は集落の人たちからなぜ都会の知らない者に土地を売ったんだ?と言われて困っているという。

都会の土地に対する感覚と、田舎のそれとは大きな相違があり、特に都会側の人間がその違いに気がついていないことが多い。そのために起こるトラブルも結構多いのである。

都会では、土地は購入して自分名義に所有権登記すれば、自分のものとしてどうしようが自由であるという風潮が強い。しかし田舎では、これは根本的に違う。

自分の土地に、有刺鉄線を張り巡らそうと、ブロック塀で囲もうと、所有者にはお構いなく、地下水は脈々と隣地から隣地へと流れているのであり、そこはタヌキの通る道であるかもしれないのだ。そして、そこに住む人みんなが暗黙の了解のうちにそれを受け入れている。

土と太陽と緑の自然循環の中にあっては、土地はすべての生命体を育む母なる大地であり、それはまさしく連鎖的につながる、どっしりと動かぬ不動産なのである。それは個人が好きなようにどうこうできる財産というよりそこで暮らす人々の共有財産という意味合いが強いのである。

◆土地選びは結婚相手を決めるがごとし

「本当に迷ってしまうんです。あの土地も素敵だし、ここもいいって。決め手がないんです」。

田舎探しをする夫婦から土地の選び方について、しばしば問いかけられる。迷うことは無理もない。唯一無二の土地などこの世にないのである。自分のイメージは頭の中での「青い鳥」であって、現実にはない土地かもしれない。仮にあったとしても、それは他人の土地で売地ではないことが多い。

こんな質問を受けた時、土地選びは結婚相手を決めるのと同じですね。と決って私は答えにならない答えをする。結婚も何かの縁があって今の相手に決めたのであって、ひょっとすると別の人に決めていたかもしれない。

Aさんだったら幸せ、Bさんだったら不幸、とは限らない。Bさんだったらまた別の幸せがあったかもしれない。結婚後どのような家庭を築くかが大切なように、どの土地を選ぶよりも、選んだ土地とどのように付き合うかが大切なのである。

土地は人が働きかけることによってその姿を変える。どんな土地も、愛情のある人の手が加わることによって、優しい表情に変わるものだ。

たとえば、あなたが森の中の少々薄暗い印象の土地を購入したとしよう。あなたが住まうことによって。雑草は刈り取られて、すっきりするだろうし、ほのぼのと明るい雰囲気が漂ようになるだろう。土地の印象は驚くほど変わるはずである。あなたが愛情を込めれば、土地は必ず答えてくれる。

敷地内に低湿地があり、それは一見マイナス要因なのだが、そこをビオトープ(トンボやメダカが生息する空間)として生かした例もある。土地のデメリットも活かし方次第である。

田舎に土地を購入し、一本の木を植える。すると、そこには成長する植物への愛情がめばえる。都会に戻っても、次にその木に会う時はどれほど成長しているだろうかと思いを馳せる。それがその土地への愛着となる。もうその時は「あの土地も素敵だし、この土地もいい」というわけではない。「この土地しかない、唯一無二のもの」となるのである。

結婚も、自ら結婚しようという思わない限り、どんな素敵な相手でも素通りして行くように、土地選びも「いつまでに購入しよう」と心を決めない限り、迷うばかりで「決断できない」のである。(本部 佐藤彰啓)

山梨◆北杜市/北杜の秋、新そばの季節【八ヶ岳スタッフ・暮らしの歳時記】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2025年10月27日

▲畑一面に咲くそばの花。

秋の訪れとともに、山梨県北杜市では「新そば」の季節がやってきます。

標高1,000メートル前後この地では、昼夜の寒暖差や清冽せいれつな水がそば栽培に理想的な環境で、秋には地元で育まれた「新そば」が味わえます。

毎年、8月中旬から9月上旬に咲くそばの花。そばの花は、小さくて可憐な白い花です。八ヶ岳を背景に、白く小さなそばの花が畑一面に咲き誇る風景は、この時期の風物詩です。

▲「新そば」はこの時期だけの特別な美味しさ。

そして、10月下旬から11月上旬にかけては、いよいよ収穫された「新そば」が登場します。収穫されたばかりの新鮮なそばの実を使って打ったそばは、香りや風味が格段に高く、そば好きにはたまりません。

北杜市は、地元産そば粉を使用したお店が数多くあり、それぞれのお店のこだわりの「新そば」を堪能できます。

北杜市の「新そば」は、まさに秋の訪れを感じさせる味覚の一つ、この時期だけの特別な味わいです。(八ヶ岳事務所 柳本朝子)

宮崎◆高千穂町/天孫降臨の地「高千穂たかちほ」【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

この記事の投稿者: 編集

2025年10月24日

神都しんと高千穂大橋。

天孫てんそん降臨の地で有名な高千穂は天照大御神あまてらすおおみかみの孫ニニギノミコトが統治者として8人の神と三種の神器を携え地上に降り立ったといわれている日本神話の中でも非常に重要な場所です。

また「神武東征じんむとうせい」の章では神倭伊波礼毘古命かむやまといわれびこ(のちの神武天皇)が「我々は太陽神、天照大御神の直系の子孫である。平和に天下を治めるためには太陽を背にして高千穂宮から大和国(現在の橿原市かしはらし)へ向かわなければならない」と言われ出発された地でもあります。

そんな歴史ある高千穂峡までのアクセス方法は高千穂峡の駐車場近くから出ている無料バスで向かいます。大半の方はこのバスを利用されていましたが駐車場から歩いて向う猛者もいました。

▲滝百選に指定された真名井まないの滝。

観光した日は数日前の大雨で水嵩が増し、水はにごりボートは使用禁止となっていました。そんな状況でも高千穂峡は美しく、この地にニニギノミコトが降り立ったと思うと感慨深かったです。

最近ではアニメ『推しの子』の聖地としても知られ、若い観光客が増えています。

マイナスイオンをたくさん浴び、パワーをもらった旅でした。(本部 菊地美穂)