▲会場入り口。受付で検温をすませ、森の中へ。
~ こんな山しかない所に ~
岩手県内、とりわけ山に囲まれた盆地の遠野市でふるさと情報館の仕事をしていると、多くの方からこのような言葉をいただきます。
そのニュアンスはそれぞれに異なり、近隣に転入者が越してきた方からは「こんな何もない田舎へようこそ。でもどうして?」という疑問であったり、新規に申し込みをいただく売り主様は「こんな田舎の古い家を買う人なんかいるのかな?」という不安からの言葉であったりします。
確かに岩手県の森林面積は約118万haといわれ、北海道に次いで2位の面積を有しているそうです。また、県の総土地面積に対する割合においては、なんと77%を森林が占めており、そういったデータからも〝山しかない?という表現は決して大げさでないという事が分かります。
2022年7月30、31日、そんな岩手県遠野市のとある山の中であるイベントが開催されました。
「森フェス2022in遠野」と題されたこのイベントは、森でかたり 森でうたい 森であそぼう!というコンセプトそのまま、ほとんど手つかずの山林の中に様々なコンテンツのブースが並びました。
気温が体温に迫ろうかという真夏日の中、青々と伸びる森の木々が強い日差しから守ってくれて、会場の丸太の椅子に腰を掛けると心地よい風が流れます。
▲森ヨガの様子。見上げる空と木々のコントラストも素晴らしい。
▲ 木を加工した“ 入場証”。
メインステージでは語りや音楽ライブ、太鼓や人形劇の公演などが行われ、特に森ヨガは自然の空気との相乗効果で参加者にとってとても充実した時間になったようでした。
各ブースでは焼き鳥やパン、コーヒーなどの販売、木工、炭づくりや山仕事の体験コーナーなどがあり、ツリークライミングの会場ではたくさんの子供たちが木登りを楽しんでいました。
2日間にわたる森フェスは大盛況のうちに幕を閉じました。イベントを主催した「NPO 法人遠野エコネット」は平成16年に遠野市民の有志で発足、以後平成22年にNPO 法人化し、森(自然界)とヒトとの関係を取り戻し、後世につなぐ活動をしています。マンスリーサポーターの応援も随時募集中です!
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※NPO法人遠野エコネット https://tono-econet.org/
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「山しかない」岩手県ですが、同時に環境を活かして「山でしかできない」ライフスタイルを描けるのも緑豊かな東北の魅力の一つだと、改めて感じさせてもらえる良い機会になりました。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)
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投稿者プロフィール
- 元JA職員で都市と田舎を結ぶ取り組みを約15年担当者として務め、退職を機にふるさと情報館・みちのく岩手事務所所長として一念発起。民話の宝庫・岩手県遠野市在住にて、地元神社の神主としての顔もある。令和3年よりデジタルを駆使して後方支援していた息子も全面的に加わり情報発信いたします。
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