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群馬◆板倉町/唯一無二の三県境【本部スタッフ・地理探検隊活動記】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2023年8月23日

▲県境といえば山の中、川の中のイメージだが・・・(写真はイメージです)

北海道と沖縄県を除く45都府県にはそれぞれ陸地に県境があり、その中でも3つの県同士の境界は全国に40箇所あると言われています。

この三県境はほぼ全て山岳地帯や河川の中などにありますが、たった1箇所だけ栃木県栃木市と群馬県板倉町と埼玉県加須市に跨る場所こそが、全国で唯一歩いて行ける平地の三県境として、県境マニアなる人達に有名なスポットだそうです。(ちなみにこの地点から東へ2・4㎞離れた場所にも栃木・茨城・埼玉の三県境がありますが、こちらは渡良瀬川の中となっています)

この場所は元々渡良瀬川のど真ん中にありましたが、足尾銅山鉱毒事件の影響で川の流路が変更されたことで沼地となり、その後水田となった結果、正確な三県境の位置がよく分からなくなってしまいました。

しかし1990年代から地権者により三県境のPRが始まったことで全国的に知名度が上がり、次第に正確な県境を確定させてほしいという声が上がるようになりました。

▲三県境は水路に囲まれており、金属プレートがポツンと中心に置かれています。

そこで2016年に三市町が費用を負担して、国土地理院から助言を受けながら地権者立ち合いの下、正確な県境を確定することが出来ました。

これまで以上に見物客の往来が増えたことを受け、新たに遊歩道として整備することとなり、今では立派な観光名所となりました。

三県境の他に周りには巨大な渡良瀬遊水地があるぐらいですが、東武日光線柳生駅から徒歩7分と比較的アクセスも良いので、興味のある方は是非行ってみてください。(本部 高橋瑞希)