▲伊豆の海岸線を走る国道135号線。脇見運転は×ですよ。
令和4年の大河ドラマは「鎌倉殿の13人」。「新選組!」「真田丸」に続くご存知三谷幸喜脚本作品で、前作のように、物語の中に緻密(ちみつ)に張られた伏線が、今後どのように展開されるのか気になってしまいます。エンターテイメント、喜劇要素が根底にあるので安心して見ることができ、また前作では主人公「真田幸村」を実名である「信繁」で創り上げ、歴史ファンを唸らせるようなしっかりとした時代考証も随所に見られます。大河ドラマを通じて地域の歴史に興味を持つきっかけにはちょうど良い感じです。
今回の主人公は2代執権・北条義時で、伊豆に流された源頼朝と、それに助力した有力坂東武者、御家人達。和田義盛や三善康信、大江広元など、受験の際に暗記項目でしたね。今でも埼玉の比企郡、小川町や嵐山町へ行くと、比企能員(よしかず)や畠山重忠の史跡を良く見ますので、どのようなキャラクターで描かれるのか楽しみです。
▲西伊豆の山の中にひっそりと「頼朝の硯水」があったり、鎌倉殿ブームの予感。
現在放映中の北条館は旧韮山町、三嶋大社の祭礼の日に挙兵しましたね。浅野和之さん演じる伊東祐親(すけちか)はもちろん伊東市でしょう。歴史の授業では鎌倉時代はわりと男女平等だったとか、幕府は源氏断絶以降、評定衆など合議制を確立した流れ、最終的には紆余曲折の末、義時の権力集中、後の得宗専制政治へ移行したと学びました。現在コロナ禍で開発独裁体制に遅れをとっている資本主義体制。ドラマを一年通じて伝えたい何かがあると想像して止みません。(本部 星野 努)
▲頼朝と政子の逢瀬の場となったのが伊豆山神社境内(写真奥の稜線あたり)「伊豆」の由来となった地名であり、すぐ近くの県道は昨年の土石流の傷痕が残り、各所の復旧も進行形。