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山梨◆八ヶ岳/若葉青葉の候・6月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年6月1日

▲タンポポの黄色い花は気づくと綿毛に。

6月と聞くと、「今年もう半分まで来てしまった!折り返し地点まであと少し!!」と焦る気持ちになりそうですが、八ヶ岳の自然の移り変わりを見ながら生活をしていると、どうも違います。一年のスタートが「1月」では無く、【春から】に感じてしまうのです。

冬の間は、自然はただただ静かにそこにあります。そしてその「静」の状態が「動」に代わるのが春。八ヶ岳の春はゆっくりと訪れる為、4月以降も寒さで震える日が度々あります。暖かい日が続くようになり、活動的になろうと思えるのがGW の後くらいからでしょうか。

何というか自然の変化に意識が向いていると、6月になっても、まだ今年は始まったばかりという気がするから不思議なものです。

北杜市でカッコウの声が聞こえ始めるのも「6月初旬」のこの頃です。聞こえる場所は、標高が上がった「高原のエリア」になるでしょうか。私の家からも声が聞こえ、季節の訪れを感じさせてくれる鳥となっています。

ただ、声はよく聞くものの、実際に鳴くところを見たことはありません。そして改めて考えると、カッコウの姿を知らない自分に気が付きました。実は姿を見たことはあるけど、鳴いてないからそれがカッコウと思っていないだけだろうか?

頭に浮かんだのは「ブッポウソウ」という鳥の話です。森の中で夜間「ブッ・ポウ・ソウ」と聞こえ、漢字に直すと「仏・法・僧」と鳴く鳥と長らく信じられてきたのですが、実際に鳴いていたのは別の鳥だったというものです。案外、鳥の外見と声は一致しないものという話。

ということで、実はカッコウを見たことのあるのでは?と姿を調べてみました。

▲カッコウの写真。

写真を見てみると初めて見る鳥でした。声のきれいさから、鮮やかな目立つ鳥かと思っていたのですが、かなり地味な外見に感じます。全長は35 ㎝、ハトより少し大きいくらいで、野鳥としては大きい方でしょうか。

腹のしま模様が特徴とのこと。正直、見たことがあっても印象に残らなそうです。ただ、実際に鳴いている姿を見ると、印象がガラッと変わりそうな予感も。いつかは実際に鳴く姿をこの目で見たいと思うこの頃です。

こちらに来てから初めて聞いた話で、昔からカッコウの鳴き声は、「種まき時期」を知らせると言われているそうです。実際に、北杜市では5月下旬から6月の初旬に田植えの最盛期を迎えます。植えたばかりの苗は、水を張った田んぼの中では、まだまだ小さな存在ですが、僅か4か月後には稲穂が垂れ収穫の時期を迎えると考えると、なんだか不思議な気持ちになります。

同じ道を歩いていても、日々、どんどんと景色が変わっていく。植物の確かな成長を身近に感じられるのも田舎の良さでしょうか。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲北杜市は田植えの時期を迎えました。(北杜市高根町)

山梨◆八ヶ岳/惜春の候、5月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年5月1日

▲道の駅南きよさと。鯉のぼり500匹が大空高く舞い上がる。4月上旬~5月中旬頃。(北杜市高根町)

ゴールデンウィークのなか日、時刻は夕方。清里から須玉IC をつなぐ国道141号線、車道には観光を終え、家路へ向かう車が連なり、ノロノロと進む。高原の強い日差しが弱まり、顔の火照りが治まってくる。少し日焼けをしている事に気づく。

ふと、道の脇に目を向けると、道と平行した峡谷に、長い長いロープが張られ、沢山の数の鯉のぼりがバタバタと泳いでいる。一つのロープだけでもかなりの数の鯉のぼりだ。それが何本も谷間に張られ、鯉のぼりが渓谷の空を埋め尽くしている。昼から夜へ変わる、黄昏時、心が少し曖昧になる時刻。いきなり現れた鯉のぼりの大群に、現実感を欠いた気持ちになる。

鯉のぼりの下には何か大きな建物があるようだ。なんの建物だろうか。疑問に思いつつも、前の車の動きに合わせ、車を前に進めた。2011年のゴールデンウィーク、北杜市を訪れた時の記憶だ。

▲混み合う峠道(イメージ写真)

道の駅「南きよさと」毎年恒例の鯉のぼりの写真を見ながらふと思いだした。記憶の底に沈んでいた風景だ。東日本大震災の起きたその年、自分は東京の狛江市に住んでいた。最寄り駅は小田急線の喜多見駅。震災後の落ち着かない雰囲気の中で、ゴールデンウィークに旅行に行くか悩み、直前で選んだのが人から勧められた清里。初めての北杜市を訪れたのがその時だった。

残念なことに、北杜市の第一印象は曖昧なものだ。何処に行ったのかあまり覚えていないのだ。牧場に行ったのは覚えている。今から思うと、あれは「まきば公園」だったのだろうか。車が一杯で駐車するのに苦労した。お店の中も人でいっぱいだ。あれは「清泉寮」だったのか。

▲5月上旬頃に田んぼの水張が始まる。奥に富士山。(北杜市長坂町)

木造の広い食堂で「ほうとう」を食べた。とても美味しかった。あれは何処だったのか。何より面白いのが、山を見た記憶が無いのだ。「八ヶ岳」も「南アルプス」も記憶の中には無い。北杜市の印象は、「観光客で溢れた高原」といったところだった。ゴールデンウィークに行ったのだから、騒がしくて当然なのだが。北杜市に惹かれるのはもう少し時間が経ってからとなる。

観光で訪れるのと、実際にそこで暮らすでは、見えてくるものが全く違うのかもしれない。私の好きなフレーズに、「暮らすように旅をする」というものがある。じっくりと時間をかけ旅先を過ごすということだろう。地元のスーパーに行ったり、休憩では無く、コーヒーを味わうためにお店に入ったり。主要道路から一歩、脇道に入り、なんとも無い場所を散歩したり。そうすることで、その人の中に立ち上がってくる景色というものもあるのだろう。少なくとも私は、最初の訪問では、北杜市の景色が大して見えていなかったと思う。鯉のぼりは素敵だったけど。

5月のゴールデンウィークの時期、北杜市に居を構える私のお勧めスポットは、水を張った田んぼの景色だ。夕方の黄昏時、静けさとの中、ピンクの空を映す田園はとても魅力的だ。観光道路から一歩、脇道に入ることで見えてくる景色の一つだ。(八ヶ岳事務所 大久保 武文)

▲黄昏時に空の色を映す水田。(北杜市高根町)

まきば公園

山梨◆八ヶ岳/桜花爛漫の候、4月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年4月1日

▲北杜市須玉町。満開の桜の下、道行く人をお地蔵さんが見守る。

季節は冬を終え、春となりました。この原稿は3月の初旬に書いているものですが、北杜市の今シーズンの冬を振り返ると、まず思うのが「雪が少なかった」ということでしょうか。

標高1200m の我が家では雪かきは1回だけ、それも積雪は少なめで、やらなくても支障が無い程度でした。標高760m の八ヶ岳事務所では積雪すら無い状況でした。

一方で寒さが身に染みる冬でした。例年に比べ、朝の冷え込みが厳しい日が多かったように思います。我が家は朝にお風呂に入るのですが、冷え込んだ朝に給湯器の調子が悪くなり、お湯は出るものの、追い炊き機能が使えない日が数日ありました。設置から10年以上、もう寿命が近いのかもしれません。北杜市に来てから初めての経験でした。その後、気温が上昇すると給湯器は復活。取り換えると40万円程かかるもの。家計の為に、少しでも長く頑張って欲しいと願うばかりです。

新型コロナウィルスの密閉対策の為に、窓を開けて仕事をしたことも、寒さが身に染みた原因の一つでした。室内を温めても、少しだけ開けた窓からどんどん熱が逃げてゆく。必要なことですが、どこまで換気をしたら大丈夫なのか判断に迷った方も多いのではないでしょうか。光熱費もですが、身体にも負担が多い冬でした。

▲北杜市長坂町。晴天の青空の下、菜の花畑の先には南アルプスの眺め。

さて、北杜市も4月になると冬が終わり、春めいてきます。まず風が変わるような気がします。八ヶ岳おろしと言われる北の風、冷たく乾いた風が止み、南から湿度を帯びた温かい風に変わります。春の風は香りも連れてきます。春の訪れと供に芽を出す山菜や、花々、野草、様々な植物の匂いが、風にのってくるのでしょうか。

気づけば、身体がホッと緩んでいる自分がいます。身体が緩むと、心まで緩んでくる。ガチガチになっていたつもりは無かったのですが、やはり何処かで緊張が続いていたのでしょう。春の季語に変わったもので、山笑うというものがあります。春の山の生き生きとして明るい様子を擬人的にいったものとのことです。

正岡子規は、「故郷や どちらを見ても山笑う」と詠んでいます。普段、俳句に全く縁が無く、俳句って何を言っているか分からないと思っていたのですが、北杜市に住み、冬を越え、春の自然の芽吹きを間近に見ていると、「山笑う」という言葉がとてもストンと腑に落ちます。なんだか心が浮き立つ言葉ですね。

春の風を受けに、命の芽吹きを見に、北杜市を訪れてはいかがでしょうか。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲北杜市高根町。田へ水を引く水路の脇には春の草花。

山梨◆八ヶ岳/春和の候、3月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年3月1日

▲月明かりに照らされ、ぼんやりと浮き上がる八ヶ岳。

北杜市の夜は暗い。外灯があるのは、ほんの一部のエリアだけで、その他は真っ暗な闇に包まれます。ライトの光無しでは10m 先まで歩くのも難しい状況です。

都会の明るい夜に慣れた人には、歩きは勿論、車の運転も怖いと思うようです。そんな北杜市ですが、外灯も無い場所で、自分の影がはっきりと地面へ映る時があります。影を作りだすのは天空から降り注ぐ月明かり、満月の頃。暗闇の中で見る月は、とても明るく、力強ささえ感じます。

電灯が広まる前の時代には、この月を頼りに、村の若者たちは夜遊びをしたという文章を読んだことがあります。今とは生活に与える月の重みは大きく違ったのでしょうね。

さて石川賢治氏の「月光浴」という写真集をご存知でしょうか。満月の月明かりの下、屋久島、タヒチ、チベット、アフリカ等の世界の自然を撮影した連作の写真集です。月光の下で写し出される、木々や花、川、野生の動物。日中の力強さとは一転して、柔らかく、神秘的で、現実のような幻のような、見るだけで自然と心が落ち着いてきます。

▲闇夜の中で輝く、月の明かり。

そんな「月光浴」の景色を北杜市では身近に感じられる時があります。冬のこの時期は、月光の下、雪化粧をした山々が朧げに闇夜から浮かび上がる様を見ることが出来ます。北杜市の夜と言えば、満天の星空というイメージが強いですが、星が見えない満月の夜も良いものです。

お客様からのご質問で北杜市の積雪状況について聞かれることが良くあります。まずお伝えをするのは、雪国では無いということ。但し、全く雪が降らないわけでは無く、例年、3回程はくるぶし位までの積雪があります。注意点としては、主要な道路は行政の除雪車が入りますが、自宅前の道までは除雪がされない事が多いことです。

日当たりが良ければ直ぐに雪が解けるのですが、日陰の場合は雪が残りがちです。4輪駆動のSUV 車であれば雪かき無しで過ごせるかもしれませんが、年に数回は雪かきが発生すると思っていただくと良いでしょう。なお、積雪が無い場合でも、路面が凍ることがあるため、冬季はスノータイヤの装着が必須となります。

▲北杜市、冬のある日。標高により景色が大きく異なります。(標高1100m、甲斐大泉駅付近)

▲同日、標高760m、八ヶ岳事務所前付近のもの。

同じ市内でも、標高により降雪に大きな差が出ます。上の2枚の写真は今年の1月24日、関東でも降雪があった時の、北杜市2カ所の地点を写したものです。上は標高1100m 付近、大泉町の甲斐大泉駅の近く。下は高根町の標高760m 付近、ふるさと情報館・八ヶ岳事務所の前を写したものです。車で10分足らずの距離ですが、その景色は全く違っています。

雨だったものが、標高が上がるにつれ雪に変わる。標高1000m を越えると、積雪までは至らないが、雪がチラつくというシーンがグッと増えるように感じます。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

山梨◆明野町/空気が澄み渡り静か ~ 冬の北杜 ~【八ヶ岳スタッフ・暮らしの歳時記】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年2月7日

強い北風が吹き始めると、「いよいよ北杜も冬到来か…」と感じます。「八ヶ岳おろし」と呼ばれる強い北風は、冬の風物詩です。私が住む明野は特に風が強い所で、昔は風で窓ガラスが割れたとの噂を聞くほど。さすがにガラスは割れませんが、地中に埋められた物干し台が2度ほど倒れ驚きました。昼間は暖かな日も多いのですが、この風が吹くと体感気温がさらにマイナスとなり、初めての冬はかなりの重装備で外出してました。

しかし3年位経過した頃には寒さに体が慣れ、行きかう方と違和感のない服装になっている事に成長を感じました。風の影響を受けやすいのは、明るく開けた立地だから(南アルプスや八ヶ岳がきれいに望める)と言われます。林の中や、北側に小高い山があると防風の役割を担ってくれるそうです。

寒さが苦手な方は、標高と共に立地も意識されると良いかもしれません。とはいえ、冬の北杜は空気が澄み渡り静かで本当に綺麗。十二年暮らしていても見飽きない景色に、寒さを忘れ励まされる日々です。(八ヶ岳事務所 原 きみえ)

山梨◆八ヶ岳/余寒の候、2月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年2月1日

▲南アルプスに黒い雲が覆いかぶさる。山頂は猛吹雪か。

八ヶ岳南麓では寒い日が続いています。年間を通して2月が寒さのピークとなります。2020年においては、北杜市大泉の気象観測所(標高867m)において、2月6日にマイナス10.6度、翌日の2月7日にマイナス11℃の最低気温を記録しております。この2日間が1年で最も寒い日となりました。

ここまで気温が下がる日はそんないに多くはないですが、それでも毎日の最低気温は氷点下を下まわる日が続きます。最低気温の話をすると、北杜市の冬はこんなに寒いのかと驚く方が多いのですが、実際に生活をしていると、そこまで深刻に感じません。一日の中で、一番寒い時間帯が朝方、多くの人が布団の中にいる時間であること。日中は晴れの日が多く、窓辺にいると太陽の暖かさを感じられます。

▲北杜市の大泉観測所の記録。気象庁ホームページより

上の図は、昨年2月のある一日の気温の変化を見たものですが、日の出の直後からみるみる気温が上がる様子が分かります。また、徒歩で出かける事が少なく、移動はもっぱら暖房の効いた車であることも都会との違いです。都内に住んでいた時は、電車の待ち時間のホームがやたら寒く感じたものです。北杜市では外にいる時間が少ないので、分厚いダウンジャケットもタンスの奥に仕舞われています。最低気温を気にする事も大切ですが、どんな生活スタイルで冬を過ごすかで北杜市の冬は寒くも暖かくもなりそうです。

▲雪化粧をした八ヶ岳の赤岳に朝日がさす。(北杜市大泉町)

北杜市では、冬の時期に多くの人がバードウォッチングを楽しんでいます。この寒い時には森の中に足を踏み入れ野鳥を探すのではなく、自宅のお庭に野鳥を招き入れるのが「八ヶ岳流」です。ホームセンターにはこの時期、野鳥用の餌や、餌台(バードフィーダー)が店頭に並びます。餌台は使用済みのペットボトルで気軽に作ることもできますが、お洒落な凝ったデザインのものも捨てがたい。リビングの窓から見えるお庭の一角に餌台を置けば、暖かい部屋の中から鳥を観察することが出来ます。

▲お庭にて。君の名は、ヤマガラ?

我が家でも昨シーズンから庭に置くようになりました。自分から外に出かけなくとも、様々な鳥たちが、代わる代わると庭を訪れてくれ、可愛らしく、時には賑やかに庭を飛び交う様は見ていて飽きません。鳥の種類によって餌の好みが別れるようです。みかんは「ヒヨドリ」や「メジロ」、ひまわりの種は「シジュウカラ」や「カワラヒワ」が好むそうです。

私は「野鳥のまき餌」という既製品を買って済ませています。ただ、どの鳥を庭に招き入れたいか、その為にどの餌を用意しようか、餌台の形状はどうしようかと考えるのも楽しそうです。鳥の生態に興味を持つことで、今は漫然と見ている鳥の名前も覚えられるのでは。冬の楽しみが、また一つ増えそうですね。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲北杜市のホームセンター。野鳥グッズが所狭し。

山梨◆八ヶ岳/新春の候、1月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年1月7日

▲北杜市大泉町。凛と透き通った空気の中、夕陽を浴びて輝く富士。

令和3年、新しい年の始まりです。年が替わると、何か新しい事を始めようとワクワクしたり、奮い立ったりと、気持ちまで切り替わります。今日から新しい生活のスタートですね。

さて、昨年は大変な一年でした。思い返せば、1月こそ、大相撲で返り入幕、幕尻の「徳勝竜」が優勝という快挙で賑やかに年が明けましたが、2月にクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」が横浜港に帰港してからは、新型コロナウィルスに大きく影響された日常となりました。

数ヶ月間、家から一歩も外に出ない生活で過ごした方もいらっしゃったと思います。海外からの渡航者がいなくなり、観光立国を目指し、成長してきたインバウンド(外国人の日本旅行)市場が消滅しました。観光地である北杜市は、「緊急事態宣言」、都道府県をまたぐ移動が制限された4月から6月にかけて、県外ナンバーの車がぐっと減り、普段は賑わう観光スポットが閑散となりました。

八ヶ岳事務所でも「緊急事態宣言」の期間中には、ご案内を山梨県内の方に限って営業をさせていただきました。その後、移動の全面解除、さらには「GoToトラベル」が開始されると、近場の観光地として都市圏から多くの方が訪れ、例年以上の忙しさになった飲食店も多かったようです。北杜市は元々、インバウンドの利用が少なかったので、他の観光地より若干は良かったのかもしれません。

▲北杜市高根町での畔焼きの様子。空気が乾燥する1月の下旬頃に、越冬害虫を駆除するために行われます。

仕事では「リモートワーク」が浸透しました。1箇所に固まって仕事をしなくて良いということから、生活も都市一極集中から分散が可能になり、田舎での生活が脚光を浴びた1年でもありました。インターネットや物流のネットワークがあれば、距離という、今までは大きな足枷であったものを気にせずに生活ができる。八ヶ岳事務所のお客様も現在の仕事をそのままに、移住をしたいという方が大変増えました。昨年までは、「移住」と「転職」がセットになっていたのですから、田舎暮らしのハードルが大きく下がったと言えます。大きな変化でした。

令和2年、後世からは「コロナ禍の年」、「停滞の年」と言われそうですが、個々の人々にとっては生活を見直し、「新しい生き方への道筋」が見えた年でもあったのではないでしょうか。 そして令和3年は「停滞から復帰」、「新しい生活」、「理想の田舎暮らし」へシフトする一年になればと思います。八ヶ岳事務所では、そんな皆様のサポートを出来ればと思います。どうぞ今年もよろしくお願いします。

(八ヶ岳事務所 大久保武文)

ふるさと情報館・八ヶ岳事務所

山梨◆八ヶ岳/冬を間近にする今、今年もあと少し【八ヶ岳スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2020年12月7日


2020年も後半戦。年の初めには、あれをしよう、これをしようと目標とまではいかないものの、皮算用といいましょうか、気持ちも新たに色々考えたものですが、振り返ってみると、毎度のことながら出来たものの方が少ない状況です。

冬に向けての薪割は一向に進んでおらず、薪棚は制作途中のものが半年ほど庭に放置されています。錆びだらけの自転車も処分したいと思いながら、まだ庭にあります。コロナウイルスの影響で出来なかったものもありますね。

一番最たるものがオリンピックの観戦。チケットの入手は出来なかったものの、テレビで観戦できると思っていたものです。昨年より始めた登山も思うように行けませんでした。今年はテント泊で登山を楽しもうと、シーズン前にテント一式を購入しましたが、未だに実現しておりません。

冬を間近にする今、一度くらいは行きたいと、体力、時間に無理のないコースを検討しています。登山とは言えませんが最有力は尾瀬。鳩町峠から尾瀬ヶ原へと続くコースは距離も短く、高低差も少なくテント泊初心者には良さそうです。出来なかったことを振り返りつつ、今から出来ることに集中して年末へ進みたいと思います。(八ヶ岳事務所 大久保 武文)