新年の言祝ぎも早々に、本年は1月6日の土曜日からふるさと情報館・本部及び八ヶ岳事務所の2018年がスタートします。
二十四節気では前日の5日が「小寒」、20日が「大寒」となり、いよいよ本格的な冬の到来です。今冬は、「黒潮の蛇行」だとか「ラニーニャ」だとかで、とかく「寒さが厳しい」とか「積雪が多い」だとか言われています。いずれにせよ気象情報については今季も注意が必要ですね。
さて、以前は移住相談会などで「冬は寒くないですか?」という当たり前の質問をよく受けました。気温の低い地域では寒い暮らしをしているということは全くありませんので、むしろ寒冷地だからこそ暖かい暮らしをしていますと、お話しさせていただきます。
その理由は「住宅の仕様」にあります。
当地での移住者等のお住まいは基本的に「冬仕様」ですので、温暖な地域に比較して断熱性が格段に高くなっています。さらに床暖房や薪ストーブといった体にやさしい熱の補給によって明け方の冷えもない、とは移住者の弁。晴天率が高い内陸性の気象条件は、暖房費等の光熱費も効率的に行われています。
この時期は本当に物件の見所がいっぱいあります。併せて周辺の環境も。落葉樹の林なのか針葉樹の林なのか、北風の吹き具合はどうかなど。物件見学の際には装備万端整えて、どうぞ1月の各所へお出かけください。
北杜市長坂町の落葉樹の森にたたずむ物件。物件所有者とはかれこれ10年以上のおつきあいとなる。現在は長野県内のお住まいだが、生まれは関西の琵琶湖周辺だという。
私も母方のご先祖に多少ご縁のある場所なので、お会いした当初から心惹かれるものがあったらしい。強面で面長そして言葉少ないその雰囲気はまさに武家といった風情だが、本当のところはわからないしご本人も話したがらない。もともと小ぶりな別荘であったものが、この人の手によって時間をかけて少しずつ増築されていった。だから玄関もふたつ。板張りの洋室には屋根裏収納も設けられ、リビング奥には薪ストーブも設置。デッキの深い軒下では雨の日も作業ができそうだ。敷地南西側には薪置き場も兼ねた自作の小屋まである。
建物内外はすでに綺麗に片付けられているが、山暮らしをゆっくりと楽しんで来られた形跡が、この長坂町の家(物件NO15355N)にはあるような気がする。
平成16年から18年にかけて旧北巨摩郡内の8町村が合併してできた「北杜市」には現在のところ都市計画というものがありません。つまり、そのほとんどが、「都市計画区域外」であり、住宅を建てる前に行う「建築の確認申請」も山梨県知事の指定する区域である「小淵沢町全域」と「高根町清里以外」は原則不要な市です。昨年、都内の大学生たちが来所した時に話をして驚かれたことのひとつです。
では、住宅を建てる時に注意するものは?管理別荘地であれば、良好な別荘環境を守るべく独自の「管理規約」というものがありますが、北杜市でも「まちづくり条例」によって、行為の1ヶ月前までに市役所まちづくり推進課に工事内容を届出る必要があります。特に注意すべきは新築だけでなく中古住宅の10㎡以上の増改築も含まれるということ。とはいえ、都会に比べると建ぺい率や容積率ははるかに緩やかなことは確かです。(八ヶ岳事務所 中村 健二)
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