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新潟◆村上市/日本海からのお歳暮【本部スタッフ・ご当地ローカル発見伝】 

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2025年1月26日

▲駅のホームに塩引き鮭が吊るされる光景も、全国で村上駅が唯一ではないでしょうか。

一般的に鮭の遡上そじょうと言えば、北海道のイメージが脳裏に焼き付いているかと思われます。

そしてヒグマが鮭を咥えた木彫り・・・なんてのが定番中の定番ですが、東北地方でも鮭の遡上は至る所で見られます。

そんな東北地方に限りなく近い新潟県村上市を流れる三面川みおもてがわでは、かねてより鮭の遡上が盛んなことから、古来平安時代より鮭の加工品を都へ献上していた記録が残っており、現代でも市内では塩引き鮭が干されている光景は、まさに鮭と共に歩んだサーモンシティとも言えます。

ちなみに越後村上ブランドのシロザケは、世界で初めて鮭の遡上というメカニズムを発見した川とも言われていますが、そのきっかけは江戸時代後期の乱獲により生息数が激減したこと。

村上藩の貴重な財源として何としても鮭の生息数を維持しなければと調査した結果、藩の下級武士である青砥武平次あおと ぶへいじ(1713 ‒1788)が鮭の回帰性に気付き、鮭が産卵しやすくするために人工孵化増殖システム「種川の制」を考案し、安定的な鮭の供給することに成功しました。

今や塩引き鮭は村上市のふるさと納税の返礼品として人気を博しており、原料は鮭と塩のみで作られた無添加物という点や、冷凍保存で3ヶ月ほど日持ちすることもあり、ちょうど旬の冬にはお歳暮としても長年親しまれています。

鮭の加工品はその他に鮭の酒浸しや鮭の焼き付けと、新潟地酒と相性抜群なものばかりでたまりません。(本部 髙橋瑞希)

岩手◆大槌町/岩手大槌サーモン【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2023年8月14日

▲岩手大槌サーモン祭りの様子。(2023.6.18)

岩手県の沿岸中部に位置する港町、大槌町(おおつちちょう)。

サバやイカなど多くの海産物が水揚げされるこの町で、近年再ブーム到来とも言える盛り上がりを見せている魚介類があります。日本の食卓でもお馴染みの鮭です。

再ブームと表現させていただいたのには理由があり、大槌町と鮭との関係は古く安土桃山時代に同町で考案されたと言われる「新巻鮭(あらまきざけ)」から始まります。

新巻鮭とは、わたを除いた鮭を塩漬けにした後に冷凍保存する事によって長期間保存ずる事ができ、保冷が難しかった当時でも鮮度を保ったまま江戸の町まで運ぶことが可能になり、大槌の名物になったと言われています。

それから約400年が過ぎた2022年、大槌町で新たにブランド化されたのが〝岩手大槌サーモン〞です。

大槌で養殖生産した銀鮭を指し、年間の水温が最適かつ海況の変化が大きい環境で育てられる事によって、程よく脂がのり締まった身の鮭が育ちます。

6月にはその名を冠した〝岩手大槌サーモン祭り〞が開催され、県内外から非常に多くの人々が集まり、港は久方ぶりの大賑わいを見せていました。

これからも海の恵みにも感謝を忘れずにいきたいですね。(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)