青木村に行くのは久しぶりだった。「上小(じょうしょう)」と呼ばれるこの地域は人の心をほぐしてくれる何かがあるようだ。
20年ほど前から当社とともに移住定住の仕事をされている地元生まれ地元育ちの山本さんの案内で、この7月に山梨から上信越自動車道上田菅平インターを抜けて訪れた。
山本さんの事務所はちょうど国宝「大法寺三重の塔」に枝分かれする場所にあり、国道143号線の青木村の入口にあたる。
「青木村は里山との距離感が良いでしょう」と山本さん。山があり川があり人が暮らしている。
地元のわからない事などを親身になって耳を傾ける姿勢が好印象だとは、田澤地区に移住された方々から聞く言葉だ。
以前別所温泉に秋の味覚を求めにきた時も感じたことだが、上小の人たちの気骨はもてなしの心意気にあるのかもしれない。畑で取れたてのかざらない野菜を走り回って食膳に並べていく。そして両手に抱えきれないほどの季節の野菜を土産に渡す。
山本さんは「物件見学の折にひとつ、野菜を植えて帰りませんか?」と見学者の方がたにも言うそうだ。時期になったころにまた収穫に来ていただく。そこには単なる見学者という一見さんから、地域へのかかわりを率先して進めていきたいと願う山本さんの移住コーディネーターとしての役割もあるようだ。
田沢温泉近くにはそれこそ数十世帯の移住者がいらっしゃるという。犬の散歩で会ったイギリス人にも気さくに声をかけている。ここでは地元の方々と移住者との付かず離れずの関係が生まれている。
近くの里山と遠くの浅間山、絵になる景色を求めてこれからも来村される皆さまにイチ押し物件を紹介できるよう、山本さんと二人三脚でやってまいります。(八ヶ岳事務所 中村健二)
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