▲ LRT 導入に伴い近代的に再開発された宇都宮駅東口。
現在関東地方で運行されている路面電車は、都内を走る都電荒川線のみですが、かつては栃木県を除く全ての都県で路線がありました。
戦後急速な自家用車の普及、所謂モータリゼーションの進展により各都市で姿を消していった路面電車ですが、現代では環境負荷への配慮から、主に欧州や日本でその存在が見直されつつあります。
栃木県宇都宮市は人口50万超の中核市でありながら、中心部と郊外を結ぶ公共交通機関の大半をバスに依存しており、30年以上前から新しい輸送手段の模索していました。
様々な構想が浮き上がりましたが、最終的に東隣の芳賀町の工業団地と市中心部を結ぶ次世代型路面電車「ライト・レール・トランジット(通称LRT)」を導入することに決定し、来たる2023年8月26日に宇都宮駅東口〜芳賀・高根沢工業団地の14,6㎞が開業することとなりました。
都市部に完全新規で路面電車が開業するのは、富山県高岡市で1948年に開通した万葉線以来実に75年ぶりで、かつ栃木県で初めての路面電車が導入されたこととなります。
▲夢と希望を乗せ動き出す!!(イラストはイメージです)
今後は宇都宮駅を跨ぎ駅西口へ延伸される予定で、人口減少が課題の地方都市としては珍しく新路線開業となるため、今後の宇都宮の未来を担う期待の新星として、地方移住の新しい起爆剤になればと願います。(本部 高橋瑞希)