「神余の弘法井戸(かなまりのこうぼういど)」
その昔、旅の僧侶(空海)が城杖を突き刺したところから塩水が噴き出てきたという井戸。今回、近所の方からその場所を聞き、まさにそこへ行こうとした・・・!」
というところまで前号(『月刊ふるさとネットワーク』6月号)でお話しました。
実はそこへ行くまでの道が恐怖過ぎるのです。
水辺、
草むら、
当に蛇がいる環境!
ねずみ歳の私は大の蛇嫌い。一たび会うと蛇に睨まれたカエル状態になり、吐き気をもよおすほど苦手。
抜き足、差し足で草をそっと避けて歩く。足元でカサッカサッ、と嫌な音がする。
途中、道の上を見るとお地蔵さんか仏像が良く分からない石仏を発見。おそらくそれは空海像なのだろうと一人合点。午前中なのにうす暗い道を一歩、また一歩と進む。たかが十数メートルの道が何mにも感じる。
そして視界が開けたところに気味悪い古井戸のようなものが姿を現した。それがその「弘法の井戸」であるらしい。危険なのか、立入禁止のロープが張ってあるが意味を成していない。直径1m位の丸井戸で水がなみなみとある。ただ溜まっているのか、湧き出ているのかよく分からない。
本当に塩水なのか確認してみたいが、その水を口に含んでみる勇気は出せなかった。
ほんの十数メートルも道中にたくさんの恐怖があった。
(本部・千葉県担当 金澤 和宏)