秋田城は外郭を東西南北550m、約23ヘクタールの周囲を巾2m高さ4mの瓦葺き築地塀(ついじべい)を巡らし、中央にも築地塀で囲った政庁を設けた豪華なものでした。
これは地元や渤海使節史に対する威厳や防備のためでもあったことでしょう。
秋田城跡の目玉は何といっても「古代水洗厠舎(かわや)」(上写真)です。
三年前の秋にブラタモリで紹介されたのでご覧の方も多いと思いますが、760年頃にできた日本最古の水洗トイレです。便槽から幅が50㎝位の丸太を半割りして中をくり抜いた木樋を約6度の傾斜角度で埋設し、排泄物を水で便槽から沈殿槽に流すという方式です。
沈殿槽からは豚の寄生虫卵が見つかり、当時、東北では豚の食習慣がなかったので厠舎に隣接する四天王寺跡が渤海使節の宿所と思われることから厠舎は渤海使や都人が使用していたのだろうと想像されています。
また籌木(ちゅうぎ。トイレットペーパー・・・割り箸より一回り太い棒)も出土していますが、籌木はいつ頃まで使用していたと思われますか。
実は昭和33年の青森県の新聞に南部地方の籌木製造町工場の写真を掲載しているのをHPでみかけました。
また、見学に来たフィリピンの女性は、「私の国では今も使っています」と話していました。(つづく)(秋田駐在 片山 保)
※秋田城でボランティアガイド~その1~はこちらから
※秋田城でボランティアガイド~その3~はこちらから
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秋田城跡
住所:〒011-0939 秋田県秋田市寺内大畑5
営業時間:24時間営業
詳細は歴史資料館公式HP(https://www.city.akita.lg.jp/kanko/kanrenshisetsu/1003616/index.html)で確認してください。