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東京◆本部/仲介手数料の6万円って何?【本部スタッフ・不動産まめ知識】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2021年11月4日

「仲介手数料は、成約価格(税抜)×3%+6万円(別途消費税)の計算でいいですよね?」と聞かれることがあります。もっと正確に言えば400万円以上の物件に関してはこの計算式が利用できます。

例えば1000万円の物件であれば、
1000万円×3%=30万円+6万円=36万円(税別)

ただ、400万円以下の物件は、上記計算式を当てはめることはできません。これについては後に説明します。

さらに「よく、この6万円って何ですか?」というご質問を頂きます。宅建業者の報酬額については国土交通省がその上限を規定しています。本誌巻末に記載もありますのでご覧頂きたいのですが、この表について意外と誤解している方は多いです。

詳しくは下図にまとめた通りです。200万円部分を5%、200万から400万までの200万円部分を4%と計算するという所がポイントです。

例えば300万円の物件であれば、4%、ということでは無く、200万までを5%、100万円を4%で計算します。

3%ですべてを計算する速算式の場合、200万円の5%部分は2%足りないので4万円、さらに4%部分は1%足りないので2万円、合計すると6万円足りないので、それを補えば3%でも計算できる、という差額の数字だったのです。

300万円~400万円未満だった4%、とう単純な表ではなく、この部分の100万円は4%まで計算できる、といった積み上げ式の計算表なのです。

なので、成約まで無報酬な我々宅建業者にとって、この6万円は大事な数字だったりします。(本部 星野努)

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【国土交通省】報酬告示全文
https://www.mlit.go.jp/common/001213871.pdf

山梨◆八ヶ岳/深秋の候、11月のお知らせ【八ヶ岳スタッフ・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2021年11月1日

▲秋空の下、夕暮れで赤く染まる八ヶ岳。(北杜市高根町)

「秋」から「冬」へと移り変わる季節です。

朝晩の冷え込みが厳しくなり、紅葉の見ごろとなるのが10月中旬からで、11月の前半にはカラマツの葉が日を受けて黄金色に輝く様を見ることができます。標高差のため比較的長い間、紅葉が楽しめる八ヶ岳南麓ですが、11月の中旬にもなると標高の高いエリアでは葉が全て落ちてしまいます。紅葉狩りを楽しむには急がれた方がよろしいでしょう。

甲府地方気象台の2020年の観測によると、「初霜」が11月1日、「初氷」が少しおいて11月5日でした。「霜」は空気と接触している物体の温度が0度より低くなると、空気中の水蒸気が、物体の表面に「氷」として成長することで出来ます。

冬の晴れた朝などでは放射冷却で、地面付近の温度が気温よりも数度低くなるため、気温が0度にならなくても「霜」が降りることがあるそうです。「霜」が降りていると朝の気温が零下になったと思っていたのですが、そうとも限らないのですね。「初霜」と「初氷」に数日のタイムラグがあるのはそういう理由なのでしょう。

▲11月初旬。紅葉したカラマツの葉が輝く。(北杜市高根町)

甲府地方気象台ではその他に、「初雪」、「富士山の初冠雪」、「甲斐駒ヶ岳の初冠雪」の観測をしており、観測記録をホームページに記載をしています。「富士山の初冠雪」は平年では10月2日なのですが、今年は大幅に早まり9月7日に「初冠雪」というニュースが流れました。

ニュースを見て驚き、早速に八ヶ岳事務所近くの田んぼまで見に行くと、確かに富士山の頂上が白くなっています。まだ北杜市では残暑を感じる陽気で、稲は成長の途中、麓と山の上では随分と気候が違うなと思いました。

しかし、この「初冠雪」ですが後日談があり、記録としてその後に取り消されてしまいました。数日で融けたとはいえ、一度は雪が積もったのにどうしてでしょうか。

これは「初冠雪」の定義に当てはまらなくなってしまったからだそうです。その定義とは、◆富士山特別地域気象観測所の日平均気温の最高値が出現した日以降に、初めて冠雪を観測した日を「初冠雪」としています。というもの。

当初、8月4日に日平均気温の「最高値」が出現したものとし、9月7日に「初冠雪」を観測としていましたが、その後、9月20日に日平均気温の最高値が更新されてしまったそうです。その為、「最高値」が出現した日より前の冠雪は「初冠雪」の定義に当てはまらなくなり、「初冠雪」記録も抹消となったそうです。冠雪後の9月の後半にもなって、1年度で一番暑い日になるとは、気象の当事者も驚いたでしょう。

因みに9月20日の富士観測所の平均気温は10・3℃でした。とても年間の最高値とは思えない低い気温ですね。富士山の環境の厳しさを改めて感じました。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

▲11月中旬。標高の高い場所では落葉が進む。(北杜市大泉町)