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山梨◆八ヶ岳/藤花の候、5月の八ヶ岳事務所【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】 

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2025年5月8日

▲水がはられ、空を映す田んぼ。奥に南アルプス。(山梨県北杜市)

5月の代表的なイベントといえは、ゴールデンウィークではないでしょうか。良いタイミングに設けられた休日だと思います。

5月病という言葉がありますが、進学や就職、転居等があった人は、4月は環境の変化に対応する大変な月だったと思います。私も以前の勤めで部署移動があり、全く畑違いの環境に右も左も分らず、心身ともに疲労、憂鬱な気分になったものです。

そんな状況で訪れる5月上旬のまとまった休日、これを目標に4月を過ごしたものです。

一方で北杜市に住んでからのゴールデンウィークの印象は少し後ろ向きです。

北杜市で生活するものにとって、ゴールデンウィークの北杜市は普段とは違う、「よそ行きの顔」になるように思えるのです。この顔はお盆にも見られるものです。

「よそ行きの顔」とはどういうことかというと、静かな田舎町が都会のような雰囲気になるのです。

車道を行き交う車は普段の何倍にも膨れ上がり、須玉インター、長坂インターの出入り口は渋滞となる。インターへとつながる主要な交差点も、車がつまり、右折レーンは曲がれなくなる。スーパーへと続く道も同様です。スーパーや飲食店、コンビニに人が溢れ、都会の喧騒が再現されたかのようです。

人が少なく、車は渋滞とは無縁、普段の長閑な雰囲気に慣れた自分には、なんだかこの期間は、別の町になったようにさえ感じてしまいます。

そんな雰囲気に戸惑う私は、ひたすら人を避けて過ごすのがこの期間なのです。

道は裏道を積極的に使うし、スーパーでは事前に食料を買いだめします。家に引きこもるので、普段よりお菓子も大量に仕入れます。そして家から出ないのであれば、普段は買わないちょっとリッチな食材も買ってみようかと財布の紐がゆるくなります。

▲足元の草花には凛とした空気が感じられる。(山梨県北杜市)

そんな風に準備をしても、何かが足りなくなり、結局は混みあったスーパーへ行くことになるのですが・・・。

ただ、あんなに嫌がっていた人混みも、いざ行ってみると、活気のある売り場に心が浮き立つ自分がいるのです。「ハレの日」という言葉がありますが、いつもと違う、お祭り気分のスーパーも良いものだと思ってしまうのです。

いつもとは違い、ちょっと都会的な顔の北杜市。それも、ゴールデンウィークが終われば、嘘のようにこの宴も終わりを告げます。

北杜市への移住を考えている人は、この期間への来訪はお勧めしません。

でも、もしいらっしゃるのであれば、車や人込みには目を向けず、車道の脇に広がる田園や足元の草花、新緑の緑に目を向けていただければと思います。

それは普段の営みの北杜市の風景だからです。良いゴールデンウィークをお過ごしください。(八ヶ岳事務所 大久保武文)

東京◆本部/物件見学に出掛ける際は…【本部スタッフ・日々の業務より】

この記事の投稿者: 総務

2025年5月6日

▲季節の移ろいが早い昨今ですが、余裕を持った行動計画を心がけたいです。

外出が楽しみな季節になりました。

とはいえ、四季のある国、日本のはずがいつのまにか、冬と夏だけの国になってしまったようです。

昨日までは肌寒いなぁと思っていたのに、今日は半袖でも汗がでる。そんな天気にびっくりです。

私の思い出の中では、季節はもっとゆっくり巡っていたように思えるのですが、今はなんでも強烈に変化していく気がします。薫風は何処に?

とはいえ気候が良くなれば、外出したくなるのも人情です。

すっかり定着した大型連休のこの季節、「ついでに物件見学を」というお気持ち、よくわかります。

ただ、名所旧跡、観光地に限らず、思いもかけない場所が渋滞になり、「見学のお約束をしましたがたどりつけなくて」というお声を聞きます。

いろいろ計画を詰め込まず、自然に親しむ、人と会う事を一つ一つ楽しまれてはいかがでしょうか。

ご見学は人込みが落ち着いてから、周囲の環境がよく見られる時期にぜひいらして下さい。(本部 杉田 玲子)

岩手◆三陸沿岸地域/道路開発の代償~三陸沿岸を想う~【みちのく岩手・日々の業務より】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2025年5月3日

▲道路開発により利便性は向上した半面、昔からある景色に変化が。(写真はイメージです。)

田舎の物件を取り扱う仕事をしていますと、色々な開発による弊害に直面することがあります。

特に三陸沿岸は、昭和初期まで陸の孤島と言われるほどの交通の難所でした。

目的地まで、リアス式海岸と称する風光明媚ふうこうめいびな自然と海の光景を思い浮かべるのですが、その岬の突端と入江の湾とを幾度となく出入りして行く道程は直線距離の何倍にもなるのです。

しかし、昭和になり国道45号線が仙台から八戸まで通ったことで、何十ものトンネルをくぐって、飛躍的な改善がなかったことが、昨日のように思い出されます。

それが、令和年代の今は、未曽有の東日本大震災の復興道路として、45号線はわずかな期間に三陸高速道路として整備されて、三陸沿岸地域の復興の動脈となっています。

しかし、その反面、風光明媚だった沿岸線はトンネルと橋梁の擁壁に囲まれて、ちっとも面白くなくなってしまいました。

開発の弊害として残念に思うところです。(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

広島◆備北びほく地方/ワニ=サメ=ネズミ【本部スタッフ・ご当地ローカル発見伝】 

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2025年5月1日

三次みよし市内の至る所に鮫を見かけることが出来るのも、備北地方ならではの光景。

高度経済成長期の1950年代では、三種の神器と呼ばれる家電「電気冷蔵庫・電気洗濯機・白黒テレビ」が庶民の憧れの的とされてきました。

特に冷蔵庫は食品の長期保存を可能としたことで、肉や魚などの生鮮食品の流通を促進したと言っても過言ではありません。

無論冷蔵庫や冷蔵車のない昔、海から離れた山間部では魚は輸送する過程で傷みが生じるため、塩漬けしたとしても輸送出来る距離には限界がありました。

そんな中で、中国地方の山間部に位置する広島県三次みよし市・庄原市といった備北びほく地方では、昔からある魚を食べる文化が発展しました。

それがさめの生食です。

▲スーパーの鮮魚コーナーに当たり前のように並んでいる「わに」。

鮫は消化器官が未発達なことから、アンモニアを体内に取り込むことで腐敗しにくい特性があり、冬期は2週間程度も日持ちすることから、備北地方ではハレの日のご馳走として重宝されてきたという歴史があります。

一方で鮫肉を使った料理は「ワニ料理」と呼ばれていますが、これは鮫の古語を「和邇わに」と呼ばれていたことが由来で、江戸時代後期に石見地方の漁師が塩の道ならぬワニの道を通って売り歩いたことが起源だとか。

▲ワニ料理はお刺身に限らず、創意工夫は無限大。

そんな「ワニ」にも20種類以上の鮫があり、その中でも赤みの濃い「ネズミザメ」が最も高価とされ、現在でも備北地方のスーパーで目にすることがあります。

鮮度が良いとビントロに似た味だそうで、冷蔵技術が向上し当たり前に他の鮮魚類が店頭に並ぶ現代でも、備北地方の人々にはご馳走として親しまれている食文化が今尚根付いています。(本部 髙橋 瑞希)